TUF 18 フィナーレ、メインカード結果

11月30日、ネヴァダ州ラスベガス、マンダレイベイ・イベントセンターで行われたTUF 18 フィナーレのメインカードの結果は以下の通り。
緩慢な試合や一方的な試合が続いたこの夜のジ・アルティメット・ファイター・フィナーレを救ったのは、ライト級戦士のネイト・ディアスだった。メインイベントに相応しい戦いを見せたディアスは、グレイ・メイナードを圧倒した上で1ラウンドKOで葬ったのだ。

グレイ・メイナード vs. ネイト・ディアス
試合開始後、メイナードがオクタゴン中央を取り、ディアスのほうは前傾姿勢で距離を取り、外側を回る。パワフルなレスラーのメイナードは予想通りテイクダウンを狙い、二度にわたって成功してみせるが、ディアスもケージをうまく使って立ち上がる。両者がスタンドに戻ってからは、試合はディアスが一方的に支配した。まず左を当ててメイナードをぐらつかせたディアスは、そのままラッシュをかけて右の拳や膝を当ててゆく。倒れずに踏ん張ったメイナードだがパンチへの反応ができず、なんとかディアスを押しのけるのみ。スピードも無くガードもせずにパンチを避けようとするメイナードの左顔面は血に染まっていった。さらに容赦なくパンチの雨を降らせたディアスは、フェンスに詰まったメイナードに強烈な左を2発! 膝がぐらついたメイナードを見て2分38秒、レフェリーのイーヴス・ラヴィーンは試合を止めた。

ディアスがレフェリーに引き離された後、メイナードはふらふらと数歩進んでは膝から崩れ落ちた。試合結果がアナウンスされている間、メイナードはずっとドクターの治療を受けていた。その間ジョン・アニクにインタビューされたディアスは、いかにも彼らしい受け答えをみせた。完全に質問を無視したディアスは、トレーニングパートナーのギルバート・メレンデスとチームを賞賛した上で「腹減ったから行くぜ!」という言葉で締めくくったのだった。TUF 5から続くメイナードとディアスの3試合は、これでディアスの2勝1敗となった。ディアスの2勝は一本とKO、メイナードの勝利は2-1の判定でのものだ。

これがオクタゴンで19戦目となるディアスは通算18勝9敗に。メイナードは12勝4敗1分1NC、ここ4試合中3試合でKO負けを喫している。

ジュリアナ・ペニャ vs. ジェシカ・ラーコーツィ
この日組まれた、TUF 18参加選手たちによるバンタム級4試合の最後を飾る一戦で、ジュリアナ・ペニャがジェシカ・ラーコーツィをTKOで下して史上初の女性アルティメット・ファイターの座に輝いた。チーム・テイト所属のペニャは激しく前に出て、チーム・ラウジー所属のテクニカルなボクサーのラーコーツィをグラウンドに持ち込み、グラウンド&パウンドを炸裂させて1ラウンドで勝負を決めた。

試合開始後ラーコーツィは低く構えるが、ペニャはラーコーツィをケージ際まで押し、足を掛けて容易くテイクダウンを奪う。ラーコーツィはアップキックからスタンドに戻るが、ペニャもすかさず押し込んでゆく。そしてペニャは、ボディロックからの投げでオクタゴン中央でテイクダウン!今度はしっかりと体重を掛けて上をキープしたペニャは、激しいパウンドを打ち込んでゆく。ラーコーツィも暴れ、下から打撃を返し、さらに足を振り上げるものの逃れられず。やがてペニャはマウントを奪って完全にラーコーツィの上体を制してみせた。そこからペニャが豪快な打撃を繰り出すとラーコーツィは横を向いてガードをするだけになり、残り一秒の時点で試合はストップされた。

TUF18優勝を飾った「ベネズエラの雌ギツネ」ことペニャは6勝2敗、プロとしての勝利の全てはKOか一本勝利だ。「相手がボクシングで勝負をするのは分かっていたから、その隙を与えなかったのよ」とペニャは語った。「まさかUFCで女子が戦える日が来るとは思わなかったから、初の女性アルティメット・ファイターとなるのは本当に最高!」 ラーコーツィの戦績は2勝4敗1NCに。

クリス・ホールズワース vs. デイヴィッド・グラント
この日の共同メインイベントにて、クリス・ホールズワースが英国人ファイター、デイヴィッド・グラントを2ラウンド一本で仕留め、TUF 18の男性バンタム級部門で優勝を果たした。チーム・テイト所属のホールズワースは、チーム・ラウジー所属のグラントのボクシングを凌ぎ、そのテイクダウンディフェンスを突破した上で見事に一本勝ちを収めた。

1ラウンド、様子見をせずにスピードのあるパンチの交換をはじめた両者。グラントが先に強打を当てるが、ホールズワースも負けじと打ち返す。ケージ際でも激しく主導権を争い合う両者は、クリンチかでも膝を交換し合う。残り約一分のところで、グラントは投げに行くがホールズワースはそれを潰して上に。下からのグラウンドを得意とするグラントは三角締めを狙うが、ホールズワースは打撃を当てて凌いだ。

2ラウンド、ハイキックをもらったグラントはそのままグラウンドに持ち込もうとするが叶わず。打撃が冴えるグラントは上下に打ち分けてゆくが、ホールズワースもカウンターでグラントを出血に追い込んだ。ホールズワースがテイクダウンを狙うと、グラントは自ら下になり、サイドを取られてしまう。そこからチーム・アルファメールのホールズワースはマウントを奪い、見事にバックを奪取、さらにチョークを極めて2分10秒で勝負を決めてみせた。

当初から優勝候補とされてきたホールズワースはこれで6戦全勝。「デイビーは家庭を大事にする素晴らしい男だ。でも今夜は俺の夜だった」とホールズワースは語った。「優勝できて最高だし、デイビーのようなタフな男と戦えて光栄だ。彼が豪快な左フックで前に出てくることは分かっていたから、距離を取ったんだ。昨日バート・ワトソンが僕らにいったように、ここまで来るより、ここで戦い続けることのほうが大変だ。だから僕の戦いははじまったばかりだよ。」敗者のグラントはこれで8勝2敗に。

ジェサミン・デューク vs. ペギー・モーガン

無敗のジェサミン・デュークが、チーム・ラウジーのチームメイトのペギー・モーガンと3ラウンド激しい試合を行い、その潜在能力を見せつけて3者とも30-27の判定で勝利した。
    
1ラウンド。お互い綺麗なボクシングを見せるが、終盤輝いたのはデュークの方だった。ムエタイの首相撲から膝を連打したデュークに対し、テイクダウン狙いを余儀なくされたモーガン。そこにギロチンを合わせたデュークは、それを逃げられても今度は三角締めを仕掛ける。三角で固められて防戦一方となったモーガンに、ディークはラウンド終了まで下からの肘を入れ続けた。

2ラウンドはスタンド戦に終始することとなり、やや身長で劣るデュークが主導権を握った。モーガンがパンチでデュークを下がらせる場面も見られたものの、デュークは左を当てると右につなげ、さらに首相撲からの膝、肘、ボディと入れた後にボディロックからのテイクダウンもきめてみせた。

3ラウンド。闘志を失わないモーガンだが、デュークは前蹴りからクリンチアッパーを当ててゆく。さらに打撃攻めるデュークに対して、モーガンはなんとか試合をグラウンドに持ち込んで、一発逆転のバックチョークを狙う、だがデュークは逃れてモーガンにしがみつきブレイクを勝ち取った。スタンドに戻るとデュークは猛攻を仕掛け、グラウンドではブーイングを飛ばしていた観客席からは多くの声援が飛び交った。

現在は、ロンダ・ラウジーとともにカリフォルニアで練習を積むデュークはこれで3勝0敗1NCに。大学で文学を教える33才のモーガンはこれで2勝1敗となった。

ラケル・ペニントン vs. ロクサン・モダフェリ
チーム・テイト所属同士の対決となったこの試合、女子MMAのパイオニアの一人、ロクサン・モダフェリと、「ロッキー」ことペニントンが真っ向勝負をおこなった。手数を出したのはモダフェリの方だったが、パワーと正確性で勝るペニントンが勝利を得た。

1ラウンド、手数を出して前にでるモダフェリだが、なかなかコンビネーションを当てることができない。一方、最初は手を出せずにいたペニントンは、ケージに押し込まれるとやっとエンジンがかかり、モダフェリを振りほどいて強烈な打撃を放ってゆく。ペニントンは蹴りに加えて3発ほど強烈な右ストレートをヒット。特に最後の一発はモダフェリをぐらつかせるほどの威力を秘めたものだった。

2ラウンド、ペニントンはより積極的に前に出て行く。モダフェリもケージ際でテイクダウンに成功するものの、ペニントンはすぐに立ち上がってはモダフェリをケージに押し込んでパンチを打ち込んでゆく。さらにモダフェリはタックルにゆくが、ペニントンはがぶって上を取ってみせた。
モダフェリが下からの三角締めや腕十字を狙うごとに、観客席からは「ロキシー」チャントが発生するが、ペニントンは上からの打撃で反撃して脱出。その後も強烈なパンチと肘で「ハッピーウォリアー」ことモダフェリにダメージを与えていった。

3ラウンド、モダフェリはペニントンをケージ際まで詰めてゆくが、ペニントンはカウンターの打撃を入れてゆく。やがてペニントンをグラウンドに引きずり込み、下からのサブミッションを狙うモダフェリだが防がれてしまう。やがて試合がスタンドに戻ると、そこでペニントンが強烈なスタンディングギロチン。そのまま上を奪ったペニントンが締め上げ、モダフェリが耐えるうちに試合は終了した。

採点は30-27、30-27、29-28でいずれもペニントンを支持。これでペニントンは4勝4敗に。 「私はハンドスピードがあるのに、それを見せられなかったから満足できない」とペニントンは語った。「私は、今朝起きたときからものすごくナーバスだった」。人気者で、2003年からプロとして活躍しているモダフェリはこれで15勝11敗となった。



 

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