グイダを追い続けたメイナードが勝利 - UFC on FX 4、メインカード結果

勝利者インタビューを含むUFC on FX 4の試合レポートは以下の通り。

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 日本時間6月23日、アトランティック・シティ。トータルで約1分程度の例外的な時間と、4ラウンドに訪れた一瞬の攻防をのぞいて、ライト級のコンテンダー、グレイ・メイナードクレイ・グイダの“激闘”はとうとう実現しなかった。レヴェル・カジノで開催されたUFC on FXのメインイベントで行なわれたこの一戦を僅差のスプリット判定で制したのはメイナード。厳しい一戦をものにしたメイナードは再びタイトル戦線に復帰した形だ。

 「グイダがもっと出てくると思っていた。」48-47、48-47、そして47-48で接戦を制したメイナードは語った。「奴はタフなやつだよ。それがなんだったのかは分からなかったけど、何か作戦があったようだ。試合は俺が勝っていたと思っている」

 メイナードとグイダの試合の始めり方は対照的だった。力強く動き回るグイダをメイナードはいつも通りガードを上げて静かに追いかけた。不規則に動き回り、一瞬の隙を突いてグイダはメイナードの鼻梁をパンチで切り裂いたものの、最初の5分間に関していえばメイナードにオフェンスを許さない“ザ・カーペンター”のディフェンスが印象に残るものとなった。

 メイナードはスタンスを広げてイリノイ生まれのグイダを接近戦に誘うと、ようやくグイダは一発のジャブを放った。しかしグイダはいたずらに打撃には付き合わず、“ザ・ブリー”を困惑させるべく、その独特のフットワークを刻み続けた。ラウンドが後半に入るとメイナードはいくつかのチャンスを捉え始めたものの、彼の荒々しいキックやパンチは虚しく空を切った。残り時間40秒、グイダの右ハイキックがメイナードを捉えたが、この一撃がこのラウンド最大の攻撃であった。

 3ラウンドが始まると、メイナードはついに強烈な右のパンチをグイダの顔面に叩き込んだがグイダはこれに応戦しようとはしなかった。その代わり、グイダは再び足を使い始め、これまでの10分間と同じようにメイナードと距離をとった。残り時間90秒、十分に距離を詰めたメイナードはテイクダウンに飛び込むが、これを巧みに防御したグイダが再び後に下がり始めると、観客はブーイングを送り、メイナードは両手を挙げてそのフラストレーションを表した。時間が刻々と過ぎる中、メイナードは至近距離からのヒザ蹴りを突き刺すが、それでもグイダの動きが止まることはなく、ラウンド終了時にはグイダに戦うことを要求する叫び声を挙げるメイナードの姿が見られた。

 4ラウンドに入っても、試合開始時と変わらぬフレッシュさでメイナードの周囲を自在に回るグイダの様子は驚異的だった。メイナードは相手をコーナーに追い詰めることができた一瞬の間に数発のヒザを繰り出したが、ほとんど反撃をしてこない相手に対し、少しばかり無謀な打撃を繰り出すようになった。残り時間90秒、グイダの強烈なパンチがメイナードの顔面を打ち抜くと、メイナードは“もう一発それをやってみろ!”とばかりに両手を下げて相手を挑発した。グイダはそれに感謝を表してからテイクダウンに飛び込み、メイナードがそれをギロチンで迎え撃つと、“ザ・カーペンター”は相手をマットに叩き付けて脱出し、このラウンドの残り時間は終始相手をコントロールしながらトップポジションをキープした。

 最終ラウンドに入ると、メイナードはとうとう打撃の距離に入ると二発の右を命中させたものの、防御がおろそかになってしまい、その顎にグイダのキックと二発のパンチが叩き込まれメイナードは一瞬ぐらついてしまった。左の頬が出血し、そして腫上がったメイナードはグイダを追い続けると、レフリーのダン・マグリオータが下がり続けるグイダに警告を発した。残り時間90秒、メイナードがテイクダウンに飛び込むと、なんとかグイダの片膝をマットにつけさせるとそこからグイダの脚部、そして頭部へとヒザを叩き込み、優勢を印象付けながらこのラウンドを終えた。

 この勝利でメイナードはフランク・エドガーに昨年の10月に喫したプロでの初敗北から復活し、戦績を12勝1敗1分け1ノーコンテストとした。グイダは29勝10敗となった。

フィッシャー vs スタウト

 サム・スタウト.スペンサー・フィッシャーの三部作の最終エピソードはこれまでのように花火を打ち上げるような試合とまではならなかったものの、これまでこの二人の155ポンドのファイター達がオクタゴンの中で共にすごした45分間を象徴するような展開を随所に散りばめた、一進一退の攻防となった。最終的に満場一致の判定でこの一戦を制したのはスタウトで、フィッシャーとの対戦成績を2勝1敗とした。

 すべてのジャッジがこの試合を30-27と採点したが、実際の試合はこの点差から受ける印象よりずっと接戦であった。2006年にフィッシャーと始めて対戦した際に勝利を収めたスタウトは戦績を19勝7敗1分けと伸ばし、2007年の再戦で名勝負を演じて勝利したフィッシャーは戦績を25勝9敗と落とすこととなった。

 試合の序盤、誰もが予想したとおりスタウトとフィッシャーは強打を振るいながら前に出たが共に相手に命中させることはなかった。すぐに両者の体が温まったところでフィッシャーは接近戦での素晴らしい攻勢を見せ付けた。カナダ人のスタウトは意表をつくグラウンドの展開に持ち込むと強烈なパウンドを数発叩き込んで劣勢を挽回した。残り時間2分の時点で立ち上がり、スタンドでの攻防を再開した両者だったが、スタウトが再びテイクダウンに飛び込んだところをフィッシャーは上手く切り返し、ラウンド終了のベルがなる直前に重たいスピニング・バックフィストをめり込ませて観客から歓声を引き出した。

 2ラウンドに入ってもフィッシャーはスタンドで印象を稼ぎ続け、実際にそのパンチの効果がスタウトの顔面にありありと見て取れるようになった。残り時間が1分少々の時点でスタウトは再び攻防をグラウンドに持ち込むと最終の第3ラウンドへ向けてこのラウンドを良い形で終えることに成功した。

 右目が急速にふさがりつつあるスタウトが必死に前に出ると、フィッシャーも打撃を振るうたびに汗が飛び散る様な激しさでスタウトを迎え撃った。しかしここでスタウトはこの試合で最高とも言えるテイクダウンに成功、さらにラウンドが中盤を過ぎた時点で再びテイクダウンに成功した。それほど長い時間下にはならずに立ち上がったフィッシャーだったが再び背中をマットにつけられてしまった。残り時間30秒の時点でレフリーのケヴィン・モーホールが両者にスタンドでの再開を命じると両者はそのフィナーレにふさわしくオクタゴンの中央で互いに足を止めて打ち合いを演じた。試合終了を告げるブザーが鳴ると、オクタゴンの中で9ラウンドを共にすごした者にしか理解できない感情と、両者は互いを抱擁し、その健闘を讃えた。

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エバーソール vs ウォルドバーガー

 経験豊富なウェルター級のブライアン・エバーソールTJ・ウォルドバーガーが何度となく繰り出すサブミッションをしのぎながらパウンドを落とし続け、エキサイティングな一進一退の一戦を僅差ながらも満場一致の判定で勝利を収めた。

 ジャッジの判定は29-28でエバーソール(50勝14敗1分け1ノーコンテスト)、エバーソールはこれで4連勝となった。

 その寝技で名を馳せたウォルドバーガー(15勝7敗)だったが試合開始30秒にその左のショートが命中し、エバーソールはマットに崩れ落ちた。すぐにフィニッシュに取り掛かったウォルドバーガーはマウントを奪うとさらにチョークを食い込ませたが、エバーソールは滑らかにそこから脱出すると、立ち上がってラウンド終了までには若干の盛り返しを見せた。

 ウォルドバーガーは2ラウンド序盤にもいつものように相手をグラウンドに誘ったが、そこでの主導権をとったのは重たいパウンドを振り下ろすエバーソールだった。ウォルドバーガーも休まずに下からアームバー、そしてトライアングルと攻め立てたが、“バッド・ボーイ”の繰り出す正確な打撃に阻まれ、これを極めるには至らなかった。

 大車輪キック、首相撲からのハイキック、そしてテイクダウンとエバーソールは3ラウンドに入ると全ての武器を惜しみなく繰り出したが、冷静なウォルドバーガーはこれには惑わされずにボトムポジションからのサブミッションの機会を窺い続けた。しかしエバーソールは相手のテキサス・ファイターにチャンスを与えず、グラウンドでの手数を緩めずにプロ50勝目を確実にその手中に収めた。

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ピアソン vs スワンソン

 長らくフェザー級で活躍を続けてきたカブ・スワンソンだが、数年にわたる彼のMMAへの奉仕がついにその報いを受けるときがきたようだ。スワンソンはUFC on FXのオープニング試合でアルティメット・ファイター優勝者のロス・ピアソンをノックアウトし、2連続KO勝利を飾った。

 スワンソンは先日マニー・パッキャオを下したティモシー・ブラッドリーから学んだいくつかのトリックを披露し、序盤にピアソンにテイクダウンを許しても自信を持って立ち上がった。スワンソンは相手の英国人の心に疑惑の種をまきながら残り時間3分を過ぎた頃には右の拳を叩き込んで瞬間的にではあったもののその腰を砕けさせた。

 2ラウンドに入っても攻撃の手を緩めないカリフォルニアンに対し、スコアを挽回したいピアソンは一層ペースを上げて襲い掛かった。“ザ・リアル・ディール”は再びテイクダウンを成功させたが、スワンソンが立ち上がったときにはピアソンの顔面には出血が見られた。すぐに攻撃に取り掛かるスワンソンだったが、飛びヒザ蹴りをミスするとピアソンにトップポジションを許すことになった。残り時間1分、両者が立ちあがるとすぐにスワンソンは攻撃を仕掛け、左のフックでピアソンを打ち抜くと、ピアソンはマットに激しく崩れ落ちた。スワンソンが追い討ちを数発落としたところでレフリーのイーヴス・ラヴィーンがピアソンの十分なダメージを確認、2ラウンド4分14秒で試合のストップを宣告した。

 スワンソンはこれで17勝5敗。ピアソンは15勝6敗となった。

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