ダフィーやバローゾらが判定勝利、ディアケイジーが必見のKO勝利!

ライト級 5分3ラウンド
ジョー・ダフィー vs. レザ・マダディ




日本時間2017年3月19日(日)にイギリス・ロンドンにあるO2アリーナで開催されたUFCファイトナイト・ロンドンのプレリミナリーファイトに登場したアイルランド出身のジョー・ダフィーは、スウェーデンの“狂犬”ことレザ・マダディと対戦し、1ラウンドの中盤のスイープでトップを奪うと流れをつかみ、その後は圧倒的なハンドスピードでマダディを鮮血に染め上げ、文句なしのユナニマス判定勝利を記録した。

現UFCライト級王者の”コナー・マクレガーに勝利した最後の男”として名前の挙がることの多かったダフィーもこれでUFC戦績4勝1敗とあれば一人のライト級コンテンダーとしての存在感がいよいよ増してくるというものだ。

ダフィーが軽やかなフットワークから多彩な打撃を見せるが、マダディが見事なテイクダウンを成功させる。開始早々相手にサイドポジションまで回り込まれたダフィーは、丁寧にヒザを引き抜きガードに戻すと金網を背にして立ち上がる。マダディがダフィーをリフトしマットに叩きつけると、マットに背中から落とされたダフィーは鮮やかな後転スイープでトップを奪取!場内から大歓声が沸き起こる。マダディがガードからサブミッションを狙うと、ダフィーは両手で相手の頭を引き付け腰を固定しサブミッションを許さない。アームバーとトライアングルを封じられたマダディはすぐにギロチンに切り替えるが、首を引き抜いたダフィーが数発のヒジでマダディの額にカットを刻み込んだ。

リーチのあるサイドキックとキレとあるジャブでダフィーが前に出るとマダディの額からすぐに鮮血がほとばしる。金網を背にしたマダディが「効いてないぜ!」と挑発すると、ダフィーはそれに応じるように高速ジャブとしなるようなキックでマダディを攻め続ける。流血で視界が妨げられたマダディは何度も右手でその流血をぬぐうが、あまりの流血にかなり視界が狭くなっているようだ。残り時間1分10秒、ガードを固めながらも要所でパンチで応戦していたマダディが、会心の両足タックルでダフィーに尻餅をつかせるが、ダフィーはすぐにたちあがると鋭いジャブと角度の多彩なキックで攻防を支配する。

マダディはしっかりとガードを固めながらテイクダウンに活路を求めるが、ダフィーは打点の高い左ヒザを織り交ぜマダディに狙いを絞らせない。ダフィーのパンチに合わせてマダディが何度もタックルを合わせるものの、距離と角度を支配するダフィーは容易にマダディのテイクダウンをはねのけつづけ、その圧倒的なハンドスピードで優勢を印象付けながら試合を終えた。

「思っていた通り、本当にしぶとい相手だった。1ラウンドでトップをとったあのリバーサルで流れが変わったんだ」と試合を振り返ったジョー・ダフィーはこれで15勝2敗。また、最後まで気迫の勝利を諦めず、ライト級の名勝負のもう一人の立役者となったレザ・マダディだったが、その戦績は14勝5敗となった。

ライトヘビー級 5分3ラウンド
ダレン・スチュワート vs. フランシマー・バローゾ




開始後30秒、バローゾが左のフックで飛び込むと、スチュワートが見事な両足タックルでテイクダウンを成功させるが、スチュワートは相手の柔術を警戒して距離を取る。攻防がスタンドに戻ると足を使うスチュワートにバローゾが力強いパンチを振るうものの、距離が詰まるたびにスチュワートに胴タックルを許し金網に押し込まれてしまう。中盤過ぎからやや疲れの見え始めたバローゾが、スチュアートに押し込まれる時間が長くなるものの、バローゾが両足タックルでテイクダウンを狙ったところで第1ラウンドが終了した。

サウスポーに構えたバローゾがオーソドックスのスチュワートに豪快なミドルを連打する。スチュワートが退がるとバローズはすぐに距離を詰め、双差しから何度もスチュワートを釣り上げる。スチュワートはその都度立ち上がり続け、残り時間2分でしっかりと相手に向き直ったものの、この攻防でやや体力を消耗したようだ。残り時間30秒、バローゾのミドルをキャッチしたスチュワートが胴タックルへつなげたが、バローゾがこれを振りほどいたところで第2ラウンドが終了した。

ためらいがちなパンチからスチュワートがバローゾに組み付くが両者はすぐに距離を取る。ともに攻撃の手が出ない両者に、レフリーのレオン・ロバーツから「エンゲージ!」と攻防を促す指示が飛ぶと、バローゾが意を決したようにパンチの連打で突進、そのままテイクダウンを狙うがスチュワートはそれを許さない。残り時間2分、スチュワートが上体をゆらしてフェイントを掛けながら前に出始めると、バローゾは胴タックルで組み付きテイクダウンを試みるがスチュワートは体を入れ替え相手を金網に押し付ける。残り時間30秒、今度はスチュワートがワンツーを連打し前に出ながらテイクダウンを狙うが、バローゾはこれを跳ね返した。

ジャッジは29-28のユナニマスでブラジルのフランシマー・バローゾを勝者と判定。この結果、再戦を制したバローゾが19勝5敗1ノーコンテストと戦績を伸ばし、これまで無敗を誇った英国のダレン・スチュワートは7勝1敗1ノーコンテストとなった。

ヘビー級 5分3ラウンド
ダニエル・オミランチェク vs. ティモシー・ジョンソン




両者がオーソドックスに構えて共に左へとサークリングを続けている。オミランチェクは何度もワンツーで飛び込み、ローとミドルへつなげるが、ジョンソンは相手をよく見て飛び込みをいなしながら、時折単発のパンチで相手の顔面を捉えている。2分が経過すると、次第にジョンソンが圧力をかけ始め、ジョンソンは数発のパンチからタックルへつなげると、相手を金網に押し込むことに成功する。丁寧に相手の脇を刺しながら、コツコツとパンチを繰り出しつつもテイクダウンを狙うジョンソンだったが、残り時間1分でレフリーにブレイクを命じられる。ジョンソンはその後も相手のパンチのうち終わりにジャブの連打で突進し胴タックルへつなげたものの、ここもテイクダウンは奪えない。

2ラウンドに入っても、オミランチェクは飛び込みからのコンビネーションのうち終わりを狙われ、ジョンソンがオミランチェクを金網に押し込む攻防が繰り返される。残り時間1分10秒、相手を金網に押し込んでいたジョンソンがついに待望のテイクダウンを成功させるが、オミランチェクはここは大きなダメージは貰わずに立ち上がる。

ジョンソンが数発のジャブで距離を詰めると相手を金網に押し付ける。残り時間3分10秒、それまで金網を背にしていたオミランチェクがジョンソンの背後でクラッチを繋ぐと態勢を入れ替えテイクダウンを狙うがこれは決まらない。ブレイクを命じられた両者がスタンドで攻防を再開すると、ここでも前に出るのはジョンソンだ。ジョンソンのジャブで腰を落とすオミランチェクだが、直後のジョンソンのテイクダウンはしのぎ切る。その後も両者は互いにパンチを振るいながらテイクダウンを狙いあうが、ともに決め手のないまま試合を終えた。

ジャッジは29-28、30-27、そして28-29のスプリット判定でティモシー・ジョンソンを勝者として支持。この勝利で米国ジョンソンは11勝3敗と戦績を伸ばし、ポーランドのダニエル・オミランチェクは19勝7敗1分1ノーコンテストと戦績を落とした。

ウェルター級 5分3ラウンド
レオン・エドワーズ vs. ビセンテ・ルーケ




ルーケが前後の出入りを繰り返し、ワンツーを狙うと外を取ったエドワーズの左ストレートがカウンターで命中。ルーケは一瞬腰が落ちるがすぐに持ち直す。パンチで距離を詰めたルーケは胴タックルで一瞬エドワーズに片膝をつかせるが、エドワーズはすぐに立ち上がる。距離を取ったエドワーズがジャブで距離を測りながら、ミドル、ハイと伸びのあるキックを繰り出すが、ルーケはその後の相手の胴タックルを潰してトップの奪取に成功し、残り時間1分20秒でポジションをハーフガードまで進めるとダース・チョークを交えながらエドワーズを支配する。

エドワーズがすぐに胴タックルを見せるがルーケは容易にこれをこらえると、相手を金網に片足タックルで押し付ける。しかしエドワーズはアマレスのスイッチで態勢を入れ替えルーケをしっかりとガブってコントロール。ルーケはしつこくタックルを狙うがエドワーズにこらえられ、レフリーにブレイクを命じられる。距離が離れると、エドワーズが凄まじいミドルキック、そして飛びヒザ蹴りで一気に距離を詰めるとそのまま胴タックルを成功させ、この試合ではじめてトップポジションを奪取する。エドワーズがハーフガードでルーケを支配しながらコツコツとパンチを落とすが、レフリーがここでもブレイクを命じ、残り30秒で攻防はスタンドに戻される。エドワーズが両足タックルでルーケを金網に押し込んだところで第2ラウンドが終了した。

エドワーズの退がりながらのミドルを無視してルーケが前に出るとエドワーズを金網に押し込み続ける。エドワーズがスイッチでルーケの背後に回るとルーケはグランビー・ロールで態勢を入れ替え場内から歓声を引き出す。しかし攻防がスタンドにもどると、金網を背にしたルーケはエドワーズが繰り出す癖のないワンツーの連打にガードを固めるばかりでなかなか反撃の手数が繰り出せない。残り時間40秒、ルーケがカウンターの左のヒジから一気にパンチをまとめるが、エドワーズはしっかりと守りを固めたのちにテイクダウンを成功させて試合を終えた。

判定は29-28のユナニマスでレオン・エドワーズに軍配が上がっている。地元英国で戦績を13勝3敗と伸ばしたエドワーズは「7月に次の試合をトップ15の誰か、そうだな、ドナルド・セラーニとやりたいね」とドナルド・セラーニに対戦を要求。一方、ここ4試合で4フィニッシュ勝利と快進撃を続けてきたブラジルのビセンテ・ルーケだが、その戦績は11勝6敗1分けとなった。

ライト級 5分3ラウンド
マルク・ディアケイジー vs. テーム・パッカレン




試合が始まると、はじけるようにオクタゴンの中央に進み出たディア系ジーがローキック、そしてテコンドーのホップ・サイドキックで距離を取るとさらにスピニングバックキックでパッカレンを金網まで吹き飛ばす。態勢を立て直したパッカレンがパンチを繰り出そうと前足に体重をかけた瞬間、ディアケイジーの凄まじい右ストレートがパッカレンの顎先に吸い込まれる!パッカレンがスローモーションのようにゆっくりと真下に崩れ落ちると、レフェリーのニール・ホールがすぐさま両者の間に割って入り、KOによる試合の終了を宣告、時間はわずか30秒だった。

30秒 インタビュアーのダン・ハーディが2009年2月にO2アリーナで達成した69秒でのKO勝利を大きく上回る30秒でのKO勝利で地元ロンドンのファンを熱狂させたマルク・ディアケイジーは「英国の皆、俺が英国の責任者だ。俺を後押ししてくれる皆に約束するぜ、俺は頂点まで行く。ずっと言っていることだが、俺がベストだ」と語りその無敗記録は12勝0敗。フィンランドのテーム・パッカレンは8勝2敗と戦績を落とした。

ミドル級 5分3ラウンド
ブラッドリー・スコット vs. スコット・アスカム




オーソドックスのスコットが歩くように前に出ながら力強いローキックとパンチを繰り出すが、サウスポーのスコットは頭を右に振りながらの左ストレートでうまく距離を作りながら回り込む。ラウンド中盤にスコットの右ストレートがアスカムを真後ろに吹き飛ばし、場内がどよめくがアスカムはすぐに立ち上がる。スコットは左右のパンチを間断なく繰り出し続け、アスカムは次第に金網を背にする時間が長くなる。残り時間1分、至近距離のタックルのフェイントからスコットがきれいにアッパーを命中させるが、試合の流れが傾きかけたところでアスカムは相手を首相撲に捉えると、鋭いヒザを返して食い下がる。

スコットは何度も相手の前足にローを集めてアスカムの前足を削りにかかる。アスカムはこれにパンチの手数を増やして応じるが、ラウンド中盤が過ぎる頃にはアスカムは前足のダメージが隠せなくなってしまう。残り時間2分、右足を潰され何度かバランスを崩す姿を見せたアスカムはスタンスをサウスポーに変え左ジャブを繰り出し糸口を探るが、スコットは今度はアスカムの左足にローを集め始める。

オーソドックスに構えたアスカムの左ジャブと左のキックが豊富に繰り出され、スコットは前には出るものの打撃の手数が繰り出せない。アスカムは左のミドルとハイで何度も相手を捉え、スコットの脇腹は真っ赤に変色している。アスカムは何度かパンチをまとめるシーンを見せるなど、優勢にこのラウンドを終えた。

ジャッジの判定は29-28、28-29、そして29-28のスプリット判定でブラッドリー・スコット。英国人対決を制して「試合前にはほとんどギブアップ寸前だったんだ。でも今は次の試合が待ちきれない」と涙をうかべつつ語ったブラッドリー・スコットはこの勝利で12勝4敗。対戦相手のスコット・アスカムは14勝4敗となった。

女子バンタム級 5分3ラウンド
ルーシー・プティロバ vs. リナ・ランズバーグ




開始早々、すかさず距離を詰めたランズバーグがプディロヴァを金網に押し込みながらコツコツとヒザを繰り出し続ける。第1ラウンド残り時間3分30秒でレフェリーが両者にブレイクを命じると、プディロヴァが積極的にパンチを狙い、距離が詰まるとランズバーグを金網に押し付け中央を支配し始める。残り時間50秒、それまで押し込まれていたランズバーグが首相撲の組手を制し、鋭くヒザを突き上げると体を入れ替える。脇を刺されたプディロヴァは払い腰を何度も狙うがランズバーグはいずれもこらえて見せる。

プディロヴァは足が止まり始め、軽やかなフットワークを見せるランズバーグが出入りを繰り返しながらキックとパンチを打ち分け手数を稼ぐ。第2ラウンド残り時間1分50秒、金網を背にして一瞬棒立ちになったランズバーグをプディロヴァは左右のコンビネーションで捉えるが、ランズバーグはすぐに片足タックルで飛び込むとこれを成功させる。ランズバーグが相手のサブミッションを潰しながらパウンドを落とす中、第2ラウンドが終了。

左右に動きながらリーチのあるジャブで相手の隙を探るプディロヴァがランズバーグの組み付きを突き放すと、ワンツーを連続してたたき込む。一瞬動きの止まったランズバーグはダメージを誤魔化そうと片足タックルで飛び込むが、これをこらえたプディロヴァが相手をがぶりながら強烈なヒジを何発も振り下ろす。何とか相手から離れたランズバーグの顔面は鮮血に染まり、一連の攻防で受けたダメージの大きさを伺わせる。距離が離れると足のとまったランズバーグにプディロヴァがジャブ、そしてリーチのあるストレートで何度も襲いかかるがランズバーグも試合終了まで気力でこの打ち合いに応じて見せた。

ジャッジはこの一戦を29-28のユナニマス判定でリナ・ランズバーグの勝利と判定。試合後にランズバーグは「彼女は前回よりもずっと強くなっていた。ルーシー、正直、この試合に勝ったのはあなただと思っている」と語ったが、どす黒く変色した右目とおびただしい顔面の傷跡をみれば、彼女の言葉が単なるリップサービスではなかったことは明らかだった。ともあれ、再戦を制したリナ・ランズバーグはこれで7勝2敗と戦績を伸ばし、ルーシー・プディロバは6勝2敗となった。

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