心配ご無用!GSP、完全復活 - UFC 154 メインイベント結果

UFC 154 メインイベントの結果は以下の通り…。
11月17日モントリオール―ベルセンターでカーロス・コンディットはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン・バージョンの“ザ・ゴースト・オブ・トム”の音楽に合わせてそのキャリア最大の戦いのためにオクタゴンに足をすすめた。しかしこの暫定王者にとって不運だったことは彼がUFC 154のメインイベントで対戦するのはジョルジュ・サンピエールのゴーストなどではなかった、と言うことだった。

コンディットの目の前に立っていたのは、サンピエールの抜け殻などではなく、2011年の4月に最後にその姿を見せた圧倒的な王者そのものであり、その王者は殴られ、蹴りつけられ、殴り倒され、血に染められ、そしてアザをつくられたものの、王者に19ヶ月に及ぶ欠場を余儀なくされたACLの負傷を負って以来、初めての勝利をもぎ取った。

「みんな試合勘が錆付く、と言うことを言っていたけど、今の私はそれがどんなことなのか、ということをはっきりと理解しました」50-45、50-45、そして49-46のユナニマス判定で勝利したサンピエールは語った。「カーロスとの試合は私にとってもっとも困難なものでした。」

「凄くがっかりしている」コンディットは語った。「彼のトップ・ゲームはとても強烈で非常にたくみに俺をボトムポジションに留まらせた。でも次にやったら勝てるかもしれないね」

オクタゴンに入ると共にその中をぐるっと回った両者だったがサンピエールはあたかも世界にその膝が万全であることを見せ付けるためにそうしたかの様でもあった。ブルース・バッファーがファイターを紹介するアナウンスを行うと観客からは大歓声が沸き起こったが、このモントリオール最愛の息子が長らく戦線を離れていたことを考えるとそれも当然のことであった。

試合開始のベルが鳴らされるとオクタゴンの真ん中に飛び出し、積極的に相手を追ったのはサンピエールだった。静かに相手の出方を伺っていたコンディットだったがサンピエールの踏み込みにその右のオーバーハンドを命中させることはできなかった。試合はこの後もしばらく同様の展開が続いたが、1ラウンド残り3分18秒、サンピエールが最初のテイクダウンに成功した。ボトム・ポジションからコンディットは積極的に仕掛け続けたがサンピエールはポジションを進めようとしながらトップ・ポジションをキープしつつ重たい打撃を何度も命中させた。サンピエールはマウント・ポジションやサイド・ポジションへとポジションを進めることはできなかったものの豊富な手数でポイントを稼ぎ、このラウンドが終わる時点にはコンディットの右目の上にはカットが刻み込まれていた。

2ラウンドが始めるとコンディットはヒット&アウェイ戦法を試みたがサンピエールのブロックとバックステップに阻まれ、そのパンチもキックもうまくタイミングを合わせることができなかった。残り時間2分52秒、この試合のサンピエールの最高の一撃となった強烈な右パンチがコンディットを打ち抜いた。残り時間2分、コンディットはようやくリズムをつかみ始めているように見えたが、サンピエールはコンディットをテイクダウン、攻防をグラウンドに持ち込み再びヒジの雨を降らせ始めた。コンディットもボトムからのパンチとヒジで食い下がり、さらに何度も両足をサンピエールの肩口まで上げサブミッションのチャンスを窺った。残り時間数秒と言うところで立ち上がったコンディットは相手を乱打戦に巻き込もうとしたところでラウンドが終了、コンディットは両腕を挙げてモントリオールの観客に「楽しんでいるかい?」と尋ねるそぶりを見せた。

たしかに観客たちは楽しむことになった、がそれは彼らが望んでいた方向ではなかった。序盤の1分にコンディットの左のハイキックがサンピエールの頭部を捉え、この試合で初めてサンピエールを困難な局面に追い込んだ。パウンドの嵐が降り注がれ、サンピエールの顔面を鮮血に染め、そして腫れ上がらせた。しかし勇敢な王者はすぐに意識をはっきりさせると立ち上がり、パンチを振るいながら飛び込むとテイクダウンを成功させた。コンディットを金網際まで押し込んだサンピエールは再び攻防の流れを支配していた。残り時間90秒でコンディットは一度立ち上がることに成功したが、すぐにグラウンドに引き戻された。

第4ラウンドまでに―この試合に向けてコンディットのアキレス腱になるだろうと予想されていた―テイクダウンこそサンピエールの最大の武器となっていた。サンピエールは4ラウンドが始まるとすばやい打撃からその最大の武器を持って“ナチュラル・ボーン・キラー”を再びマットに押し倒していた。そして何よりも印象的だったのは重たい打撃を繰り出し続けながら、ポジションを進めようと相手を攻め立て続けるサンピエールの手数の豊富さだった。残り時間1分15秒、コンディットは一瞬GSPからトップ・ポジションを奪うことに成功したものの、カナディアン・ファイターは再びコンディットをマットに釘付けにし、またもや優勢を確実なものにしてラウンドを終えた。

この試合で初めて息苦しそうな様子を見せたサンピエールだったが最終ラウンドが始まると再び先手をとってテイクダウンに飛び込んだ。そしてコンディットもまたこの試合で初めて相手のテイクダウン・アテンプトを封じて見せた。しかしその後の攻防で相手を一瞬ぐらつかせたのはサンピエールのパンチであり、ラウンド中盤にはそこからテイクダウンに繋げて見せた。サンピエールにはリードを守り続ける安全策もあったがそうはせず、コンディットのバックを奪いにいくと、バックは奪えなかったもののそこから総立ちの観客たちが英雄の凱旋を祝福する大歓声を送る中、最後まで強烈なパウンドを落とし続けた。

オクタゴン・サイドで試合を見守ったミドル級王者のアンデウソン・シウバとのスーパー・ファイトに関して31歳のサンピエールは「私はカーロス・コンディットとの対戦に100パーセント集中していました。休暇を取ってから考えることにします」と答えた。

サンピエールは王座を統一した。

この勝利でサンピエールの戦績は23勝2敗となり、UFCホール・オブ・フェイマー、マット・ヒューズの持つウェルター級の7回の防衛成功記録に並んだ。28歳のコンディットはその戦績を28勝6敗と落とした。

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