マヌワ、キングスブリーを2ラウンドで仕留める印象的なUFCデビュー - UFC on FUEL TV 5 プレリム結果

UFC on FUEL TV 5 プレリミナリー・バウトの結果は以下の通り…。
日本時間9月30日ノッティンガム-キャピタルFMアリーナで開催されたUFC on FUEL TVのプレリミナリーバウトの一戦で、英国のノックアウトアーティスト、ジミ・マヌワはオクタゴンでの豊富な経験を誇るカイル・キングスブリーを相手にその力強さを存分に見せ付けると2ラウンド終了間際に相手のカリフォルニアンの目を腫れあがらせてドクター・ストップをを呼び込み、UFCデビュー戦を勝利で飾った。

序盤に大振りのパンチで勢い余ってバランスを崩したマヌワは1ラウンドのちょうど折り返し地点で重たいキングスブリーの下に抑え込まれてしまった。立ち上がった頃にはすっかりスイッチの入ったマヌワは強烈な膝蹴りをキングスブリーのボディに突き刺すと、さらに極めて重たいパンチの数々で追い討ちをかけた。パンチがあたるたびにアリーナに重たい衝撃音が響き渡り、10発以上もの猛打がキングスブリーを襲った。

第1ラウンドの後半にマヌワがキングスブリーに与えた猛攻撃は、これまでUFC史上ではどんなファイターも立ったまま持ちこたえることの出来ない程強烈な打撃の嵐だった。フライング・ニー、左フック、ハイキック、そしてボディへのパンチがキングスブリーを朦朧とさせ、傷つけ、そしてその動きを止めた。1ラウンドが終了するまでにキングスブリーの左目はふさがり、その頭には卵ほどの大きさのコブが無数に出来ていた。

マヌワのあきれるほど強烈な左フックをキングスブリーは頭を下げてかわすより他なく、ロンドン・ファイターはそれをフェイントに活用した。その作戦は的中し、マヌワは重たいヒザをキングスブリーが頭を下げるたびにその顎に叩き込んだ。また、マヌワはキングスブリーの度重なる、次第に必死さを増すテイクダウンもしのぎきって見せた。1ラウンド終了後のインターバルのキングスブリーは、果たして2ラウンドを闘うことができるのかも疑わしい、といった状態であった。

ところがキングスブリーはコーナーマン達に手数を増やしてマヌワを退がらせろ、と告げられると立ち上がり、激しく戦いを開始した。しかしマヌワが強烈な打撃で迎え撃つと、キングスブリーはその作戦を続けることが出来なくなってしまい、再びテイクダウンを狙い始めた。それぞれのテイクダウン・アテンプトの間のキングスブリーは何のひらめきも無く、力なく後ろに下がり続けるだけだった。

殴り倒されたキングスブリーにスタンドを要求し立ち上がらせるマヌワに観客は熱狂した。2ラウンドの終盤にようやくキングスブリーはテイクダウンに成功するとマヌワを仰向けにマットに押さえ込んだ。キングスブリーは比較的容易に相手のガードを越してサイドポジションに回り込んだものの、サブミッションを試みることは出来なかった。

2ラウンドが終了したとき、キングスブリーの左目は文字通り完全にふさがっていた。3ラウンドに向けて立ち上がったキングスブリーの目をレフリーが覗き込むと、キングスブリーの左目は何も見えない状態であることが明らかだった。レフリーが両腕を振って試合の終了を宣告すると、キングスブリーはわずかにその裁定に抗議の意思を表示したが、安堵したというのが正直なところだろう。

アキラ・コラッサーニ vs アンディ・オグル

アキラ・コラッサーニはかつてはアンディ・オグルが所属している英国リバプールにあるカオボンのジムでキャンプを張った事があった。しかしそのことは英国陣営にコラッサーニの打撃の精度に警戒心を持って試合を臨ませたほか、これといった明らかな利点は生み出さなかった。一方のオグルも打撃が不得意、という話ではない。カオボンで打撃を鍛えたオグルとコラッサーニはまさしくこれこそテクニカルなスタンドの攻防、といえるものを披露した。

コラッサーニはフェイントを多用し、多彩な角度と上下の打ち分けでその厄介な多芸ぶりを証明した。オグルは序盤に右のパンチのカウンターこそ命中させたものの、全体を通してオグルが前に出るたびに相手のカウンターに晒された。コラッサーニは数発の強打を若き英国人に叩き込み、相手のわずかなチャンスすら潰しながら追い詰め、これに対しオグルは-成功することは無かったが-コラッサーニをテイクダウンするために必死に飛び込むしか術が無かった。

1ラウンドが終了したときにはコラッサーニの左目の上にカットが見られたが、彼が2ラウンドに向かって自信を深めているのは明らかだった。オグルは何度と無くテイクダウンを試みたものの、そのつど必死の撤退を余儀なくされ、コラッサーニは相手の退路を遮りながら相手を追い詰めた。コラッサーニにはスピニング・バックキックを繰り出す余裕と自信さえ見られたほどで、その一撃が命中することは無かったが、観客から大きな歓声を引き出した。

2ラウンド残り時間2分、オグルはローキックをキャッチしてからテイクダウンに成功したが、コラッサーニはお尻を後ろにずらしながら、金網を背にして立ち上がるために自身の背中を金網に押し付けた。オグルはコラッサーニが立ち上がることを防ぐ事に成功はしたものの、そこで2ラウンド終了のブザーを耳にする羽目になった。文字通りその瞬間、コラッサーニが右のパンチを放ちオグルを殴り倒した。オグルは背中から勢い欲倒れこんだが跳ね上がるように起き上がると、観客がコラッサーニに盛大なブーイングを送る中、自軍のコーナーへと引き上げた。

3ラウンドは序盤からテイクダウンを試みたオグルだったが、その試みは顔面へのキックで迎え撃たれた。後方に飛びのいてその一撃をかわしたオグルだったがそのためにコラッサーニはオグルからトップポジションを奪うことに成功した。オグルがスウィープに成功すると、両者はこう着状態を交えながら、しばらくの間スクランブルの展開にもつれ込んだ。

コラッサーニが片足タックルに飛び込んだところにオグルはヒジを掠めることに成功すると、TUFベテランのコラッサーニはよろめき出血した。コラッサーニは必死にしがみついたが片足タックルを成功させることは出来ず、その結果、2名のジャッジが最終ラウンドをオグルにつけることになった。判定は2名のジャッジが29-28をコラッサーニにつけ、スプリット判定でコラッサーニが勝者となった。3番目のジャッジは-予想外なことに-30-27でオグルを勝者として支持した。

コラッサーニの勝利の秘訣を聞いてみよう

ブラッド・タヴァレスvs トム・ワトソン

UFCデビュー戦を迎えたトム・ワトソンは名勝負製造機として知られたファイターで、タヴァレスはそんな彼にとってまさにうってつけの対戦相手だ。実際に試合は3ラウンドにわたり、両者のハートと打たれ強さ、そして体力を試す激闘となった。両者は試合の序盤から試合終了のベルが鳴るまで強打を応酬し、アクションにみなぎる一戦を展開した。

序盤のタヴァレスのボクシングはキレのあるワンツーから即座にホームポジションに戻るコブシの動きで圧倒的に見えた。これに対してワトソンはボディへのミドルで応戦しようとしたものの、伸びのあるパンチが襲ってくるため後退を余儀なくされてしまった。相手が金網際まで退がると、タヴァレスはテイクダウンに成功し、この優位なポジションからの短期決戦を予感させた。

しかし気骨にあふれるワトソンは同志の観客の後押しとともにすぐに立ち上がると火花の散るような打撃戦を再開した。両サイドから飛び蹴りが襲い掛かる中、ワトソンはタヴァレスの勢いを少しでも削ぐためにそのボディにヒザ蹴りを試み、その作戦はなかなか理にかなった、そして自身にも馴染みのある戦略に思われた。両者が互いにヒザ蹴りを繰り出した瞬間、ワトソンの一撃が軌道をそれ、タヴァレスの金的に命中してしまった。タヴァレスは肩をすくめて気を取り直し互いに握手をしたものの、ラウンド後半にワトソンのローキックが高く入り、再びタヴァレスのファウル・カップを掠めると不快さを隠さなかった。英国のレフリー、レオン・ロバーツはこのためワトソンに対して警告を与えた。

緊張感を伴うアクションにあふれる2ラウンド、3ラウンドが繰り広げられた。タヴァレスは手数と精度でワトソンを上回り、プレッシャーを掛け続けてスコアカード上も優勢に試合を進めた。ワトソンを長い間押さえ込むことは出来なかったものの、何度と無くテイクダウンも成功させた。英国のミドル級は立ち上がり続け、悪意のこもった打撃を振るい続けたが、レスリングの攻防が試合が進むにつれて次第に彼の活力を奪い取っているように思われた。

僅差ではあるものの、ほとんどのファンがユナニマス・デシジョンを確信していたにも関わらず、ジャッジにはそれほどの確信は無かったようだ。後になってファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得した両者のパフォーマンスに対して一人のジャッジは29-28でワトソンにつけ、他の二人も30-27、そして29-28でアメリカ人ファイターのタヴァレスに付けた。

タヴァレスの試合後インタビューはこちら

グンナー・ネルソン vs ダマルケス・ジョンソン

アイスランド風フォークソングが流れる中、近年最も待望されてきたUFCデビューを迎える24歳の黒帯柔術家、グンナー・ネルソンがオクタゴンへその歩を進めた。ネルソンは柔術界においてとてつもない評価を受けるグラップリングの天才だ。これまでにも何度かUFCはネルソンの獲得に動いたが、彼はそのつどそのオファーを受ける前に自身のスキルをより磨き上げることを選んできた。

彼の今回の試合が実現したいきさつは混乱を極めていた。本来の対戦相手、パスカル・クラウスが負傷により欠場となり、その代役として名前が挙がったリッチ・アットニートはジョンソンにわずか一週間の準備期間を残して欠場をとなった。ジョンソンは9勝0敗1分けと、無敗のレコードと豊富な経験を持つものの、厳しい減量を強いられることになった。

試合は始まりから興味をそそられるものとなった。ネルソンは一目でそれとわかる空手のスタンスに構えを取った。実際のところ、ネルソンはアイスランドで3年間に渡って空手の王者として君臨した実績を持っている。しかしファンが見ることを望んでいるのは彼の柔術であり、ネルソンは数発の独特のキックを放った後、ジョンソンを金網に押し込んで組み合うことに成功した。ネルソンはそこから比較的容易にジョンソンを倒すと、彼の専門分野へと相手を引きずりこんだ。

グランドでのネルソンの戦いぶりはまさに達人のそれを見るということであり、よどみの無い動作は戦闘行為というよりはパズルを解いているようですらあった。ジョンソンはネルソンを非常にタイトなオモプラッタに捕らえることに成功するが、ネルソンはいぶかしげな様子でその脅威に注意を払いながら軽やかにジョンソンの反対側に滑り落ちるまでその向きを変え、そのパスも封じてしまった。

そこからネルソンは氷河期のように冷徹にジョンソンを窒息させた。ネルソンの禅僧のような表情は彼がサイド・コントロールからマウント・ポジションに移行しても変化することは無く、さらにそこからバック・マウントを奪うとガッツ溢れるジョンソンの胴体を四の字ロックで締め上げた。時間が進むなか、ネルソンがその腕をジョンソンの首の周りに滑り込ませるとその締め付けはさらに強くなった。息を止めるようにしてその様を見守った観客達は、1ラウンド3分34秒、ついにジョンソンが不可避のタップをすると轟きのような歓声を上げた。

そのサブミッションによる勝利は多くが予想していたが、彼の物腰まで予見していた者はいなかった。まるでどのシャツを着るかを考えている様な、そんな表情でUFCデビュー戦を迎えることは本当に特筆するべきことであり、人々の注目を集めてやまないネルソンのユニークな才能をまざまざと見せ付けるものであった。

ネルソンが大きな一勝の後に語ることを聞いてみよう

ロビー・ペラルタ vs ジェイソン・ヤング

ロビー・ペラルタとスタンドで打ち合おうとしたジェイソン・ヤングの決断は手痛い結果を招いた。ペラルタは試合の初っ端からジャブでヤングを金網際まで後退させたがヤングは一歩も引かずにパンチで応戦した。ペラルタは見え見えの右を叩き込むチャンスを伺っているように見えたが、まさにヤングがパンチで打って出たところに、その右を繰り出した。結果はといえば、とんでもない右のオーバーハンドがヤングの顎を捉え、英国ファイターは激しくキャンバスに倒れこんだ。ペラルタは即座に追撃のために踊りかかったが、半ば意識を失っているヤングをそれ以上のダメージから守るためレフリーが即座に割って入った。1ラウンド23秒の出来事だった。

ペラルタの試合後インタビューはこちら

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