古豪復活! シヴァーがペンを判定で下す

UFCファイトナイト 試合レポート
UFCファイトナイト・オクラホマシティ:B.J.ペン vs. デニス・シヴァー【オクラホマ州・アメリカ/2017年6月25日(Photo by Brandon Magnus/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)】
UFCファイトナイト・オクラホマシティ:B.J.ペン vs. デニス・シヴァー【オクラホマ州・アメリカ/2017年6月25日(Photo by Brandon Magnus/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)】
日本時間2017年6月26日(月)、アメリカ・オクラホマ州オクラホマシティにあるチェサピーク・エナジー・アリーナで開催されたUFCファイトナイト・オクラホマシティでUFC殿堂入りを果たすB.J.ペンと、ドイツのキックボクサー、デニス・シヴァーの対戦が実現した。

ペンのリーチのあるジャブを警戒したシヴァーはひっきりなしに前蹴りを繰り出してペンとの距離を保とうと試みる。シヴァーは片足タックルも織り交ぜながらパンチによる打撃戦を避けようとするが、ペンはバランスが良く倒れない。2分が経過するとペンもややペースを落とすがリーチのある左ジャブが何度もシヴァーのディフェンスをかいくぐる。残り時間2分、ローブローからの再開の直後にシヴァーのワンツーがきれいにペンの顔面をとらえ、ペンは回復の時間を稼ぐために下がり始める。残り時間1分、ペンが再びジャブで前に出ようとするが、足がついてこない様子を見せた。シヴァーが多彩なキックでペンを下がらせる中、第1ラウンドが終了。

第2ラウンドに入っても、シヴァーが豊富な運動量でペンを寄せ付けない。ラウンド中盤にはペンがジャブから左右のパンチをまとめるも、シヴァーは至近距離では左右のパンチを振り回し、少しでも距離が空くと無数にキックを繰り出してペンを押し戻す。しかし、残り時間2分、両者の距離が偶発的に詰まった瞬間、ペンの右アッパーがシヴァーを後方に吹き飛ばす。すぐにパウンドと共にフォローに出たペンだが、ポジションをサイドまで進めたところでシヴァーにしがみつかれてダメージは奪えない。

最終ラウンド、相変わらずシヴァーがジャブに加えて多彩なキックを繰り出し、ペンを下がらせた。ペンは相手の打撃をしっかり見ており、決定打は許さないものの、スタミナを考えてかほとんど手数を繰り出さない。シヴァーのインローとアウトローに度々前足を蹴り飛ばされ、ペンは残り時間が少なくなっても前に出ることができなかった。残り時間1分を切るとペンの足が完全に止まり、シヴァーの左右のパンチも当たり始める。ペンはこのラウンドはほとんど攻撃を仕掛けることなく、シヴァーの圧倒的な優勢が印象に残る中、試合終了のホーンが鳴った。

2010年にマット・ヒューズ戦でKO勝利して以来、5試合に渡って勝利から見放されていたペンは原点に立ち返り、そのスピードを強化して本戦に臨み、序盤こそはその鋭い左ジャブで攻防を支配、シヴァーからノックダウンも奪ったものの、圧倒的な運動量を誇るシヴァーが全ラウンドを通じて豊富なアタックを繰り出し、終了間際にはペンをフィニッシュ寸前まで追い込んだ。

ジャッジはこの一戦を判定2-0(28-28、29-28、29-27)のマジョリティ判定でシヴァーの勝利と評価。2年ぶりのUFC復帰を果たしたシヴァーがその戦績を23勝11敗1ノーコンテストと伸ばし、B.J.ペンは16勝12敗2分けとなった。
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