アトランタの夜は二人のブラウンにとって最高の夜に - UFC 145 プレリム結果

UFC 145、プレリミナリー・ファイトの結果は以下の通り…。

 日本時間4月22日アトランタ-フィリップス・アリーナで開催されたUFC 145でチャド・グリッグスを寄せ付けず、その戦績をあっという間に13勝0敗1分けと伸ばしたトラヴィス・ブラウン、彼が偉大なるBJ ペン以来、再びハワイ出身の有望株だということは間違いないようだ。

 6フィート7インチ、250ポンドの巨躯にして恐ろしいほどの身体能力を見せたブラウンが飛びヒザ蹴りで飛び込み、ムエタイ・クリンチからの烈火のようなヒザの連打を叩き込むとグリッグス(11勝2敗)は崩れ落ちた。それからグリッグスがブラウンの肩固めにタップを余儀なくされるまではたいした時間は掛からなかった。

 「8週間も俺と離れ離れになった俺の子供達は本当に頑張ってくれた」グレッグ・ジャクソンとマイク・ウィンクルジョンのもとでトレーニングするブラウンは感情的に語った。「俺には二人の美しい息子達がいるんだ、はなれて暮らすのは凄くキツいんだ」

 ブラウンはこの勝利でオクタゴン戦績は3勝0敗1分けとし「俺はここに居る、UFCヘビー級にいる。いいか、見てろよ!」と この階級のすべてのファイターに メッセージを送った。

マット・ブラウン VS トンプソン

 試合が泥沼の根性勝負になるほどウェルター級のベテラン、マット・ブラウンにとっては望むところだった。そして試合はブラウンがかつての不用意な殴り合いを封印し相手を窒息させるようなレスリング・スタイルを選択。ステフェン・トンプソンからその天才的なカラテの危険性を減ずる事ができるとわかっているグラウンドの展開に持ち込むべく、トンプソンをテイクダウンすると、試合の展開はすぐに彼の望む通りになった。ブラウンは1ラウンドだけでもこれまで無敗の南カリフォルニア出身のトンプソンを4度にわたりテイクダウンし、相手の多彩なキックに必要となる距離を相手から奪い去った。

 しかし本来のスタイルから異なる窒息スタイルは2ラウンドまでにブラウン自身の体力も奪い、息を吹き返したトンプソンが足のふらつくブラウンを強烈なキックとパンチの嵐を浴びせる。ところがまさにブラウンが最も無力で無防備に見えたその瞬間、ブラウンは両手の下がる癖のあるトンプソンにキレのある右を叩き込むと、“ワンダーボーイ”をマットに殴り倒して突然その試合の流れをひっくり返した。追い討ちのグラウンド&パウンドがトンプソンの額に大きなカットを作り出し、3ラウンドにはこれが大きな流血の原因となった。ブラウン(16勝11敗)はより多くのパンチを被弾したが、再びトンプソン(6勝1敗)をテイクダウンするとさらにグラウンド&パウンドを叩き込み、30-27、30-27、そして29-27の満場一致での判定勝利を掴み取った。

マクデッシ VS ジョグアーニ

 このライト級の一戦で、1ラウンドを通じてアンソニー・ジョグアーニは頻繁にスタンスを切り替え、ほとんど思うがままにその打撃を命中させた。長い射程距離の打撃を駆使して、この細身の打撃のスペシャリストは左フック、ハイキック、そして相手の太ももにミミズ腫れを刻んだローキックで小柄でガッチリとしたマクデッシを攻め立てた。その一方的な支配はもしマクデッシが反撃するとしたらそれは一発逆転の一撃を繰り出すか、すぐにプランBに切り替えるかに掛かっていることに疑問の余地はなかった。

 しかし2ラウンドになってもジョグアーニの美しいダンス・スタイルは継続され、スピードの劣るマクデッシのキックはその距離もあって一層命中する機会が少なくなった。パンチ力を誇るカナディアン・ファイター(7KO勝利、ウェルター級王者ジョルジュ・サンピエールがコーナーを務めた)は頑固に自身の強さにこだわり、一度としてテイクダウンを試みることすらなかった。

 最終ラウンドになるとジョグアーニ(16勝6敗)は更にフィラス・ザハビの愛弟子をあたかもアンデウソン・シウバと戦う惨めな男のごとくもてあそんだ。マクデッシ(9勝2敗)に流れは訪れず、ジョグアーニは3名のジャッジによる30-27のユナニマス・デシジョンを容易に掴み取った。

ダンジグ VS エスクデロ

 ジ・アルティメット・ファイターで優勝したマック・ダンジグエフレイン・エスクデロのライト級の一戦はその始まりは実力の拮抗した一戦に見えた。両者の動きの止まらぬ必死の攻防にもかかわらず、互いに相手を型に嵌めて効果的なダメージを与えることはできなかった。両者がこれほど近距離に留まりながらパンチを繰り出し、そしてそのパンチがこれほど当たらない試合と言うのは他に思い浮かべるのが難しい。両者が打撃を交換していないときはクリンチでの凌ぎ合いに多くの時間を費やした。多くの時間を金網を背にしてすごしたのがUFCライト級王者、ベンソン・ヘンダーソンのチームメイト、エスクデロだったところを見ると、ジャッジの気持ちを揺さぶったのはその美しいとはいえない泥臭い攻防の数々だったのかもしれない。

 MMA界では突出した菜食主義者であり、そして写真家として成功も収めるダンジグ(22勝9敗1分け)は30-27,30-27そして29-28でからくも判定勝利をその手に収めた。

 エスクデロは2連敗、戦績を19勝5敗と落とした。

クレメンツ VS. ウィスニエフスキー

 試合がスタンドの攻防の時、それは完全にクリス・クレメンツのものだった。そして攻防がマットに移るとその主導権はキース・ウィスニエフスキーのものになった。しかし観客が大いに楽しんだこのウェルター級の激戦で差をつけ、クレメンツに判定勝利のをもたらしたのは彼のカーディオと破壊力のあるパンチだった。

 インディアナ州ホバート出身のベテラン、ウィスニエフスキー(28勝13敗1分け)は足払でテイクダウンを奪うとグラウンド&パウンドとバック・コントロールで1ラウンド序盤の主導権を握った。しかしすぐのその後、カナダ人の対戦相手は強烈な右のオーバーハンドとウィスニエフスキーの動きを止めるボディ打ちでウィスニエフスキーをキャンバスへ殴り倒した。

 2ラウンドも似たような展開となり、ウィスニエフスキーがクレメンツの強烈な打撃をもらいながらもテイクダウンを奪い、リア・ネイキッド・チョーク、そしてグラウンド&パウンドでポイントを獲得した。

 3ラウンドに入るとクレメンツ (11勝4敗)には活力がまだ残り、対戦相手を強烈な右のパンチでヒザをつかせるなど試合の均衡は崩れた。

 ウィスニエフスキーは生き残りはしたものの、ジャッジのポイントを稼ぐには至らず、2名のジャッジが29-28、30-27でクレメンツ、そして1名のジャッジが29-28でウィスニエフスキーと判定した。

ブリメージ VS ブランコ

 3ラウンドが終了したあと、マーカス・ブリメージマキシモ・ブランコは予想外のバク宙対決を展開(両者はそれぞれ3回ずつ、後方宙返りを披露した)-おそらくこんなことがオクタゴンで行われたのは初めてのことだ。このダンス合戦はブリメージが相手が試合中に勝負から逃げていたとブランコを非難したこととあいまって、彼らの15分間に及んだボクシング・マッチよりもはるかに面白いものであった。

 どちらのフェザー級ファイターも出し切った、とはい言えない展開で場内の観客から散発的なブーイングを誘った。1ラウンドはジ・アルティメット・ファイター14に登場したブリメージがワンツーで強引に仕掛けようとしていたのは明らかだったものの、ブランコのUFCデビュー戦とは思えぬ冷静さが崩されることは無かった。

 2ラウンドに入るとブリメージはブランコのローキックにカウンターーで右の強打を叩き込んだ。ブランコはすぐにこの試合で彼のベスト・ショットとなったハイキックを叩き込み、これは多少のダメージを与えたように思われた。互いにパンチを交換した直後ですらその平静さを保ち続けるブランコだったが、自身のリズムを掴んでパンチをつなぎ合わせることはできなかった。試合の前半により確信をもって積極的に出たブリメージが30-27、29-28、そして28-29のスプリット判定で勝利を掴んだ。ブリメージはこれで5勝1敗。ブランコは8勝4敗1分け1ノーコンテストとなった。

 「相手を時間を掛けて観察して正しいタイミングを待っていた。俺が予想していた相手とは違う男だったよ。」ブリメージは語った。「彼はちょっと俺から逃げていた。俺はパンチを狙っていこうと思っていた。メインイベントを凌ぐ闘いをしたかった。試合は俺がそうなるだろうと思っていたようにはならなかった。それでも俺はハッピーだけどね」

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