ロンバード、スプリット判定でボッシュに敗れる - UFC 149 メインカード結果

UFC 149 メインカードの結果は以下の通り…。

 日本時間7月22日カルガリー-2006年以来25戦無敗を誇ってきたヘクター・ロンバードこそ、UFC王者アンデウソン・シウバをその王位から引き摺り下ろし、伝説を作り出す男と考えられていた。しかしスコティアバンク・サドルドームで開催されたUFC 149でのコメインイベントとして行われた一戦で、アメリカン・トップ・チームに加入したこのキューバ人の期待はずれなパフォーマンスには説得力がなく、ティム・ボッシュを相手に極度に消極的な試合運びを見せた元オリンピック柔道家はスプリット判定で敗北した。

 ボッシュがパンチとキックの手数でポイントを稼ぐ形で1ラウンドは進み、ロンバードのUFCでのキャリアは勢い良く発進、というわけには行かなかった。ボッシュは強打は狙わず―このため実際に強打という意味で優勢だったのは2発のオーバーハンドを命中させたロンバードだった―、単発の、さまざまなキックとそして形にこだわらないパンチで、(当たることの無い)ホームランを狙うだけのロンバードをあらゆる角度から攻撃した。

 2ラウンドに入るとロンバードはペースを上げ、強烈な左のオーバーハンドとボッシュ後退させたボディへのキックで優勢になった。しかしボッシュはタフネス振りを見せつけ、元キューバ・オリンピックチームの柔道家であるロンバードはそれ以上の追撃を行うことはできなかった。

 3ラウンドはファンがスリルを感じるような場面の無い1ラウンドと同様の展開となり、ボッシュが再び相手をポイントアウトする形になった。

 アンデウソン・シウバとの対戦を要求し続けたロンバードにとって、この試合はタイトル挑戦権を裏付けるようなパフォーマンスとは成らなかった。

シーク・コンゴ VS ショーン・ジョーダン

 二人のレスラーが激突するとき、時にそれはボクシングマッチの様相を呈することがある。そしてその逆もまた時に成り立つ。二人のストライカーが激突すると、試合がレスリングマッチとなってしまうことがある、ということだ。これこそがまさにシーク・コンゴとUFCニューカマーのショーン・ジョーダンという二人の大男の戦いで起きた現象であり、両者の戦いはしつこいクリンチでの攻防にその大半が費やされ、わずかな血しぶきが見られる膨大で退屈な時間を生み出した。

 試合が終わると会場のファンたちはブーイングを飛ばし、シーク・コンゴがジャッジによる30-28、30-27、そして30-27の判定で、勝者としてその手を挙げることとなった。

 ジョーダンが9回にも及ぶテイクダウンを試みたことを除いて、手数やクリンチでのコントロールにおいてコンゴに見えた。コンゴは何度も元ルイジアナ州立大学のフットボール・プレイヤーの背後をスタンドのまま奪ったが、ダメージにつながる攻撃はほとんど行わなかった。二人の距離が開くとパンチやキックをより命中させていたのはコンゴの方であるように思われた。フランス生まれのコンゴは戦績を28勝7敗2分けと伸ばし、これまでストライクフォースで試合を重ねてきたジョーダンは戦績を13勝4敗と落とした。

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ジェイムズ・ヘッド VS ブライアン・エバーソール

 リアル・ファイトの世界では、すべての試合が火花の散るような試合になるということはありえない。観客を一発でMMAの虜にするファイト・オブ・ザ・イヤー候補の試合がでることもある一方で、最高にハードコアなファンですら祈るような気持ちで時計に目をやることになるような、眠りを誘う退屈な試合になってしまうこともある。ジェイムズ・ヘッドとブライアン・エバーソールの一戦は後者ほど退屈なものでは全く無かったものの、最終ラウンドまでにはスコティアバンク・サドルドームに足を運んだファンたちから猛烈なブーイングを引き出すことになった。

 この超保守的なスタンドの攻防の後、スプリット判定(29-28、29-28、28-29)で試合を制したのはヘッドだった。ヘッドは数発の打撃を折に触れ命中させ、そしてエバーソールをフロントチョークに捉えたが、そのポジションでもそれ以上のリスクを取ろうとはしなかった。ヘッドが(1ラウンドでギロチンを狙ったときのような)展開を作るためにギャンブルを冒すと、エバーソールはテイクダウンに成功し、その首を引き抜いてしまった。

 短い準備期間でこの試合を受けたエバーソールはUFC登場以来4連勝を重ねてきたが、大車輪キックやヘッドの太ももに対する奇妙な鉄槌など数々の独創的な攻撃を見せた。50勝15敗1分け1ノーコンテストの老獪なベテランは何度もヘッドのボディにミドルを叩き込んだものの、そのテイクダウンはほとんど完封されてしまった。31歳になるエバーソールはディフェンシブでは無かったもののわずかなチャンスを攻めきってものにするほどはオフェンシブに成ることもできなかった。

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マシュー・リドル VS クリス・クレメンツ

 マシュー・リドルが試合全体を通じて足を止めての打ち合いを拒否することを目にするのは稀である。しかしいまだ成長を続けるウェルター級は、新たに妙案を加えた戦略を遂行、ニューヨーク郊外での高校時代に彼を有力選手にしたレスリングを織り交ぜた戦いぶりを見せた。

 スタンドの攻防が繰り広げられている際は、上背に勝る相手に対して、がっしりしたクレメンツが何度となく振り下ろすようなパンチとボディへのキックを命中させた。しかし、どのラウンドでもリドルはテイクダウンからのトップ・コントロールで試合を拮抗した好勝負に持ち込んだ。

 最終ラウンドに入りペースを上げたクレメンツは、右の強打のチャンスをうかがいながらリドルの周囲を時計回りに回った。しかしクレメンツはそのいささか過剰に積極的な戦いぶりの代償を支払う羽目となった。クレメンツのスピニング・バックフィストが空を切ると、リドルはスタンドのまま相手を肩固めに捉えたのだ。リドルは足をかけてクレメンツ(11勝5敗)をテイクダウンすると、さらにがっちりと肩固めを食い込ませ、2ラウンド2分2秒にタップを奪った。

 「多少は殴りあったつもりだけど、なにせ勝たないといけないからね。自分のルーツに立ち返ったよ」喜びの絶頂でリドル(7勝3敗)は語った。「ここの観客を俺の味方にしたかったんだ! そうすれば俺はガンガンいけるんだ!」

 「キャンプを変えるべきだったんだ。俺は今ロバート・ドライズデールとトレーニングをしているんだけど、彼の柔術は最高だよ。俺をさらに上のレベルに連れて行ってくれる」

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