ビバ、ブラジル! UFC 156 メインカード結果

UFC 156 メインカードの結果を見てみよう…
この日マンダレイ・ベイで行われたメインカードが、このような結果となることを誰が予想できただろうか。四人のブラジルファイターと一人のニューメキシコ出身のフライ級戦士が、驚くべきゲームプランを実行しケージを席巻したのである。

ジョゼ・アルド vs. フランキー・エドガー

「フランキー!」コールと「アルド!」コールで場内が二分されたこの日のメインイベントのフェザー級タイトル戦。王者ジョセ・アルドが元ライト級王者フランキー・エドガーとの5ラウンドの死闘を制し、タイトル防衛を果たしてみせた。

試合開始からスピード溢れるボクシング技術を見せたエドガー。しかしアルドはそれを上回る速さのヘッドムーブメントとボディワークを見せつけ、エドガーのパンチをかわしてのけた。さらにアルドは1ラウンドを通して左ジャブと右を何発も当ててみせ、エドガーの顔から鼻血が滴り落ちることとなった。

2ラウンド。エドガーはさらに積極的にさらに前に出てローを放っていく。しかしアルドのカウンターに何度も捕まり、二度に渡るテイクダウン狙いも防がれてしまう。逆にアルドは強烈なローを二度炸裂させてエドガーをぐらつかせてみせた。エドガーも飛び膝から再びテイクダウンを狙いに行くものの、アルドはそれを突き放す。その後エドガーはついにアルドの蹴りに合わせてテイクダウンを奪取。しかしアルドはすぐに立ち上がり試合をスタンドに戻してみせた。

3ラウンドも前に出て行くエドガー。しかしまたしても打ち合いを制したのは、2インチのリーチ差とスピードを活かしたアルドだった。しかしこのラウンドはエドガーも、アルドの膝をキャッチしてミドルをヒットさせ、また蹴りに合わせてテイクダウンを奪うなど見せ場を作ってみせた。

チャンピオンシップラウンドこと4、5ラウンドにおいては、動き回るエドガーが蹴りと右パンチを当てて優勢に進めた。しかしアルドは、ケージ中央の維持をほとんど譲ることないままエドガーの打撃を巧みに防御してのけた。それでも攻撃を続けるエドガー。4ラウンドにはついに彼の代名詞、大きく抱え上げてのスラムが炸裂!観客を沸かせてみせた。アルドも跳ね起きて試合は再びスタンド戦に移る。終盤ややスピードが落ちコンビネーションも少なくなったアルドだが、スタミナは十分に残しており致命打は回避。その上アルドは試合終了間際、ケージを後ろ足で蹴って強烈なスーパーマンパンチをヒット!鮮烈な印象で試合を終えた。

ジャッジの採点は49-46、49-46、48-47でいずれもアルドを支持。UFC における四度目の防衛を果たしたアルドの戦績はこれで22勝1敗に。フェザー級デビュー戦で敗北したエドガーの戦績は14勝4敗となった。

ラシャド・エヴァンス vs. ホジェリオ・ノゲイラ

今大会二試合組まれたブラッカジリアンのチームメンバー対ブラジル人ベテランファイターの対抗戦。戦略とボクシングで上回ったホジェリオ・ノゲイラがラシャド・エヴァンスを下し、対抗戦の戦績はブラジルの2勝0敗となった。

1ラウンドは静かな展開が続いた。サークリングをしてはたまにキックを放つエヴァンスに対して、たまにサウスポーからの左を当てたノゲイラ。残り2分のところでラッシュをかけてテイクダウンを奪ったエヴァンスだが、ノゲイラはすぐに立ってケージ中央に戻ってみせた。

2ラウンドも同様の展開が続く。右を当てるもののノゲイラの左をもらい続けるエヴァンス。終盤ノゲイラにテイクダウン狙いを防がれたエヴァンスは、そこからハイキックをヒット!しかしこの攻防以外では両者ともに慎重な姿勢を貫いたままラウンドは終了した。

3ラウンド。パンチの回転を上げたエヴァンスだが、手数は少ないまま。ノゲイラはエヴァンスのテイクダウン狙いを防いでみせたが、他に特に見るべきところがないまま試合は終了した。

ジャッジは三者ともに29-28でノゲイラを支持。この日が2011年12月以来の試合となったノゲイラは、ダミアン・マイア アントニオ・シウバに続き、不利と見られていたブラジル勢に勝利をもたらしてみせた。通称リトル・ノゲイラの戦績はこれで21勝5敗に。エヴァンスは22勝3敗1分となった。

アリスター・オーフレイム vs. アントニオ・“ビッグフット”・シウバ

あからさまに見下した態度のアリスター・オーフレイムに対して、目にものを見せてくれると宣言していたアントニオ・“ビッグフット”・シウバは、まさに有言実行を果たしてのけた。ヘビー級モンスター対決において、3R25秒TKO勝利を飾ったのである。この日、ダンスパーティ風の入場をキメてみせそれだけでメインイベント級のインパクトを残したオーフレイムは、シウバにまさかの敗戦。その結末はヘビー級に相応しいド迫力のものであった。

1ラウンド。ほぼ常にケージ中央に位置取ったオーフレイムは、一年ぶりの試合にもかかわらずリラックスした様子。微笑みながら腕を下げてスイッチを繰りかえし、軽いジャブを放ってはシウバに向かって拍手してみせる始末だ。お互いローを交換し合い、またオーフレイムが右を当てた場面も見られたこのラウンドだが、大部分は組み合いによる力比べで費やされた。そこではオーフレイムがシウバをケージに押し込む場面が目立った。

2ラウンドに入ってやっとファイティングポーズを見せたオーフレイム。シウバのローをもらうと豪快なテイクダウンからサイドポジションを奪取した。シウバも下からパンチを放ちオーフレイムをガードに入れる。そこからオーフレイムは強烈なエルボーを顔面に、パンチをボディに打ち込む。さらにハーフガードまで持ち込んだオーフレイムだがレフェリーにブレイクを命じられた。そこから二人の攻防はヒートアップ。クリンチから 肘、膝を打ち合い、ラウンドが終了するとお互い「来い!」とばかりに睨み合ってみせた。

3ラウンド。前ラウンドまでのスパーリングのような展開は突如として終了した。もろ差しから押し込むオーフレイムを突き放したシウバは、強烈な右をヒットしてさらにハイキック!そして巨大な拳から繰り出すアッパーカットと右を当ててオーフレイムを金網に追い込む。そこからシウバは右とアッパーの猛攻!ラウンド開始後僅か25秒でオーフレイムをマットに沈めてみせた。

「KOした後も、俺は奴に『もっとやろうぜ!戦え!』って叫んだんだよ」と、試合後にレフェリーのハーブ・ディーンに止められたシウバは語った。「試合前に奴がインタビューで俺のことを馬鹿にしていたことが本当に腹立たしくてね。いろいろ挑発して来たから、今夜は俺のことをリスペクトさせてやるって言ったんだよ。」

勝てば王者のケイン・ヴェラスケス戦に進むと期待されていたオーフレイムは、この敗戦でヘビー級戦線において後退し、戦績は36勝12敗(1ノーコンテスト)となった。勝者のシウバはこれで18勝4敗。2010年以降の彼の敗戦は、ヴェラスケスと、 ストライクフォースのヘビー級グランプリの優勝者 ダニエル・コーミエに喫したもののみである。

シウバの 試合後インタビュー を見てみよう。

ジョン・フィッチ vs. デミアン・マイア
ブラジリアン柔術黒帯のデミアン・マイアは、強力なレスラーフィッチを相手にレスリングで圧倒した挙げ句、15分間のグラウンド地獄に引きずり込んでコントロールしてみせた。これでマイアはウェルター級転向後3連勝。はじめての判定勝利となった。

試合開始直後、マイアは一気に距離を詰めてテイクダウンを奪取!フェンス際の攻防から再び足を払ってテイクダウンを奪ったマイアは、4分30秒を残したところでフィッチのバックを奪う。なんとか立ち上がったフィッチだが、マイアは背後から離れない。足をフックしたマイアはフィッチのアゴを開けようとパンチの連打。何度かフィッチのアゴに腕を入れてみせるが、フィッチも懸命に防御する。一度は脱出したフィッチだが、マイアは再びテイクダウンから上のポジションを奪取し、亀になったフィッチに膝の連打、四の字ロックを固めたマイアが背後からパンチの連打をするうちにラウンドが終了した。

2ラウンド。フィッチはなんとかジャブとローで展開の打開を試みるものの、マイアは二度にわたりテイクダウンを奪取。バックを奪ったマイアはチョーク狙いとパンチの連打で攻め続け、グラウンドコントロール力を見せつけた。3ラウンドに入ると、後のないフィッチはハイキックで攻めてゆく。しかし身を沈めてかわしたマイアはまたもやフィッチのバックを奪い、今までと同様の展開に引きずり込む。マイアが止むことのないテイクダウンから、バックを奪って圧倒的なコントロールからのサブミッションを狙い続けて試合は終了した。

当然ジャッジは三者とも30-27でマイアを支持。「相手をコントロールするのが作戦だったんだよ」とマイアは言った。「僕がテイクダウンに行ったから驚いたと思うよ。彼の試合をさせなかったことが勝因だ。」マイアはこれで18勝4敗。ウェルター級に落としてからは3戦全勝となった。敗れたフィッチの方は27勝5敗1分1ノーコンテストに。

マイアの試合後インタビュー を見てみよう。

ジョセフ・ベナヴィデス vs. イアン・マッコール
この日、UFCフライ級初代王者決定トーナメント出場者同士による対決が実現。ジョセフ・ベナヴィデスがダイナミックな打撃と高い身体能力を活かし、イアン・“アンクル・クリーピー”・マッコールから判定勝利を上げた。

スピード感と躍動感に溢れ、見応えのある打ち合いが15分間に渡って展開されたこの試合は、台頭しつつある125パウンド級をまさに象徴するような試合となった。1ラウンド、ローキックを受けながらもパンチを放っていったベナヴィデスは、コンビネーションから綺麗なフックを何度も当ててみせる。凄まじいスピードの打撃を交換し合った二人。ベナヴィデスがパンチでマッコールを下がらせれば、マッコールも負けじとベナヴィデスの額をパンチでカットしてみせた。一度ベナヴィデスのローがマッコールの急所をかすめると、 ベナヴィデスは攻撃を前蹴りに切り替える。対するマッコールはローで対抗していった。

速い展開は2 ラウンドも続く。まず打ち合いを仕掛けるのはベナヴィデス。それに対して身をかがめて入ってゆくマッコール。そこにベナヴィデスはそれにカウンターで対抗するという展開が続く。お互い大きなパンチもヒットさせ合う中、ベナヴィデスはテイクダウン狙いに行くも失敗。その気に乗じたマッコールは上から鉄槌を連打!スクランブルの攻防も制して有利に進める。やがてなんとか立ち上がったベナヴィデスだが、フェンス際でマッコールに背後に付かれて膝を連打されるうちにラウンドが終了した。

3ラウンド早々ラッシュに出たベナヴィデス。対してテイクダウン狙いに行ったのはマッコール。ここでは防がれたものの、ラウンド後半には見事にテイクダウンを奪ってみせた。さらにスタンドで攻めるマッコールだがハイキックを放った時に足を滑らせてしまう。すかさずベナヴィデスは攻撃に転じ、マッコールをフェンス際まで押し込んだ。さらにベナヴィデスがジャブとミドルを有効に使ってスタンドを支配する中、試合は終了した。

判定は三者ともに29-28でベナヴィデス。これで17勝3敗となり、UFCでは4勝目。対するマッコールは11勝4敗1分に。そのうちの2敗と1分はUFCでのものとなった。試合後にベナヴィデスはマッコールのタフネスを賞賛して語った。「僕のセコンドは隠さずに教えてくれたんだ。最終ラウンドを取らないと勝てないって。おたがい1ラウンドを取り合っての最後の5分間だったから、とにかく前に出て取るしかなかったんだよ。」 試合後のベナヴィデスのコメントを聞いてみよう。

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