ビッグフットvsブラウン 回顧録

マイケル・ディサントがUFC on FX 5 を振り返る…
ビッグフット、タイトル戦線へ殴り込み!

連敗から立ち直るのは容易なことではない。しかしアントニオ・シウバは違った。“ビッグフット”として知られるこの男は、キャリア最高のパフォーマンスでもって連敗から立ち直ってみせた。もちろん、彼はあのエミリヤーエンコ・ヒョードルを圧倒した男だ。かつては人類最強と言われたヒョードルも、この男の前では小太りのミドル級に見えたものだ。

トラヴィス・ブラウンも、シウバの前では小太りのミドル級に見えた。彼もそれなりのフィジカルお化けの一人ではあるのだが、シウバの前では関係がなかった。シウバは恐れず、躊躇もしなかった。試合開始から3分27秒、ブラウンは自分でも状況が呑み込めないうちにキャリア初敗北を喫していた。

ただ、シウバのアゴの強さについてだけは、謎のまま残った。連敗中、シウバは極度に打たれ弱いところを見せた。そしてこの日、ブラウンがまともなパンチを当てることができなかったため、シウバがその打たれ弱さを克服できたかどうかは分からない。

それでも、シウバはこの勝利によって、疑問符の付くヘビー級の巨人から、タイトル候補へと変貌を遂げた。対戦相手のトラヴィス・ブラウンは、シウバを下せば王者ジュニオール・ドス・サントスとケイン・ヴェラスケスの勝者とタイトルをかけて戦うことが濃厚だったのだから、それも当然のことだ。

もしかすると、シウバとアリスター・オーフレイムの一戦の勝者こそが、ケイン・ヴェラスケスに次ぐナンバー3にふさわしい存在なのかもしれない。或いは、シウバはステファン・ストルーブと対戦し、オーフレイムに次ぐ存在であることを証明するべきなのだろうか? まあ、誰が次の対戦相手だろうと、ランチボックスのようにでかいシウバの拳を侮ることはできないはずだ。

ブラウンは神経質になりすぎた?

ブラウンが入場時に見せた笑顔が気になったのは私だけだろうか? ブラウンは生来陽気な男だが、その笑顔は少々居心地の悪そうなものだった。UFC初のメインイベントに緊張していたのだろうか? 左ひざのケガにより、自信を十分に持てていなかったのだろうか? それでもシウバと戦うことに興奮しすぎていたのだろうか?

多くのファイターが初のビッグマッチでつまづくものだ。ブラウンは敗戦を必要以上に気に病む必要はない。ヘビー級のファイターが4オンスのグローブで殴り合えば、どんなことでも起こりうる。ブラウンはシウバに捕まってしまったが、その獰猛な右パンチが命中すれば、形成を逆転することもできたはずだ。問題は、ブラウンがこの敗戦を糧にして復活するか、それともこのまま潰れてしまうのかどうかだ。もちろん、私は前者の意見を支持するが。

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