軽量級勢が活躍:UFC164 プレリミナリー・バウト結果

UFC 164プレリミナリー・バウトの結果を見てみよう…
WEC史上に輝く名勝負の再戦がメインイベントで組まれた今回の大会、それに相応しくプレリミリー・バウトでは軽量級の選手たちが輝いた。特にバンタム級のチコ・カムスとフライ級のティム・エリオットが、ミルウォーキーのBMOハリス・ブラッドレイ・センターで素晴らしい試合をしてみせた。

ジェイミー・ヴァーナー vs. グレイソン・チバウ
グレイソン・チバウはそのパワーとコントロールを活かし、ジェイミー・ヴァーナーの手数を上回り僅差の判定勝利を手にした。

お互い様子見に徹した1ラウンド。終盤にチバウがテイクダウンに成功し、さらに立ったヴァーナーのバックを奪ってみせた。

2ラウンド、前に出ていき、さらにギロチンを仕掛けるヴァーナー。しかし脱出したチバウは上をキープし、ハーフの状態で体重を重く預け、マウントへ。ヴァーナーは柔術黒帯のコントロールを脱することができなかった。

3らウンド、再び前に出てテイクダウンも狙ってゆくヴァーナーだが、チバウは防御。それでも前に出たヴァーナーはついにテイクダウンに成功し、そこからパウンドへ。強い打撃を何発も入れてみせた。

判定は2者が29-28でチバウを、一者は27-29でヴァーナーを支持。これでチバウは37勝9敗、29才のチバウは、UFCで20試合をした最年少のファイターとなった。

ルイス・ゴーディノー vs. ティム・エリオット

体格で勝るティム・エリオットが、闘志あふれるルイス・ゴーディノーを上回り、オールラウンドファイターであることを見せつけた。

1ラウンド、フライ級らしくスピード感溢れる攻防が続く。ゴーディーの左に蹴りで対抗したエリオットは、二度テイクダウンを奪ってみせ、またアックスキック等の派手な技も見せつけた。

2ラウンド、鼻血を出したゴーディノーはスピンキックを繰り出すなどスタンド勝負で出るが、距離を詰めたエリオットはテイクダウンに成功し、そこからパウンドを落としていった。

3ラウンド、またしてもテイクダウンを奪ったエリオット。ゴーディノーも立ち上がってハイキックを当てる。さらにギロチンを仕掛けたゴーディノーだが、それを逃げたエリオットはマウントを奪い肘を落としていった。

判定3-0で勝利したエリオットはこれで10勝3敗1分けに、ゴーディノーは6勝3敗となった。エリオットは言った。「相手に密着して、ケージに押し付けてグラインドするゲームプランだったんだけど、僕の予想より彼はずっと力強かったよ」この日エリオットは270発の打撃を当てたが、これはUFC 史上4番目、3Rの試合では2番目に多いものであった。

パスカル・クラウス vs. イム・ヒョンギュ

この日行われたミルウォーキー出身選手vs韓国人選手の対戦は、イム・ヒョンギュが1RKOで勝利して戦績を 1勝1敗とした。

長身の両者による打撃の攻防が展開されたこの試合、イムはクラウスの蹴りを掴んで投げ捨てる。やがてイムの右フックがクリーンヒットし、クラウスが足から崩れた! すかさずイムが詰めてラッシュをかけ、強烈な膝を決めて3分58秒で見事にクラウスを仕留めてみせた。

イムはこれで12勝3敗1分けに。クラウスの方は11勝2敗となった。

チコ・カムス vsカン・ギョンホ
地元ミルウォーキーのチコ・カムスが観客の声援に乗って強力な打撃と、グラウンドの防御力を発揮、バンタム級韓国人ファイター、カン・ギョンホに判定3-0で勝利した。

試合開始後、カンのミドルとカムスの右ストレートが交錯する。カンはテイクダウンからパウンドを放ってゆくが、カムスも下からエルボーを当て、さらに腕十字狙いから立ち上がってみせた。

2ラウンド、再びすぐにテイクダウンで上を取ったカン。肩固めを狙ってゆくが、地元の声援を受けたカムスはリバースして上を奪取! さらに両者は上下から激しく仕掛け合うが、カムスの方がより有効な打撃を当てることに成功した。

3ラウンド、逆にカムスがシングルレッグをしかけ、さらに右を当てて行く。カンもハイキックで逆襲し、さらにグラウンドで上を奪って反撃。カンはさらにバックを奪いに行くが、結局カムスのガードの中へ。ここでカムスの強烈なアップキックが炸裂!さらにカムスは上をとって、大いに沸く観客の声援に乗ってパンチを連打して試合を終えた。

採点は29-28、 29-28、30-27でデューク・ルーファスの弟子のカムスに。「最高だったよ。地元で声援を受けて、まるでケージの中にもう一人味方がいるみたいだった。今日のミルウォーキーは最高だ。6年前に格闘技ジムに入って、人生が変わったんだ。コーチやチームメイト、家族がいなければここまで来ることはできなかった」とカムスは語った。

ソア・パレレイ vs. ニキータ・クリロフ
両者ともにこれまで100パーセントの確率でKO一本勝ちをヘビー級同士、オーストラリアのサオ・パレレイとウクライナのニキータ・クリロフの試合は、当初から判定決着の可能性は薄いとみられていた。果たしてこの試合は、お互い死力を尽くした攻防の末3Rでパレレイが決着を付けたのだった。

試合開始後、豪快なテイクダウンをみせたパレレイ。クリロフも下から多彩なサブミッション狙いを見せるが、パレレイは打撃を交えて防いで行く。さらにバックマウントまで奪ってみせた。その後もパレレイは重い打撃を当てては再びテイクダウンを奪った。

2ラウンド、パレレイは再びテイクダウンからマントを奪う。それをクリロフが脱出するとパレレイは失速。それに乗ってクリロフは打撃のラッシュを仕掛け、形成逆転に会場は大いに沸いた。パレレイも死力を尽くして右を当てる。やがてスタミナを切らした両者は疲労の極限状態に。特にクリロフの打撃を防御する力のないパレレイは、それを全て顔で受けてみせた。

3ラウンド、余力がないかに見られたパレレイの右が炸裂! ふらついたクリロフは、力なくシングルレッグの体勢にいくが、あえなく切られて動けなくなってしまう。そこにパレレが鉄槌を連打し、さらにマウントからパンチの連打。クリロフがまったく抵抗できなくなったところで1分34秒、レフェリーが試合を止めた。

UFCでもっとも若い選手であるクリロフはこれで15勝3敗に。対する36才のパレレイはこの勝利で19勝3敗に。パレレイは試合後に肋骨の骨折しながらの試合だったことを明かした。「あの子はタフだった。肋骨に打撃を当てられたけど、このUFC復帰戦でやられてしまうわけにはいかなかったんだ。勝てば痛みの全ては消えるもんさ。」

ライアン・クートゥア vs. アル・イアキンタ
これまで負傷に泣かされてきたアル・イアキンタは、UFC 164にてついに血統書付きの相手、ライアン・クートゥアに判定勝利を掴んでみせた。

1ラウンド、ロー、ハイ、ミドルと多彩な蹴りをみせるクートゥアにたいして、ジャブから上下のコンビネーションで前に出るイアキンタ。クートゥアは飛び膝蹴りを当ててみせるが、イアキンタもキョ列なボディと顔面への打撃で反撃。さらにイアキンタはラウンド終盤にはテイクダウンをきめ、そこからパウンドを当ててみせた。

2ラウンド、イアキンタは前に出てパンチを振るってゆく。右、左、右、左とコンビネーションを放って観客を沸かせたイアキンタは、またしてもラウンド終盤にテイクダウンを奪ってみせた。

3ラウンド、豪快な蹴りを放ったクートゥアだが、続くテイクダウンを奪うことはできない。その後またパンチで前に出たイアキンタは、さらにクートゥアの蹴りを捕まえて転がすと、上のポジションから攻撃を仕掛けていった。

採点は三者全員30-27でTUF Live決勝進出者のイアキンタを支持。これで6勝2敗1分となったイアキンタは「嬉しいよ。キャリア最高の勝利だ。ライアンはタフで、何発か効かされたけど、それでも戦わなくてはいけなかったんだ」と語った。

ジャレド・ハマンvs マグナス・セデンブラド
この日最初の試合、スウェーデンのマグナス・セデンブラドが、ジャレド・ハマンから一分以内で一本を奪い、観客を多いに沸かせた。

豪快な蹴りを交換した両者。やがてハマンがシングルレッグをしかけるが、セデンブラドはそれをギロチンで切り返し、マウントの体勢で締め上げて57秒でタップを奪ってみせた。

セデンブラドはこれで11勝4敗、8試合目の1ラウンド一本勝ちとなった。「こうやって短い時間で相手を仕留められるのは最高さ。いつも狙っているんだ。前戦の失敗をこれで取り戻せたよ。僕は世界の強豪たちとともにUFCにいるに相応しい選手だと証明できたんだ。」とセデンブラドは語った。敗れたハマンはこれで13勝6敗に。

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