ヴェラスケス、王座防衛!:UFC 160 メインカード結果

UFC 160 のメインカードの結果を見てみよう。
UFC 160大会のメインカードは、軽量級と重量級、優れたキックボクシングと見事なサブミッション、人気者の勝利と番狂わせ、僅差の判定試合と残り僅かの時点での逆転KOと、格闘技の全ての魅力が詰まったものとなった。今大会に欠けていたものを挙げるとするなら、つまらない試合くらいであろう。そんな中、ヘビー級王者が王座を守り、二人の戦士がそれぞれの階級の王座挑戦に名乗りを上げたのだった。

ケイン・ヴェラスケス vs. アントニオ・シウバ
ヘビー級王者ケイン・ヴェラスケスにアントニオ・“ビッグフット”・シウバが挑んだタイトルマッチは、ヴェラスケスのKO勝ち。UFC 146における両者の初対決と同じ結末を迎えることとなった。今回の対決は、前回よりも短く、また前回ほど凄惨なものとはならなかった。むしろ、より一方的なものと言えた。

試合開始と同時に低く構えたシウバは、ヴェラスケスの最初の片足タックル狙いを防いでみせる。ヴェラスケスはさらにパンチからテイクダウン狙いにいくが、シウバはそれも防いでチャンスをうかがう。ここでヴェラスケスの右ショートがクリーンヒット! ノックダウンしたシウバのバックについたヴェラスケスは、さらに容赦のない右を連打! 1分21秒、シウバの体勢が伸びたところで試合は終了した。前回の両者の対戦より、1分15秒ほど短い決着であった。

この勝利でヴェラスケスは12勝1敗に。前王者のジュニオール・ドス・サントスとの三度目の決戦が待たれることとなった。一方、敗れたシウバは18勝5敗となった。

ジュニオール・ドス・サントス vs. マーク・ハント
KOアーティストのマーク・ハントと真っ向勝負を挑んだ前ヘビー級王者のジュニオール・ドス・サントス。ハントに対して打撃で上回り、テイクダウンを奪ってのけた上で、試合終了寸前に痛烈な後ろ回し蹴りをハントの頭部にヒット! 誰もが目を疑うようなKO勝利をあげた。

1ラウンド、オクタゴンの中央を取るハントに対して、“シガーノ”ことドス・サントスはサークリングしながら距離を保ってゆく。ローと左を出すハントに、右で対抗するドス・サントス。やがてドス・サントスの右が痛烈にヒット! もんどり打ってマットに倒れたこんだハントだが、その勢いで立ち上がり、何もなかったかのように試合を続行した。さらにラウンド終了前に派手な動きを披露した両者。お互いの豪腕に観客が息を呑み続ける展開が続いた。

2ラウンド、ハントがドス・サントスをフェンスに追い詰めて拳を振るう場面も見られたが、凄まじい右を中心に試合を支配したのは、やはり王者のほうであった。さらに中盤、ドス・サントスはいとも簡単にテイクダウンを奪取。今まで噂となりつつも、UFCでは披露したことのなかった技術を見せつけた。ハーフガードを取ってドス・サントスの肘を防ごうとするハントだが、王者はパスガードしてサイドに。ハントが立ち上がるとそこにさらにパンチを見舞っていった。

3ラウンド。疲れてゆっくり前に出てくるだけとなったハントに対して、ドス・サントスはよりフットワークを多用してゆく。パンチ、キックの一発一発を放つのにいちいち力を奮い立たたせる必要のあるハントの姿からは、オーストラリアからの遅れた飛行機での長旅の影響と、長年彼に付きまとっているスタミナの問題が見てとれた。ドス・サントスの左右のコンビネーションをもらってふらつくハント。そこで王者が繰り出したのは、未だかつてヘビー級の試合では誰も目撃したことのないスピニングバックキック! これがハントの頭部を直撃。倒れたハントにドス・サントスはさらに右の拳を打ち下ろし、ハントを完全KO! 4分18秒の出来事だった。

この勝利でドス・サントスは16勝2敗に。王者ケイン・ヴェラスケスとの再戦に王手をかけた。敗れたハントは9勝8敗に。通算戦績こそ振るわないものの、ハントはこの試合までUFCのオクタゴンで4連勝していた。

「ハントの打撃技は非常に危険だ。でも僕は自分の拳を信じて使ったんだ」とドス・サントスは語った。「彼の最初のパンチで目の上を切られてしまって、『おお、なんて強いパンチだ!』って思ったよ。ブーイングをもらった時は『気にするな。これは僕の作戦なんだ。ハントを混乱させないと』って自分に言い聞かせていたんだ。」

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グローヴァー・テイシェイラ vs. ジェイムズ・テフナ
快進撃を続けるライトヘビー級の有望株、グローヴァー・テイシェイラが、またしてもやってのけた。彼と同様のハード・ヒッターのジェイムズ・テフナから1ラウンド一本勝ちを収めたのだ。

試合開始早々から、期待を裏切ることなく派手な打ち合いを展開した両者。蹴りからアッパーカットを放っていったテフナに対して、テイシェイラはその蹴り足を捕らえてのテイクダウン狙う。二度目のトライでテイクダウンに成功したテイシェイラは、肘を繰り出してはテフナのハーフガードをパス狙い。そこで立ち上がったテフナの首をたすきがけの状態で抑えたテイシェイラは、一気に引き込んで相手の片腕を抱え込んだギロチンへ。そのまま締め上げて2分38秒、タップを奪ってのけた。

これで19連勝をあげたテイシェイラは、マイク・タイソンに祝福されて大感激。「マイク・タイソンだぜ! 信じられないよ! 昨日の計量のとき、タイソンは僕はいつかチャンピオンになるって言ってくれたんだ。だから今日、彼の前で勝てて最高の気分だ。子供の頃、夜遅くに彼の試合を見ていたんだよ。」

テイシェイラはこれで21勝2敗、UFCでは4連勝となった。テフナの方は18勝6敗に。UFC127における、アレクサンダー・グスタフソン戦以来の敗戦となった。

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グレイ・メイナード vs. TJ グラント
サブミッション・アーティストのTJ グラントと、強力なレスラーのグレイ・メイナード。二人の組み技師の一戦は打ち合いの末の1ラウンドKO決着劇となった。現王者のベンソン・ヘンダーソンへの挑戦権を得たのは、グラントの方であった。

試合開始と同時に打ち合いを展開した両者。メイナードはあらゆる角度からヘイメイカーを放ってゆく。しかし反撃に転じたグラントは右をヒット! ぐらついたメイナードをフェンスまで追いかけてさらにパンチの連打。なんとか逃れようとしたメイナードだったが、さらに右ボディから左右の連打をもらってダウン! さらにグラントは容赦のないラッシュを仕掛け、メイナードが立つたびに膝を入れ、ダウンを奪ってゆく。2分07秒、メイナードが反撃できなくなったところで試合が止められた。

ライト級転向以来負け無しのグラントはこれで5連勝、戦績は21勝5敗となった。「試合で全てを出し切れば、みんな喜んでくれると分かっていたよ」と、これまでの11戦にわたるUFCでのキャリアを、あまり注目を浴びずに過ごしてきたグラントは語った。「グレイ相手にグラウンド勝負は避けたかったんだ。グレイはあまり足を使わないから、チャンスはあると思っていたよ。特にKOを狙っていたわけではなく、顔面に当てようと思ってたんだ。うまくいくなと思ってたよ。」メイナードはこれで12勝2敗1分1ノーコンテストに。この試合以外の彼の唯一の敗戦は、フランキー・エドガーとのライト級タイトル戦によるものだ。

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ドナルド・セラーニ vs. KJヌーン

ドナルド・“カウボーイ”・セラーニとKJ ヌーンのライト級戦は、MGMグランドガーデンアリーナに集まったファンに真のミックスト・マーシャル・アーツの攻防を見せつけた。この試合を3-0(30-27、30-27、30-26)の判定で制したのはセラーニであった。

試合開始後、ローキックから打ち合いを見せた両者。この試合に様子見の攻防など存在しないことを観衆に見せつけた。ミドルを連打していくセラーニは、ヌーンがお返しの蹴りを放ってくるとそれをキャッチしてテイクダウン。すかさず立ち上がったヌーンに膝を見舞った。誘ってくるセラーニに対し、ヌーンは力を込めた左のジャブと右ストレートで入っていく。セラーニは多様な攻撃でそれを迎撃。ボディ—顔面—肘—蹴りという見事なコンビネーションを見せると、ヌーンもそれにうなずいて反応してみせた。さらに上中下と強烈な蹴りを放ったセラーニは、ラウンド終了前にはまたしてもテイクダウンを奪ってみせた。

2ラウンド。前に出てテイクダウンを奪ったセラーニは、ヌーンが立ち上がるところにまたしても膝をヒット。さらに同じ距離で正確な拳を交換し合う両者。ヌーンは完璧なタイミングの左をセラーニのアゴに挙げるが、セラーニは前に出て逆にパンチから膝を顔面に当ててゆく。セラーニがテイクダウンに来たところに、今度はヌーンの膝がヒット。しかしセラーニはそのままテイクダウンして上を取り、そこからフック、鉄槌、バックハンドをヌーンの頭部とボディに見舞っていった。

3ラウンド開始と同時に、観客席の盛り上がりは最高潮に。そして両者は激闘を展開した。ガードを下げてセラーニに迫ってゆくヌーンだが、またしてもテイクダウンされ、セラーニのパウンドを浴びてしまう。肘でヌーンを血まみれにしてのけたセラーニは、見事なグラウンドコントロールで上をキープし続け、サイドポジションを奪った状態で試合を終えた。

1 月の前戦において、アンソニー・ペディスに生涯初のKO負けを喫したセラーニは、今回見事な復活を遂げてみせた。これで戦績は20勝5敗1ノーコンテスト。2011年にWECからUFCに転出して以来7勝目となる。ストライクフォースで活躍したヌーンは、今回のUFCデビュー戦を勝利で飾れず。これで通算10勝6敗となった。

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