ジェイソン、シシリアとの激戦を制す - UFC 153 プレリム結果

UFC 153 プレリミナリー・バウトの結果は以下の通り…。
ロニー・ジェイソンの背中には“JIU-JITSU(柔術)”というタトゥーが掘り込まれているが、ブラジルのリオデジャネイロにあるHSBCアリーナで開催されたUFC 153で行われたプレリミナリー・バウトでの一戦で、サム・シシリアを粉砕したのはTUFブラジルシリーズを制したジェイソンの“コブシ”だった。ロニー・ジェイソンは死闘となったこのフェザー級の一戦で相手のTUF 15ファイター、シシリアを2ラウンドに仕留めることに成功した。

試合開始直後のジェイソンのハイキックは大きく狙いを外したものの、その後のパンチがシシリアを捉えて大きくぐらつかせた。驚くことに、ワシントン在住のシシリアはそのダメージから直ぐに回復すると、柔術のブラックベルトを相手に戦うには不必要と思われるテイクダウンに成功した。やはりジェイソンは下からほとんどシシリアを捉えそうになるものの、レフリーのフェルナンド・ヤマサキの不可解なブレークによりこの魅力的なグラウンドの攻防に終止符が打たれた。スタンドの攻防が再開されジェイソンは強烈なヒザと数発の重たいパンチをシシリアに叩き込んだ。シシリアが両手を腰の辺りまで下げているとはいえ、ジェイソンの打撃はかなり容易に相手を捉え続けた。

2ラウンドの最初の2分間はシシリアがほとんどジェイソンの攻撃を封じる形で圧倒した。2ラウンドが始まり3分が経過した頃になってようやくTUFブラジル・シリーズの優勝者は攻撃を繰り出し始め、シシリアを強烈なヒザで捉えることに成功した。シシリアはうなるようなカウンターの右で反撃し、観客が“果たしてどちらのアゴが先に粉砕されるのか?”と思うような猛烈な打撃で相手をえぐりあった。先に粉砕されたのはシシリアだった。ジェイノンの強烈な右がシシリアをマットに殴り倒した。ジェイソンがパウンドと鉄槌の連打で追い討ちをかけるとレフリーのヤマサキが4分16秒で試合のストップを宣告した。

この勝利でジェイソンは13勝3敗に戦績を伸ばし、シシリアの戦績は11勝2敗となった。

グレイソン・チバウ VS. フランシスコ・ドライナルド

2007年以来初めて母国ブラジルで試合を行った長きに渡るライト級の名選手、グレイソン・チバウが超絶タフガイのフランシスコ・ドライナルドとのエキサイティングな一進一退の一戦を制し、2ラウンドの窮地を凌ぎぎって判定勝利に漕ぎつけた。

ジャッジの判定は3名とも29-28でチバウを勝者とした。

展開の少ない最初の1分が経過すると、チバウ(35勝8敗)がテイクダウンを奪い、両者が立ち上がったところですかさずギロチンを食い込ませた。厳しい状況に見えたドライナルドが脱出すると、チバウはしっかりとしたパンチを数発相手の顔面に叩き込んでから再びテイクダウンを奪った。今回は直ぐに立ち上がったドライナルドだったが、彼の大降りのパンチはチバウの冷静なカウンターの餌食となった。金網際で少々膠着に陥った両者だったが、ドライナルドはそこから2発のヒザをチバウにめり込ませた。しかしラウンドが終わるときにトップポジションを取っていたのはチバウであり、文字通りテイクダウンでチバウがこのラウンドを支配していた。

2ラウンドが始まるとドライナルド(11勝2敗)は左の強打でチバウを殴り倒すと一気に流れをつかみ、即座にチバウのバックを奪うとリア・ネイキッド・チョークを試みた。チバウはそのチョークも、そしてそれに続く肩固めも脱出はしたが、試合の流れは明らかに逆転していた。“マサランドゥーバ”のグラウンド&パウンドがその後もチバウを苦しめ、ドライナルドのこのラウンドでの優勢を印象付けたまま第2ラウンドが終了した。

最終ラウンドに入ると両者は猛烈な打撃の応酬を行い、30秒間ほどの間獰猛なフックを繰り出しあった後、チバウがテイクダウンを成功させた。今度はチバウにグラウンド&パウンドのチャンスが訪れたが、その攻撃はダメージにつながると言うよりはポイントを稼ぎ出す類のものであった。残り時間2分40秒、レフリーのマーク・ゴッダードが両者をブレイクしたものの、即座にチバウがテイクダウンを敢行しマウントポジションを奪取した。チバウはすぐに肩固めのポジションに移行したものの、ここでは相手を極めることができなかった。ともかくチバウはこうして忘れることのできない勝利を獲得した。

ディエゴ・ブランダオ VS. ジョーイ・ガンビーノ

フェザー級の有望株、ディエゴ・ブランダオが堅実な3ラウンド判定勝利を獲得し、ジョーイ・ガンビーノのオクタゴン初勝利はまたもやお預けとなった。

3人全員のジャッジが30-27でブランダオを勝者として支持。ブランダオは5月にダレン・エルキンスに喫した敗北から復活した。

試合開始直後にブランダオ(20勝8敗)が放ったハイキックはガンビーノにキャッチされたものの、その後の足払いからの鉄槌の連打でブラジリアンはガンビーノに攻勢をかけた。しかしダメージを受けずにガンビーノは立ち上がると残り時間2分頃にテイクダウンされるまで、スタンドでの打撃で互角の攻防を展開した。ブランダオは豊富な手数でガンビーノの隙をさそったが、ラウンド終了直前にニューヨーカー、ガンビーノは立ち上がるとブランダオの右目の上にカットを刻みこんだ。

2ラウンドの開始直後はガンビーノ(9勝2敗)が優勢に試合を進めたが、1分が経過した頃にブランダオの鋭い右がガンビーノを貫きマットに崩れ落ちさせた。ブラジリアン・ファイターはフィニッシュのために襲い掛かったが、ガンビーノの防御は堅実で、しばらくそのポジションでの攻防が続くとガンビーノはブランダオの腕をアームバーに捉えてあわや、と言うシーンを作り出した。TUF 14優勝者のブランダオは腕を引き抜くと、スタンドでの攻防が始まったが、すぐにブランダオは再びガンビーノを抱え上げるとマットに叩きつけた。残り時間1分、レフリーのフェルナンド・ヤマサキが両者をブレイクし、その後はこのラウンドが終了するまでこれといった攻防は見られなかった。

最終ラウンド、力強く前にでたガンビーノはまたもや右の強打を浴びて倒れこんだ。ガッツあふれる米国ファイターは即座にその影響を振り払ったものの、グラウンドでの攻防を支配し豊富な手数で相手を攻め立てたのはブランダオであった。下のポジションからのサブミッションを狙うガンビーノに対して安全な距離から攻防を組み立てたブランダオだったが、これといった展開が作れず、レフリーのヤマサキが再び両者にスタンドでの再開を命じた。ガンビーノは劣勢を挽回するために前に圧力をかけ続けたが、彼に逆転のチャンスはとうとう訪れなかった。

セルジオ・モラエス VS. レニー・フォート

TUFブラジル・シリーズに登場したセルジオ・モラエスとレニー・フォートは6月に対戦が予定されていたがモラエスがUFC 147で行われたシーズン・ファイナルに昇格しセザー・ミュータンチと対戦したために両者の対戦はお預けとなっていた。そしてその一戦を3ラウンドにサブミッションで制したのはセルジオ・モラエスだった。

1ラウンドが始まりしばらくの間は猫とネズミの追いかけっこといった様子だった両者だったがモラエスが素早くフォートをテイクダウンし、完全に寝かせることが出来ないと悟ると相手が立ち上がってきたところを押し込んで金網に釘付けにした。数秒後に再び同じパターンの攻防が繰り返されたが、今度はモラエスがフォートをキャンバスに寝かせることに成功した。フォルタレーザ在住のフォートは巧みなディフェンスを駆使して脱出し、モラエスもやむなくスタンドの攻防に戻った。その後はラウンド終了まで攻勢に転じようとしたフォートだったが、さして大きなチャンスを作ることは出来なかった。

2ラウンドの序盤はスタンドでの攻防ではチャンスを見出せないモラエスはすぐにテイクダウン狙いに戦法を切り替えたがフォートーは倒されても長くはグラウンドに留まることが無かった。これといった見せ場の無い攻防が続き、観客がそわそわとし始めたが、フォートはラウンド終盤に強烈なコンビネーションでモラエスをふらつかせた。

3ラウンドは序盤から観客のブーイングに包まれた。しかし2度の猛烈な打ち合いの後、距離をつめたモラエスが、金網の側で立ち上がったまま素早くフォートのバックを奪った。数度柔術の世界王者に輝いたモラエスは、相手に両足のフックを外させることは許さず、リア・ネイキッド・チョークを食い込ませると最終ラウンド3分10秒でフォートからタップを奪った。

この勝利でクリチバのモラエスは7勝3敗に、フォートは7勝2敗になった。

クリス・カモッツィ VS. ルイス・カーニ

かつてはライトヘビー級で期待されたルイス・カーニがミドル級に転向して登場したが、クリス・カモッツィが僅差ながらもユナニマス判定で試合に勝利。ミドル級への転向はカーニにとって即効薬とはならなかったようだ。

ジャッジの判定は3名とも29-28でカモッツィ。カモッツィはこれで18勝5敗、カーニは12勝5敗1ノーコンテストとなった。この敗北でブラジリアン・ファイター、カーニは最近の5試合のうち4試合を落としたことになる。

試合開始のベルが鳴ると攻勢に立ったのはカモッツィだった。90秒過ぎにカーニが重たいミドルキックからのテイクダウンを繰り出し、米国ファイターのバックを奪うまで、カモッツィは多彩な打撃でカーニを攻め立てた。バックを奪ったカーニはリア・ネイキッド・チョークを試みたが、カモッツィの防御は固かった。カーニはここはグラウンド&パウンドでダメージを狙う作戦に切り替えたが、カモッツィは脱出するとスタンドでの攻防が再開された。その後はこのラウンドが終了するまでカモッツィが様々な打撃を織り交ぜ攻防を支配した。

ゲームプランを堅実に遂行しながらカモッツィは多彩なパンチ、キック、そしてヒザ蹴りでカーニをいたぶった。それらはKOにつながる様なものではなかったものの、カモッツィにポイントをもたらし、そして結果としてケーンは攻撃のリズムを掴むことができなくなった。ラウンド終盤にカーニはサウスポーからの左でぐら付かされ、ここでもこのラウンドのカモッッツイの優勢がはっきりと印象付けられた。

勝利が遠ざかってゆくことを感じ取ったカーニは最終ラウンドが始まると強烈な打撃をふるって前に出た。しかしいずれの攻撃もカモッツィを驚かせることはできなかった。残り時間1分少々でカーニはカモッツィに強烈な左を叩き込んだものの、コロラド出身のカモッツィはそのダメージを即座に振り払い、試合終了のベルが鳴るまで足を止めた打ち合いに応じた。

カモッツィの試合後インタビューはこちら

レザ・マダディ VS. クリスチアーノ・マルセロ

ライト級のオープニングの一戦ではTUF 15で活躍したクリスチアーノ・マルセロがスプリット判定でレザ・マダディを下し、ブラジル勢は幸先の良いスタートをもたらした。

ジャッジの判定は30-27、29-28、そして28-29でマルセロ。マルセロはこれで13勝4敗、片やマダディは12勝3敗と戦績を落とした。

マルセロが即座に攻撃を仕掛けると、そのパンチやキックが命中するしないに関わらず、そのつど客席からは大歓声が沸き起こった。片やマダディは-おそらくマルセロの消耗による自滅を願って-冷静に絶え間ないプレッシャーを相手にかけ続けた。時間が進むとマダディは次第にブラジリアンを上回り始め、相手の鼻を鮮血で染め上げた。残り時間1分、マダディが最初のテイクダウンに成功し。すぐにマダディが立ち上がり、マルセロにも立ち上がるように叫んだところでラウンド終了のベルが鳴った。

2ラウンドが始まると、すぐにマルセロは打って出た。数発のパンチがマダディを捉えたが、本当のダメージにつながったものは無いようだった。相手のスウェーデン・ファイターが攻撃の機会を伺う中、マルセロはポイントを重ね、さらにマダディの顔面にカットを刻み込んだ。残り時間90秒にマダディが打撃で攻勢をかけ、相手を大きく後ろに下がらせた。その後マダディのテイクダウンが炸裂したが、レフリーのフェルナンド・ヤマサキがかなり早いブレークを命じたため、このラウンドはマルセロが優勢な印象のまま終了した。

最終ラウンドが始まると、よりフレッシュなのはマダディであった。しかしマルセロは悪意のこもった大振りのパンチを振り回し続けた。1分が経過したころ、マダディはテイクダウンに成功したが、そのポジションでの攻防を長く続けることはなく、両者はスタンドでの攻防を再開した。やはりその後もマダディはより鋭い動きを見せていたものの、マルセロは手数で対抗し、15分間の激闘が終了したときジャッジは難しい判断を余儀なくされた。

マルセロの試合後インタビューはこちら

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