UFC on FX 2 結果: ヒットマンが最後の一瞬でタップを奪う。 ベナビデスはフライ級トップ戦線に浮上。

UFC on FX 2 メインカードの結果は以下の通り。
3月3日、シドニー-オールフォンズ・アリーナで開催された2度目のUFC on FXのメインイベントの一戦はここ数年のマルティン・カンプマンとチアゴ・アウベスの戦いぶりを見てきたファン達には正に予測も付かない展開となった。

さらにUFCベテランのデメトリオス・ジョンソンとジョセフ・ベナビデスはオクタゴンに迎えたフライ級のナンバー1、そしてナンバー2を外見上は葬り、125ポンドへの階級転向は彼らのパフォーマンスになんら悪影響を与えないことを証明した。しかし試合後にジョンソンvs.マッコールのスコアに計算間違いがあり、本来はマジョリティ・ドローとされるべきであった事が明らかになったため、ジョンソンとマッコールはUFC初代フライ級王座を巡りベナビデスと対戦するコンテンダーを決定するために再戦を行なうことが予想されている。

チアゴ・アウベス vs. マルティン・カンプマン
メインイベントに登場した両者の戦績を合わせるとUFCで29戦、そしてあわせて12試合以上もの完全決着試合を行なってきた。このウェルター級のストライカー、チアゴ・アウベスとマルティン・カンプマンの試合が良い試合になる、と言うことに疑問を抱いた人間はいないだろう。確かにそれは十分に素晴らしい試合となり、4分12秒にカンプマンが突然のサブミッションを極めるまで14分少々に渡る一進一退の好勝負が展開された。

二人が交戦に取り掛かるまで長くは掛からず、序盤はカンプマンの何発かのキックとジャブが命中した。“ザ・ヒットマン”のテイクダウンの試みはアウベスのパンチの迎撃されたもののわずかな時間ではあったものの何とかグラウンドに持ち込むことに成功した。カンプマンの前蹴りがアウベスを貫き、金網までつめたカンプマンはさらに数発のヒザを叩き込んだ。アウベスは組み付いてその局面を切り抜けたがいとも簡単にカンプマンにテイクダウンを許すとカンプマンのギロチンにつかまってしまう。カンプマンはギロチンを解き、アウベスが立ち上がるところにヒザ蹴りを一発叩き込んだ。

中央に戻ってテイクダウンを取ったのはアウベスだった。カンプマンのガードの中で動きながらサイドマウントを奪い、そして残り時間一分でマウントポジションを奪取した。カンプマンはアウベスの腕を封じることに成功したが、ブラジル生まれのアウベスは計量日には170ポンドながらもはるかに巨大化した肉体で上から密着し、カンプマンを窒息させた。残り時間がわずかになるとアウベスは上体を起こしたがデンマーク人ファイターにエスケープを許すことになった。

2ラウンドの前半戦はスタンドでの攻防に終始した。両者は中央と金網際で互いにコントロールを争い、その打撃戦はアウベスのパワーとカンプマンの射程距離の争いとなった。しかし試合が進むにつれてアウベスのキックが当たり始め、さらにコンスタントに命中したパンチがカンプマンのテイクダウン・アテンプトを振り払った。アウベスの左の命中率はカンプマンのぼろぼろになった右顔面からも見て取れるほどだったが、カンプマンはヒザを叩き込むチャンスを伺い前に出続けた。

3ラウンド開始のベルが鳴ったとき、アウベスはしたたかに打撃を叩き込み、そして跳ね返されはしたもののテイクダウンも試みるなど試合の流れは依然としてアウベスに傾いていた。体力を回復させたカンプマンは突進しながらの打撃で反撃し、そして金網際でテイクダウンを試みたがこれは失敗に終わった。左顔面の腫上がったアウベスは最後の力を振り絞り、強烈なキックから重いパンチの連打、そして金網際につめるとテイクダウンに繋げた。しかしカンプマンは巧みにギロチンにアウベスを捉えると、マットに二人が触れた数秒後にはアウベスがタップした。

この勝利でカンプマンの戦績は19勝5敗、アウベスの戦績は24勝8敗となった。
“ザ・ヒットマン”が試合後インタビューで語らなくてはならなかったことを聞いてみよう

ジョセフ・ベナビデス vs. 漆谷康宏
今夜のセミファイナルとなったフライ級の二つ目の試合ではチーム・アルファ・メイルの血統書つきのレスラー、ジョセフ・ベナビデスが2ラウンドに危険なストライカー、漆谷康宏をTKOし、小柄な男でも強烈なパワーを秘めることができると言うことを証明するとともに、UFC初となるフライ級タイトルマッチの挑戦権を確実なものとした
1ラウンドの両者は主にキックを交換し、ベナビデスはすぐにキックの射程距離を掴むと漆谷のボディに重たいキックを何発も叩き込んだ。自身もレスラーである漆谷は素晴らしいテイクダウン・ディフェンスを見せたがベナビデスは2度にわたり組み付くと、2度目には文字通り彼を金網から引き剥がすように片足タックルで引きずり倒した。そこからベナビデスは丁寧にハーフガード、そしてマウントポジションとポジションを進め、残り時間が1分を切った頃、漆谷がエスケープしようと体を回転させた時に金網を背にした状態で漆谷をリアネイキッド・チョークに捉たものの、タップを奪うには至らなかった。

漆谷は2ラウンドが始まるや、すぐに一発のキックを繰り出したが、ベナビデスの右のカウンターが命中、漆谷はマットに崩れ落ちた。ベナビデスは即座に追撃をまとめ、レフリーが試合をストップ。2ラウンド11秒の出来事だった。

ベナビデスの戦績は16勝2敗に向上。二つの敗北はいずれもUFCバンタム級王者のドミニク・クルーズに喫したものだ。漆谷はこの敗戦で戦績を19勝5敗6分けと落とした。
ベナビデスが試合後インタビューで語ったことを聞いてみよう

デメトリオス・ジョンソン vs. イアン・マッコール
UFCで始めて行なわれるフライ級の試合には125ポンドの頂点にランクされている“アンクル・クリーピー”マッコールが元バンタム級のタイトルコンテンダー、デメトリオス“マイティ・マウス”ジョンソンを相手にUFCデビュー戦を闘った。胸の高鳴るような15分間の後に、ジョンソンは比類ないスピードと改善された打撃でジャッジの判定をスプリット・デシジョンで勝ち取った。更新:大会終了後にコミッションは判定の集計に誤りがあり、試合はドローとなるべきで、したがって4ラウンド目のサドン・ビクトリー・ラウンドになるべきであったことをアナウンスした。

第1ラウンドはこの階級にふさわしい早い展開となった。そのムエタイ技術で認められたマッコールだったが、より多くのキックを命中させ前にでたのはジョンソンだった。レスラーのジョンソンは2度のテイクダウンを許したが、そのつど素早く立ち上がることに成功した。2度にわたりジョンソンはマッコールの蹴り足をキャッチし、もう一方の手でパンチを命中させ、そのうちの1発は体格の勝る対戦相手をぐらつかせたように見えた。試合を通じて積極的だったのはジョンソンで、スタンドではコンビネーションを繰り出すと即座にダメージを受ける前に相手の射程距離外に飛びさがった。

2ラウンドに入ると相手の蹴り足をキャッチして、もう一方の手でパンチを放ったのはイアンになった、がジョンソンはこれに数発のパンチで応戦し、これが引き金となって両者は金網際で一進一退の激しい攻防を繰り広げた。金網の中央でもより激しい攻防が展開され、マイティ・マウスがマッコールの射程外に留まるなか、偶発性のローブローがこのアドレナリンに満ちた攻防にしばしの休止をもたらした。その後二人の男はオクタゴンの中を激しく動き回り、ジョンソンのローキックは金網際のイアンのヒザよりもより多くのダメージを与えているように見えた。寂しげなブーイングが客席から上がると、ショーマン、マッコールはそれに中指で答えた。両者の離れ際にジョンソンは堅い左フックとボディへのキックを命中させ、マッコールはテイクダウンを狙い、一瞬ではあったがそれに成功した。

第3ラウンドの始まりは同じような展開であったが、ジョンソンが飛びヒザを繰り出すと、マッコールはそれをキャッチしテイクダウンを成功させた。上を取ったマッコールはハーフ・ガードからヒジとパンチを用いて“マウス”を痛めつけた。なんとかその窮地からもがくように立ち上がったジョンソンに観客は賞賛を送ったが、その数秒後にマッコールは再びジョンソンをスープレックスで地面に叩きつけた。上からバックマウントを奪ったマッコールは左右の鉄槌を振り下ろしたが、打たれ強いジョンソンは再び立ち上がり観客を喝采させた。マッコールが両手を上げジョンソンを前に誘うと、ジョンソンはテイクダウンに飛び込むがこれは逆にジョンソンを窮地に追い込んだ。スクランブルを制したマッコールは再びトップポジションを奪うと、そこからマウント・ポジションに飛び乗るように移行した。ジョンソンが回転するとマッコールはそのバックを奪い、残り時間が少なくなり観客が爆発する中、打撃の間にその手を止めてその効果を確認しながらグラウンド&パウンドの雨を降らせた。

ジャッジの判定が29-28、29-28、そして28-29でジョンソンとアナウンスされるとその判定はオーストラリアの観客にブーイングを浴び、マッコールはアリーナの声援を一身に受けながら金網から退場した。再検証によるとジャッジの判定は29-28、28-29、そして28-28であった。現在14勝2敗1分けとなったジョンソンはマッコール(11勝2敗1分け)とUFCフライ級の王座をかけてベナビデスと対戦する権利の為に再戦を行なう予定だ。

コート・マクギー vs. コスタ・フィリッポウ
メインカードの第1試合はTUF11優勝者のコート・マクギーと、そのシーズンのエリミネーション・ラウンドを通過することができなかったもののマクギーと同様にタフなコスタ・フィリッポウとの対戦となった。しかしフィリッポウはその見事なボクシングを駆使して敗北の雪辱をはらし、3ラウンドに及んだミドル級の激闘を制してマクギーにオクタゴンでの初敗北を与えた。

第1ラウンドはゆっくりとした計算づくの展開で、マクギーは金網の中央に陣取り、フィリッポウは相手の周囲をサークリングし続けたため、観客は次第に不満を募らせた。まずマクギーが前にでたが、フィリッポウはこれに精度の高い打撃でカウンターをとった。フィリッポウはジャブで、そしてマクギーはキックで互いに距離を測ったが、どちらのファイターもその攻防を支配したようには見えなかった。フィリッポウが立て続けにコンビネーションを2度叩き込むとマクギーは後ろに下がったが、ラウンド終盤に相手をぐらつかせたのはTUF優勝者のマクギーの方であった。

2ラウンドに入ると両者はより打ち合いを望み、何度となく腕の絡まりあうような殴り合いを繰り広げた。2ラウンドを通じてフィリッポウのジャブは良くあたり、手数においても優勢に見えた。マクギーはスタンドではアッパーを狙い、何発かの重いキックを命中させた。フィリッポウはマクギーのテイクダウン・アテンプトを4度にわたり振り切ったが、マクギーは金網際で数度のテイクダウンに成功した。耳からの出血を誘った強烈なアッパーを食らうなど、攻防の際ではフィリッポウの打撃を貰っていたマクギーだったが、2ラウンドを通じて前に出続けたのはマクギーであった。

3ラウンドに入るとマクギーは再びオクタゴン・コントロールを取り戻し、より多くのコンビネーションとキックを繰り出しジャッジの印象を稼ぎ、このラウンドは全ジャッジがマクギーにポイントをつけた。さらに彼は一時的にフィリッポウをテイクダウンすることにも成功したが、フィリッポウの堅実なボクシングはさらにしばしば、そしてパワフルに、そしてカウンターを交えてマクギーを襲い続けた。

ジャッジの判定は29-28でフィリッポウ。フィリッポウの戦績は10勝2敗1ノーコンテストと向上し、マクギーはこのキャリア2度目となる敗北で13勝2敗と戦績を落としてオーストラリアを後にした。

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