オーティズ物語:挫折と復活篇

日本時間7月8日に行われるUFC 148でのラストファイト、フォレスト・グリフィン戦を前に、ティト・オーティズのキャリアを振り返る3部作の最終章。
UFC light heavyweight Tito Ortiz  ティト・オーティズの名声は大きくなるばかりであった。それは単にUFCの王者としてだけでなく、競技の枠を超えたスポーツ界のスターとしてでもあった。ただ、かつてのトレーニング仲間であるチャック・リデルと、ヘビー級で2連敗を喫し、ライトヘビー級へ転向してきたランディ・クートゥアが、彼の王座を狙っていた。

 オーティズは友人であるリデルとは戦いたくなかった。リデルがオーティズのことをただの“知り合い”で、“たまにトレーニングする仲”程度と捉えていたにも関わらずだ。そしてケン・シャムロックを下した2002年11月22日のUFC 40のあと、オーティズは契約を巡ってUFCと揉め、1年間を棒に振ってしまう。翌年の9月に復帰を果たしたとき、そこにはリデルとの暫定王者戦を制したクートゥアが待ち構えており、オーティズはそのクートゥアに圧倒され、0-3での判定負けを喫してしまった。

 トップに返り咲きを果たすためには、もはやリデルと対戦することしか選択肢は残されていなかった。そして2004年4月2日のUFC 47で両者は遂に激突。歴史的な一戦は第2ラウンド38秒、リデルがオーティズをノックアウト。オーティズの無敵神話が完全に崩壊する形となった。

 このあと、パトリック・コーテ、ビトー・ベウフォートを下して再起を果たしたオーティズだったが、またしてもUFCとの間の契約問題が表面化。かつてのマネージャーであり、現UFC会長のデイナ・ホワイトとの関係もこじれ、オクタゴン内でのオーティズの姿も見納めになるかと思われた。

 それでもオーティズは2005年11月、『ジ・アルティメットファイター』でケン・シャムロックと共にコーチを務めるため、再びUFCに舞い戻ってきた。これはコアなファンたちにとって、オーティズの新たな一面を知る上で大きな役割は果たす番組となった。

 「オクタゴンの中の俺しか知らない人は、俺を本当に理解しているとはいえない。俺は与える人間だし、思いやりのある人間で、周囲の人々を放っておけない人間だ。コーチをしている時の俺が、本当の俺だ。オクタゴンの中の俺は、本当の俺ではないね」

 そして2006年4月、オーティズはフォレスト・グリフィンを判定で下し、さらに宿敵ケン・シャムロックには2連勝。オクタゴンの中でも名声を取り戻した。そして2006年12月、遂にリデルとの再戦を迎えた。

 意気揚々とオクタゴンに乗り込んだオーティズだったが、前回よりよい戦いぶりを見せたに関わらず、またもリデルを相手にKO負けを喫してしまう。このあと、ラシャド・エヴァンスと引き分けたオーティズは、リョート・マチダ、フォレスト・グリフィン、マット・ハミルを相手に3連敗。さらにUFCとの契約問題が新たに浮上し、背中のケガも追い打ちをかけた。

 このあと、『ジ・アルティメットファイター』で2期目のコーチを務めたあと、オーティズは2011年7月2日、ライアン・ベイダーと対戦。負ければ引退という背水の陣で臨んだ一戦となった。

 「さよならを言う時が来たって?」オーティズは試合前に語った。「勝てるかどうか見ててくれ。負けるかもしれないし、そしたら潮時だな」

 ただ、偉大な格闘家には、いつでも偉大な試合があと一つ残されているものだ。

 ラスベガスでベイダーと対戦したオーティズは、全盛期の輝きを取り戻し、1ラウンドでサブミッション勝利を収める。観客は狂喜乱舞し、この一戦は晩年のオーティズにとっては最も輝かしい瞬間となった。

 その一ヶ月後、オーティズはエヴァンスに敗戦。さらに2011年12月にはアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラに敗れた。それでも、彼が再び名声を失うことはなかった。ベイダー戦の勝利により、彼はファンの信頼を取り戻していたのだ。そして2012年、オーティズはUFC 148でフォレスト・グリフィンとのラストマッチを戦うことが発表された。同日には殿堂入りも予定されており、この上ない花道となる。最後の試合の行方がどうなるにせよ、人々はオーティズのことを忘れないだろう。

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