ケイン、2勝1敗:UFC 166 メインイベント結果

ヘビー級タイトルマッチ、ケイン・ヴェラスケス対ジュニオール・ドス・サントスの試合展開は以下の通り...。
UFC 166で行われたヘビー級王者ケイン・ヴェラスケスと元王者ジュニオール・ドス・サントスによる世紀のトリロジーはヴェラスケスが23ヶ月越しに累計10ラウンドに渡りドス・サントスを支配。最終ラウンドにドス・サントスをTKOでフィニッシュすると王座の防衛に成功。その通算対戦成績を2勝1敗とした。

ヒューストンのトヨタ・センターで行われたメインイベントは終止メキシカン・アメリカンのヴェラスケスが一方的に試合を支配する展開が繰り広げられた。初めて両者が対戦した際はドス・サントスが僅か64秒でノックアウト勝利。二度目の対戦の際には5ラウンドに渡りヴェラスケスが一方的に打撃を打ち込み、そしてテイクダウンを繰り返す展開が繰り広げられた。今回の試合は両者の二度目の対戦が重にスタンドを中心に行われたといった様相で、そのため試合を通じていつどちらの強打が炸裂するのか、と言うスリルを孕んだ一戦となった。

ブルース・バッファーのコールの際にはオクタゴンの中心に陣取った両者だが、試合が始まると即座に攻防を開始し、ドス・サントスが最初に繰り出した一撃がチャンピオンにダメージを与えたかのように見えたしかし25分間動き続ける事が出来ると言う自身と、一度目の対戦のときとは違い今回はヒザの負傷からの復帰戦ではないと言う精神的余裕も手伝い、ヴェラスケスはスタンドでの攻防に踏みとどまり、そして試合の流れをつかむとテイクダウンに成功した。

距離を詰めようとするヴェラスケスに対し、1ラウンドのドス・サントスは比較的距離をとることに成功し、ハイキックなどの打撃を繰り出す事が出来たため、1ラウンドはアクションが漲るラウンドとなった。ヴェラスケスは相手の上体でクラッチを組むと、そこからのドス・サントスをキャンバスに投げつけ、更にハーフガードから数発のヒジを落とした。ヴェラスケスは一瞬ドス・サントスのバックを奪う事にも成功し、ドス・サントスが攻防をスタンドに戻す中、そのボディに強烈なヒザ蹴りを叩き込んだ。ドス・サントスはなんとか打撃の為の空間を作ろうとするものの、ヴェラスケスは徹底的に金網に押し込み、ヒザと首相撲、そして更なるテイクダウンのプレッシャーでこのラウンドを支配した。

そして2ラウンドに入り、ドス・サントスのキレのあるジャブをヴェラスケスが数発の連打で迎え撃ち、さらにヒザ蹴りからの足払いで攻防をグラウンドに持ち込むと試合の流れが形作られた。そこからヴェラスケスがドス・サントスを金網に釘付けにすると、ドス・サントスは押し込まれながらの打撃を対して気にする様子も見せず、しっかりとその後のテイクダウンを防ぎはしたものの、常に空間をつぶし相手に密着し続けるヴェラスケスの戦法を打開する手段を持ち合わせている様には見えなかった。何度となくドス・サントスを金網に押し込みながら、ヴェラスケスは拳で、ヒザで、時には踏みつけも繰り出しながらドス・サントスにダメージを与え続け、そして常にテイクダウンに繋げる為に“シガーノ”のバランスを崩す事を怠らなかった。

試合が進むに連れて、ドス・サントスの闘いぶりから緻密さは見られなくなった。ドス・サントスは大降りのキックや右のパンチを遠距離から繰り出したものの、ヴェラスケスのゲームを崩す事は出来ず、さらに3ラウンドの後半にはヴェラスケスの強烈な右がドス・サントスを崩れ落ちさせた。グラウンドでヴェラスケスのパウンドが降り注ぐとレフリーのハーブ・ディーンは両者の近くに立ち、注意深く両者の攻防を見守り、アリーナは今にも試合がストップされるのではないか、と言う雰囲気に包まれた。しかしドス・サントスはなんとか攻防を続け、そして立ち上がると金網にもたれかかりながらラウンドが終了するまでヴェラスケスの狙い澄ました数々の打撃を上体を左右に振ってかわし続けた。

返り血に染まったヴェラスケスは即座にドス・サントスを下がらせると渾身の右をドス・サントスの顔面に叩き込んだ。ドス・サントスは左のヒジでこれを迎え撃つものの、ヴェラスケスもすぐに一発のヒジで応戦し、さらに数発のヒジで追い打ちをかけた。4ラウンドの途中にはドス・サントスの眉毛の下からの出血と腫れ上がった左目の瞼のチェックの為に試合が中断され、ドクターがオクタゴンの中に呼び入れられた。試合の続行が許されるとドス・サントスは金網に押し込まれながらも数発のヒジを振るって反撃し続けた。

最終ラウンドが始まり観客の大歓声が鳴り響くと、ドス・サントスは猛烈なパンチを振るいながら飛び出したものの、ヴェラスケスはこれを容易くテイクダウンで切り返し、そして攻防は再び金網際のクリンチゲームへともつれこんだ。ドス・サントスの疲労はその力のこもっていない打撃からも明らかだった。ドス・サントスのギロチンをヴェラスケスが激しくマットに引き込むと、ドス・サントスは頭部をマットに叩き付けられ、そして亀になったドス・サントスを数発の追い打ちのパウンドが襲ったところでレフリーのハーブ・ディーンが試合の終了を宣告、時間は3分9秒だった。

UFCヘビー級史上最多となる9つのノックアウトを記録しているヴェラスケスの戦績はこれで13勝1敗。この9つのKO/TKO勝利はUFCの全階級の歴史でも、アンデウソン・シウバとチャック・リデルに次ぐ史上3位の記録となる。一方戦績を16勝3敗と落としたドス・サントス。“シガーノ”のUFCでの2つの敗北はいずれもAKAのスーパー・アスリート、ヴェラスケスに喫したものだ。

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