スパイダーとやらせろ:ウェイドマンがムニョスをKO - UFC on FUEL TV 4 メインカード結果

UFC on FUEL TV 4 メインカードの結果は以下の通り…。

 日本時間7月12日サンノゼ-クリス・ウェイドマンはHPパビリオンで開催されたUFC on FUELTV 4のメインイベントでトップコンテンダーのマーク・ムニョスを完膚なきまでに粉砕した。このニューヨーク在住ファイターのUFCでの上昇は滞まることをしらない。試合後ウェイドマンはUFCミドル級王者アンデウソン・シウバ挑戦したいと高らかに宣言した。

 「アンデウソン・シウバとやらせてくれ」28歳の若き鬼才はオクタゴンの中でジョン・アニクに語った。「万全の準備を積んで“あの男”、アンデウソン・シウバに挑戦したい。十二分にやりあえる、俺は本気だ」

 今夜の試合が行われる前はウェイドマンの“MMA史上最高のファイター”という呼び声は、彼がプロとしてはわずか3年のキャリアしか持たないこともあり、単なる誇大広告のように聞こえた。さらに言えば元ホフストラ大学のレスリング部のアシスタント・コーチがUFCで試合を始めたのは2011年の5月のことだ。しかし彼は世界最高峰のMMAリーグで重鎮デミアン・マイア、そしてムニョスらを相手に4勝0敗と言う戦績を積み重ねるという、誰もが目を見張るような活躍を見せ、いつしか彼自身もビッグネームの一人となった。

 実際にウェイドマン(9勝0敗)が今夜ムニョスを一見たやすく粉砕するさまを見た多くの人々が、この男の限界は天井知らずなのではないか、という印象を持つことになっただろう。大学時代にはムニョスはNCAAをタイトルを獲得し、ウェイドマンは2度オールアメリカンに選出された経歴を持ち、互いにトップレスラーとして名を馳せたが、試合が始まるとウェイドマンは2度のスピード感みなぎるテイクダウンでムニョスをマットに倒すと、ヘッドロック・ポジションからのチョークとヒザ蹴りでムニョスを支配した。

 結末が訪れたのは2ラウンドのことであった。ムニョス(12勝3敗)がパンチで突進したところにウェイドマンは完璧なタイミングでヒジを叩き込むと、ムニョスを深々と切り裂いた。“ザ・フィリピーノ・レッキングマシーン”はおびただしく出血しながらキャンバスに崩れ落ちるとウェイドマンはあられのようにパンチを振り下ろし、レフリーのジョシュ・ローゼントールが2ラウンド1分37秒に試合のストップを宣告した。

 「ヒジも近頃は色々と試していたんだ。俺のヒジの射程距離は長いんだ。ジョン・ジョーンズの動きが使い方の基本的なヒントになった。命中したことを神に感謝するよ」ウェイドマンは自身の妻と最近生まれた二人目の子供について話が及ぶにつれ、感情を露にしながら語った。

 一方のムニョスはその敗北を謙虚に語った。 「踏み込みながらのヒジにやられてしまった。彼はすばらしい選手だ。(挑戦権は)彼のものだ」と語ったムニョスは自身の復活も力強くファンに約束した。

 「戻ってくるぜ!」

ジョーイ・ベルトラン VS ジェームズ・テフナ

 ジョーイ・ベルトランが金網に足を踏み入れれば、いつでもノンストップ・アクションが引き起こされ、ファイト・オブ・ザ・ナイトがその頭上に輝くようだ。メキシコの死刑執行人の鋼のアゴと真っ向勝負を好む性質がジェイムズ・テフナを相手に再び爆発。テフナは南カリフォルニアのベルトランを強打で何度となくぐらつかせ、1ラウンドには凶悪なグラウンド&パウンドで徹底的に痛めつけたものの、流血し、ぼろぼろになったベルトランは脅威の回復を見せ、試合終了のベルが鳴るまで生き延びた。

 ベルトランにとって始めてのライトヘビー級の一戦として記録されたこの試合では、これまでになくスリムになったベルトランがとんでもない破壊力のパンチを見せ、まさかの大逆転を期待させた。2ラウンド後半にはベルトラン(14勝8敗)がテフナ(17勝5敗)をぐらつかせるシーンも見られたものの、ジャッジの30-26、30-27、そして30-27で豪州のテフナを勝者とする採点は疑問の余地の無いものであった。

アーロン・シンプソン VS ケニー・ロバートソン

 アーロン・シンプソンとケニー・ロバートソンが見せた一進一退の乱打戦は1ラウンドで終わり、後半の10分はシンプソンのレスリング力とグラウンド&パウンドがロバートソンを襲う一方的な消耗戦となり、“A-トレイン”は3-0の判定でこの試合を制してウェルター級のデビュー戦を勝利で飾った。

 15年間で初めて171ポンドへの減量を敢行したシンプソンのスタミナはむしろ良好に思われた。アリゾナ大学出身のシンプソンはしっかりと組み付くと数々のテイクダウンに成功し、こちらもディビジョン1レスラーで多彩な動きを誇るロバートソン(11勝2敗)をトップから確実にコントロールした。37歳のシンプソンはロバートソンに無数のパンチを振り落としたが、試合の決着はジャッジの判定にゆだねられた。

 シンプソンはこれで11勝3敗と戦績を伸ばしたものの、自身の戦いぶりには改善の余地が多く残されていると言及した。

 「171ポンドに落としたのは始めてのことだった」シンプソンは語った。「これに慣れてゆかなくてはいけない。スピードには戸惑った。試合開始時のようなパフォーマンスを最後まで保たなくてはいけない。それがこのビジネスの根幹だ。俺はそんなアスリートの一人になりたいし、だからこそトレーニングをしたいと思っているんだ。その部分をもうちょっと改善しなくてはならない」

 両者は1ラウンドの最初の攻防でカットを負ったが驚くべきことにロバートソンはその負傷を楽しんでいるように見えた。1ラウンド終了のホーンが鳴り響いたとき、ロバートソンはにやりと笑い、そしてシンプソンを挑発するのではなく、“お前も俺と同じようにコイツを楽しんでいるかい?”と尋ねるように、その舌を突き出した。

カーロス・ヴェモラ VS フランシス・カーモント

 UFCウェルター旧王者のジョルジュ・サンピエールがフランス語で指示を吼えるように叫ぶ中、モントリオールのフランシス・カーモントが一進一退の互角の勝負から、2ラウンド1分39秒でカーロス・ヴェモラをチョークで下し勝利をものにした。

 2ラウンド序盤に相手の顔面にキックを叩き込んだカーモント(19勝7敗)はさらに顔面へのヒザで追い討ちをかけた。さらにカーモントはチェコ共和国のファイターをギロチンで脅かすとそこからスクランブルに持ち込んだ。カーモントは腹固めに相手をとらえると、変形リア・ネイキッド・チョークでタップを奪った。

 母国では6度レスリングの国内王者に輝いたヴェモラ(10勝3敗)はカーモントを2度、そのギロチンに捉えたが極めきることはできなかった。

TJ ・ディラシャウ VS ヴァウアン・リー

 ジ・アルティメット・ファイター・シーズン14のファイナリスト、TJ ・ディラシャウは英国のヴァウアン・リーを瞬く間にチョークで下し、オクタゴンでの2連勝を記録した。26歳のディラシャウ(元ディビジョン1のカレッジ・レスラー)は序盤からその優れたテイクダウン能力を発揮しリーのハイキックを美しいテイクダウンで迎え撃ち、相手をキャンバスに叩きつけた。目を見張るほどの冷静さで、チーム・アルファ・メールのバンタム級は滑らかにリーのバックを奪うとエゲツないリア・ネイキッド・チョークをその首に巻きつけ、1ラウンド2分33秒でタップを奪った。

 プロ戦績を7勝1敗と伸ばしたディラシャウはその勝利の鍵を冷静さと正しいチャンスを待ったことだと強調した。

アンソニー・ジョグアーニ VS ハファエル・ドス・アンジョス

 グラウンドでの展開を好むブラジリアン柔術黒帯のハファエル・ドス・アンジョスに対してムエタイのスペシャリストのアンソニー・ジョグアーニはスタンドの攻防を得意とし、どちらのファイターもこの試合が典型的なストライカーvsグラップラーの展開になるだろうと予想していた。実際に試合が始まるとライト級達は互いに得意な領域で時間を分け合ったが、6度のテイクダウンに成功し、そのつど相手を窒息させるように苦しめたドス・アンジョスに軍配が上がった。ドス・アンジョスは30-27、30-27、そして29-28の判定で勝利すると戦績を17勝6敗に伸ばしてオクタゴンを後にした。この勝利によってブラジリアン・ファイターは最近の8試合のうち、実に6試合で勝利を挙げたことになる。

 一方のジョグアーニはパンチとキックの手数を豊富に繰り出したが、そのスピードとリーチ差をスタンドの攻防で有効に活用することはできなかった。ラスベガスに移住したアンソニーだったが、試合後には拳か腕を振るようなそぶりを見せ、激戦の最中に拳か手首を骨折したかも知れない様子が窺えた。ナイジェリア生まれのアンソニーにとっての良い材料は彼のテイクダウン・ディフェンスが改善され、倒されてもすぐに立ち上がり、そしてサブミッションを防ぎきることができたという部分だった。しかしジョグアーニ(17勝6敗)は腰に食いつくドス・アンジョスを引き剥がすことができず、これがこの試合を決定付ける数々のスラムにつながってしまった。

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