UFC 240見どころ:電撃UFCデビューの堀江圭功、「ここからがスタート、チャンピオンを目指します!」

UFC PPV 見どころ
UFC 240:堀江圭功【UFC】
UFC 240:堀江圭功【UFC】
日本時間7月28日(日)にカナダ・エドモントンで開催されるUFC 240では、令和初の日本人UFCファイターがデビューを飾る。これまでパンクラスで活躍していた堀江圭功(MMA戦績8勝1敗、うち5勝がT/KO勝ち)だ。堀江選手にデビュー戦に向けての意気込みをうかがった。

アメリカ武者修行直後の電撃オファー

Q: 堀江選手! 電撃的なUFC入り、おめでとうございます! 最初に連絡を受けた時は、どんな気分でしたか。

堀江圭功(以下、堀江): ありがとうございます! 以前からUFCで戦いたいと思っていましたので、とてもうれしかったです。ただ、試合まで1カ月もなかったので、喜びに浸る間もなく、一気に試合モードに入った感じです。

Q: 急なデビューと言うことで、準備の方は大丈夫ですか。

堀江: 確かに急ではありましたが、タイミングのいいことに、6月末頃まで1カ月にわたって、アメリカのチーム・オーヤマでトレーニングを積んでいましたので、準備はバッチリです。

Q: 以前からUFCで戦いたいと思っていた理由は何ですか。

堀江: 格闘技を始めた時から、UFCが1番強い、と思っていました。だからそこで戦いたいと思い、目指してきました。

Q: UFCが1番強いと思うようになるきっかけとなった試合はありますか。

堀江: 高校2年生の頃に見た、ジュニオール・ドス・サントスとケイン・ヴェラスケスのタイトルマッチです(注:両者はヘビー級王座を巡って2011年から2013年の間に3度戦っている)。すごく迫力があって、決着もハッキリとつくので、その頃はヘビー級の試合が好きで、よく見ていました。

バックグラウンドは伝統派空手

Q: さて、これまではパンクラスで活躍なさってきた堀江選手ですが、UFCでは今回初登場ということで、まずはどんな選手なのか、自己紹介していただけませんか。

堀江: ストライカーなので、打撃が得意です! ただ勝つだけではなくて、倒すところを見てほしいです!

Q: 確かにここ2試合ほどは、相手が立っていることすらやっとのような猛攻で、フィニッシュ勝利を飾っておられますよね! そんな堀江選手の格闘技歴について教えてください。

堀江: もともとは小学校の時に空手を習ったのが最初です。伝統派空手でした。伝統派空手は2020年東京オリンピックの種目に決まったんですよ。

Q: 空手を習ったのはご両親に勧められて?

堀江: いえ、強くなりたいと思って、自分でやらせてほしいと言いました。結局、中学3年まで伝統派空手を習いました。高校では極真空手部があったので、そこで3年間、練習をしました。高2の頃には、高校を卒業したら総合格闘技の選手になろうと決心を固め、高校卒業後に1人で上京してきて、ALLIANCEに参加したのです。

Q: 一般に、空手の選手がMMAで戦う時には、どんなことが強みになるのですか。

堀江: 伝統派空手の場合、距離の取り方がMMAにより近いので、そこが強みになると思います。元UFCの堀口恭司選手も伝統派空手がバックグラウンドにあります。

Q: 堀江選手の『Twitter(ツイッター)』に、「5/10で24歳になりました!格闘技はじめるときにUFCに出ると決めた年!」(原文ママ)と書かれていました。これ、見事に実現なさいましたね!

堀江: はい! 実は格闘技を始めた頃に、UFCに出場している若い選手の記録などを見てみると、ローカルの大会を無敗で勝ち続け、ローカルのチャンピオンになって、24歳くらいでUFCデビューを飾る、というパターンの選手が多かったんです。

Q: へえ! そうなんですね。

堀江: はい。だから自分も、何歳の時に何勝する、といった計画を立て、24歳でのUFCデビューを目標に設定してやってきました。結局、パンクラスのタイトルは取れていないのですが、たまたま24歳の今、UFCに行くことができて良かったです。

荒くれ者ダオドゥ、恐るるに足らず

Q: 今回の対戦相手、ハキーム・ダオドゥ(カナダ)のことは、どんな選手だとみておられますか。

堀江: キックボクシングをバックグラウンドに持っていて、腰が強い選手だとみています。一般にキックボクサーがMMAで戦うと、距離が近すぎてタックルをもらったりしてしまい、自分のやりたい攻撃をできなくなるものなのですが、この選手は腰が強いので、しっかりとタックルを切るなど対処をした上で、得意のキックボクシング攻撃を繰り出してくるのが特徴だとみています。

体格的にはダオドゥの方がリーチが長いのですが、その点に関しては、僕が自分の距離を保つことができれば、大きな問題にはならないと思っています。カウンター攻撃もうまいので、自分がパンチを放った後はその場にとどまらないなど、カウンターパンチをもらわないように注意したいと思います。

Q: 戦績をみる限り、お2人とも一本勝ちは1度もないので、打撃戦になることは間違いなさそうですね。

堀江: そうですね、スタンドでの勝負が長くなるとは思います。でも、自分がこれまでに余り見せていないタックル攻撃も、しっかり練習していますので、使うことができればと思っています。

Q: それにしてもダオドゥ選手、略歴を調べますと、少年院入院歴があったり、保護観察下で矯正のためにキックボクシングを始めたりと、何だかちょっと物騒な過去もあるみたいですが、そんな相手との試合、恐ろしくはないですか。

堀江: ふふふ、ケージの中に入ってしまえば、やってしまえばいいことですので、関係ないです。

Q: 海外で戦うのも、外国人ファイターと戦うのも初めてですよね? しかも今回はダオドゥの地元ですからアウェーでの戦いになります。

堀江: アマチュアの頃に1度だけ、外国人と戦ったことはあります。海外での戦いについては、つい先日までアメリカでのトレーニングでは特に問題は感じませんでした。

Q: 堀江選手の所属しているALLIANCEには、高阪剛代表、菊野克典選手と、UFCファイターの先輩がおられます。何かアドバイスはもらいましたか。

堀江: 菊野さんからは、覚悟を決めなさいとアドバイスいただきました。日々の優先順位を格闘技に置いて取り組まないとUFCでは通用しないぞ、という意味だと思っています。高阪さんは、ここからがスタートだと言ってくださっています。

Q: 最後にファンに向けてのメッセージをお願いします。

堀江: これからUFCのチャンピオンを目指していきます。そう皆さんに期待してもらえるよう、倒して勝ちます!

【文 高橋テツヤ】
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