UFC Fit: ヤング・ガンのメンタル・タフネス

ジムの中でも、そして職場でもファイター達の集中力の高め方を応用すれば成功への可能性が増加するだろう。
UFCバンタム級のスコット “ヤング・ガン” ヨルゲンセン(14勝6敗0分け)が現地時間4月13日に行われるジ・アルティメット・ファイター 17 フィナーレでユライア“カリフォルニア・キッド”フェイバー(26勝6敗0分け)と対戦するとき、スコットは金網の反対側に居るユライアのことを、友人として、そしてかつてのトレーニング・パートナーとして見ることはないだろう。スコットにとってその男は単にUFCバンタム級のタイトルを獲得する、と言う彼の目標の途上にある単なる一つの障害として見るだろう。

ヨルゲンセンはボイス大でのレスリングのトレーニングを通じて、精神と肉体を鍛え上げ優れた技術を身に付け、3度Pac-10王者に輝く過程で“専心する”ということの重要さを学んだが、それと同様に彼の両親もまた、彼にポジティブな影響を与えたと語る。

ぼんやりとした意識でトレーニングを続けることは間違った方向にファイターを進ませることがあり、それは実戦の際に支払う大きな代償へとつながってゆく。何事かに挑戦する際に、集中力を保つことに関してヨルゲンセンを助けてきたいくつかの秘訣-もちろん誰にとっても有意義な-を以下に紹介したい。

#1 賞品から目を離すな

25分間の戦いの間だけは友情は忘れ去る、というのは困難なことをやりぬくために精神的な集中力を用いる、ということの好例のひとつだ。「ユライアも俺もいつかはこの日が来ることを知っていたし、そうなったときに“友情”にそれを邪魔させるつもりは無かった。」ヨルゲンセンは語る。「それが終わってから、置いてきたところから、それを拾い上げれば良いだけさ。」 

「ファイター達はそのスイッチを自在にオン・オフする優れた能力を持っているんです。」カリフォルニア州コロナにあるUFC Gymでストレングス・コーチを務め、NASM-CPT、CSCS、USAWのアンディ・ヘネベリは語る。「周囲の環境から自分を切り離し、様々な雑音から自分を完全にシャットアウトすることができる、というのがより成功するファイター達の特徴です。」

これはそれぞれの目標を持つ、誰にとっても同じことだ。それにはあなたにとってのより大きな目標を、困難に出会うたびに毎日暗唱することだ。そうすればある日突、然脂っこいスナックを食べるのをやめることや、奥歯をすり減らすような厳しいトレーニングをやりぬくことが“単なる不可能なこと”からゴールへの距離を示す一つの標識のように感じるようになるだろう。

#2. 現実的な目標を設定しろ
あなたの目標がアマチュア・サーキットで初勝利を挙げることであれ、初めてのUFCタイトルを獲得することであれ、それにつながるいくつかの目標を設定しよう。「俺は目標を積み重ねる形で設定している。」ヨルゲンセンは説明する。「たとえば、最後の目標を5年後に設定するところから始めるんだ。それから4年後、3年後、2年後、そして1年後の目標を5年後の目標にステップ・アップする形で設定すると良い。」

#3. チャンスに備えろ
ジ・アルティメット・ファイター17フィナーレのメイン・イベントで予定されていたデメトリオス・ジョンソンとジョン・モラガの一戦が選手の負傷により消滅した後、ヨルゲンセンはわずかな準備期間でオファーされたフェイバー戦を受諾した。つねに優れたコンディションを維持していたために、準備期間の短さに気持ちをかき乱されること無く、ヨルゲンセンはこのチャンスに集中することができる。「タイトル戦にたどり着くまでに、俺はあと数試合、よい形で試合に勝利する必要があるから、できる試合はなんでも受けるよ。一人のファイターが現役で居られる時間はそれほど長くない。だからショート・ノーティスの試合だってそんなに悪いものじゃない。特に自分がすでによいコンディションになっている場合はね。」

#4. 息抜きを持て
どのファイターも素早いステップ・ワーク、より多いスタミナ、そしてより強いパンチを繰り出せるように、とトレーニングを行う。しかしヨルゲンセンはトレーニング以外の時間はそれらのことに思いを巡らせる事を良しとしない。「何かに囚われすぎるとストレスが増えてしまう。」ヨルゲンセンは明かす。「俺にとって、トレーニングこそがトレーニングなんだ。それこそがゲームプランを考える時間だ。練習が終わったら、俺は家に帰って、自分がハッピーで精神的に準備ができているか確認したいんだ。俺にとってもうひとつのやりかたは俺の息子だ。俺はしょっちゅう自分の練習からとびだして彼の練習を手伝い、それからまた自分の練習に戻るんだ。混乱しているように聞こえるかもしれないけど、このやり方は俺のトレーニングの思考を分断してくれる。だから俺は常に試合のことだけを考えている訳ではないんだ。」

#5. 立ち直れ
「カレッジでは最初の2ヶ月は一度もテイクダウンを奪うことが出来なかったと思う。」現在のヨルゲンセンのグラップリングでの活躍からは信じられないことだが、ヨルゲンセンはそう語る。「誰も甘やかしてはくれなかった。俺は強靭な精神的な態度を作り上げた。あれは“苦境の学校”そのものだった。俺は楽な道を探そうとは決してしなかったよ。」

休養日がくるだろう。しかしそれはあなたが再び苦境を凌ぐという決意をするか、それとも逃げ出してしまうのか、どのように復活するのかを決断するための時間だ。「いよいよキツくなったら、俺はもっとタフになるんだ。」ヨルゲンセンはその真意を語る。「自分にとって悪い日が続いたって、べつにそれで世界の終わり、って訳じゃない。集中して戻ってきて、成功するために備えるんだ。UFCに来てみろ、ここでは泳がなきゃ溺れて死ぬだけだ。みんなが王者になることを目指しているんだ、イージーな日なんてある訳が無い。ファイターでありさえすれば満足だ、なんて奴は一人も居ないんだ。」

#6. 居残り練習に備えろ

弊害となるオーバー・トレーニングと、他人よりも努力を積むと言うことは同じ事ではない。「俺がレスリングの合宿でコーチをするとき、俺は子供達に“もしベストになりたかったら、居残り練習に参加しろ”と言っている。練習が終わる、と言うことは家に帰らなくてはいけない、と言う意味ではないからね。自ら何本かのダッシュを追加したって良いし、懸垂や、30分くらい反復練習をやったって構わないんだ。その居残り練習が試合でモノを言うんだ。」

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