UFCファイトナイト・ミネアポリス見どころ:ヘビー級大戦争! 次期挑戦者は復権のガヌーか、円熟のドス・サントスか

UFCファイトナイト 見どころ
UFCファイトナイト・フェニックス:フランシス・ガヌー vs. ケイン・ヴェラスケス【アメリカ・アリゾナ州フェニックス/2019年2月17日(Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)】
UFCファイトナイト・フェニックス:フランシス・ガヌー vs. ケイン・ヴェラスケス【アメリカ・アリゾナ州フェニックス/2019年2月17日(Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)】
日本時間6月30日(日)に開催されるUFCファイトナイト・ミネアポリスのメインイベントでは、UFCヘビー級ランキング2位のフランシス・ガヌー(カメルーン)と、同3位のジュニオール・ドス・サントス(ブラジル)のトップコンテンダー対決が実現する。

タイトル再挑戦に本腰を入れる“プレデター(捕食動物)”

MMA戦績13勝のうちノックアウト勝利が12、規格外のパワーで戦慄のワンパンチフィニッシュを積み重ねてきたガヌー。2018年1月に当時のヘビー級王者スティペ・ミオシッチに退けられた後、失速したかのように見えた時期もあったが、前々回はカーティス・ブレイズ、そして前回はケイン・ヴェラスケスを2人合わせて1分かからずに始末、ニックネームの“プレデター”にふさわしい恐怖のオーラを再びまといつつある。

今回の対戦相手となるドス・サントスは、何といってもヘビー級らしからぬ軽快なボクシングが持ち味。しかも柔術黒帯だというから寝ても強い難敵なのだが、ガヌーの自信は揺らがない。

「ボクサーとしては俺の方が優れている。もともとボクサーだし、今はヘビー級最強のボクサーになった。どちらが強いのか、はっきりさせればいい。ジュニオールが俺の前に立ち続けるならば、そんなに時間はかからない」

「ジュニオールがテイクダウンを取ってくるかどうかは知らない。そもそも、彼が柔術黒帯だということは信じてもいないし、気にもしていない。仮にテイクダウンしたとしても、だからといって、グラウンドで彼が安心できるとはならない。私はあらゆる場面を想定済みだからだ」

ヘビー級タイトルを巡っては、8月に現王者ダニエル・コーミエが、ヘビー級ランキング1位の前王者スティペ・ミオシッチを迎えて防衛戦を行うことになっている。今回の試合の勝者は、次期タイトル挑戦者の最右翼に躍り出ることになるとみられる。

「前回の試合で勝った後、すぐにでもタイトルに挑戦できるのかと思っていた。でもジュニオール戦のオファーが来た。まあ、彼と戦えることはうれしいよ。最近の彼はチャンピオンのように見えるからね。そして今回、俺が勝てば、俺が次期挑戦者になる以外の選択肢など、あるはずもないと信じているよ」

ドス・サントス「フランシスを子供扱いしてやる」

一方、元ヘビー級王者のドス・サントスはMMA戦績26戦(21勝5敗)のベテランで、現在3連勝と好調だ。これまでUFCで重ねてきた勝ち星15は、アンドレイ・アルロフスキーとフランク・ミアが持つ16勝に次ぐUFCヘビー級最多勝記録第2位、そしてノックアウト勝利数10勝は、UFCヘビー級最多記録となっている。

「誰もがフランシスのパワーに注目しているが、俺のパワーとスピード、フットワークも忘れてはならない。いいか、俺はテイクダウンなんかしないぞ。相手が誰であろうと、ノックアウトできると本当に信じているからね。彼は自分のことをボクサーだといっている。しかし、パワーはともかく、テクニックは見たことがない。まあ見ていてくれ、フランシスを子供扱いしてやるさ」

ファイターとして2度目の最盛期を迎えているかに見えるドス・サントスの目指す先にあるのもまた、タイトル再奪取だけだ。

「自分にとってタイトルは非常に重要なんだ。ベルトが欲しいだけではなく、チャンピオンになるという、あのすばらしい瞬間を味わいたいんだよ。チャンピオンになり、長く防衛し続ける実力が自分にはあるんだ」

「過去には、必ずしも気持ちの面、身体の面で万全ではない時もあった。自分の認識が甘かったせいだ。だからもう一度ベルトを巻くことで、そうした過去の過ちを克服したことを証明したいんだ」

テクニックと経験値ではドス・サントスが有利にも思えるが、そんな相手をことごとく、メガトンパンチで秒殺してきたのがガヌーだというのもまた事実である。触れれば斬れる果たし合い、まばたき厳禁の一戦になりそうだ。

ベナビデスの反撃の機は熟したか

UFCファイトナイト・ミネアポリスのセミメインイベントでは、UFCフライ級ランキング2位のジョセフ・ベナビデス(アメリカ)と、同1位のジュシー・フォルミーガ(ブラジル)の一戦が行われる。

もう7年以上も、フライ級のトップコンテンダーのポジションを守り続けているベナビデスがこれまでに倒してきた相手には、ダスティン・オルティス、ジョン・モラガ、漆谷康宏、現フライ級チャンピオンのヘンリー・セフード、そして今回の対戦相手であるフォルミーガなど、そうそうたるフライ級トップ選手の名前がずらりと並ぶ。

2012年に行われた初代フライ級チャンピオン決定戦でデメトリアス・ジョンソンと戦ったのもベナビデスだった(判定負け)。2013年に行われたリマッチでも、ベナビデスはノックアウト負けで返り討ちに遭ってしまう。その後、結局、ジョンソンが11回連続防衛の長期政権を樹立する間、ベナビデスに3度目のタイトル挑戦のチャンスは与えられることがなかった。それでもベナビデスは腐ることなく、ランキング上位をコンスタントに維持し続けた。

「毎日練習はしているんだから、どんどん強くなるばかりさ。ずっとトップにいるから、大して変わりがないように見えるかもしれないけどね。でも、高いレベルで試合や練習をこなし続けて初めて分かることもたくさんある。自分がバージョンアップしていないわけがないんだよ」

いろいろな経験と辛抱を経て、今のベナビデスはタイトルへのモチベーションを新たにしているのだという。

「かつては、ベルトがあれば全てが魔法のように変わる、ベルトを持つということは自分が最強であるという証拠だと、そんなふうに思っていたんだ。自分のことばかりを考えていたんだね。でも今では、少し違う考え方をするようになった。今、自分がベルトを取りたい1番の理由は、バックステージで妻と一緒に喜びたいということなんだ」

「自分が勝つことで喜んでくれる人のことを思う。自分が勝利を達成するために、自己犠牲を払ってくれた人たちがいる。ベルトを取ることが目的なのではなく、そこに至る過程が大切だと思っているんだ」

フライ級の風景が変貌を遂げる中、ベナビデスのタイトル挑戦の期は、とっくの昔に熟しているのだ。

【文 高橋テツヤ】
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