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1Rにダウンの田中路教、新鋭ラモスに追い上げならず

日本時間2017年2月5日(日)に米国テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターで開催されたUFCファイトナイト・ヒューストン大会プレリム後半戦の試合レポート

バンタム級 5分3ラウンド
リカルド・ラモス vs. 田中路教

日本時間2017年2月5日(日)に米国テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターで開催されたUFCファイトナイト・ヒューストン大会プレリム後半戦に田中路教が出場、ブラジルの新鋭リカルド・ラモスと対戦した。3ラウンドに渡り持ち前の豊富な運動量を見せた田中だったが、1ラウンド中盤過ぎにカウンターの右でノックダウンを奪われると、その後は一進一退の攻防を繰り広げたものの、決定的なシーンを作ることが出来ずユナニマス判定で敗北を喫した。

昨年12月から拠点を米国カリフォルニア州のサクラメントに移し、万全の態勢で本試合に臨んだ田中だったが、そのUFC戦績は2勝3敗。通算戦績も11勝3敗となってしまった。試合後もサクラメントのチーム・アルファメイルに残りトレーニングを続けると語る田中の今後の巻き返しに期待したい。

長身のラモスがゆったりとした構えでオクタゴンの中央に進み出ると、田中もガードを下げた独特の構えで右に回り込みながら時折鋭いジャブを見せている。残り時間3分40秒、ラモスがワンツーから組み付くが、田中はすかさず豪快な内股でラモスを投げ捨てる。すぐに立ち上がったラモスは田中に組み付くと、相手を金網に押し込みながらヒザを繰り出すが両者はしばらくすると距離を取、スタンドでの攻防を再開する。残り時間1分50秒、田中が素早いラテラル・ムーブメントからのパンチの連打で突進するが足を滑らせて転倒。ラモスの命中すれば反則となるサッカーボール・キックをよけながら立ち上がるが、その直後の飛び込みにノーモーション右を合わされダウンを奪われる!ラモスのパウンドの連打に一瞬カメのポジションで動きの止まった田中だが、なんとか相手の猛攻を振りほどくと距離を取る。

中央を取ったラモスが飛びヒザ蹴りで距離をつめると田中は小内刈りのフェイントからタックルに切り替える。金網に押し込まれたラモスは一瞬のスキを突く足払いで田中からテイクダウンを奪うとすぐにポジションを進めてアームバー!田中はこれを強引に引き抜きトップポジションを奪うがラモスは立ち上がる。背後に食いつく田中を振りほどき、残り40秒で攻防をスタンドに戻したラモスだが、田中がカーディオで差をつけ始めたようだ。

サイドステップを繰り返し、単発のパンチから組み付きを狙う田中だが、ラモスは田中のタックルをよく見ている。カウンター狙いのラモスは手数が少なくなっているが、田中も手数が繰り出せず、残り時間2分でレフリーのハーブ・ディーンが横へと回り続ける田中に攻防をするように、と警告を与える。残り時間40秒、田中が両足タックルで飛び込みこれを成功させるがラモスは田中をギロチンに捉える。試合終了直前に首を引き抜いた田中がパウンドを数発振り下ろしたところでブザーが鳴り響いた。

ジャッジの判定は29-28、30-27、そして29-27でリカルド・ラモス。“ルッキング・フォー・ファイト”でデイナ・ホワイトにより直々に見出されたUFCニューカマー、ラモスが自身のUFCデビュー戦を成功させるとそのプロ通算戦績を10勝1敗と更新した。
ヘビー級 5分3ラウンド アダム・ミルステッド vs. カーティス・ブレイズ
開始直後にブレイズが素晴らしい両足タックルを成功せると、立ち上がろうともがくミルステッドに豪快なスープレックスを連発し、会場を爆発させる。ブレイズは相手に真後ろから組み付きながら、相手の臀部へのヒザと左右のパウンドを連打する。残り時間1分40秒、度重なるスープレックスに立ち上がることを諦めたミルステッドがようやく相手を引き込むことに成功すると、距離を取ったブレイズを見てレフリーが両者にスタンドを促すが、直後にブレイズが両足タックルで再びミルステッドをマットに押しつぶす。ミルステッドはテイクダウンの攻防で右のヒザを負傷したようだ

ブレイズがすぐに組み付くがミルステッドは右ヒザから崩れ落ちるようにマットに膝をつく。ミルステッドが背中を金網に押し付けながら立ち上がると、ブレイズが相手をマットに引き戻そうと圧力をかけ、このプレッシャーに耐えかねたミルステッドの右ヒザがおかしな方向に曲がると、ミルステッドは苦悶の表情とともにタップした。

2ラウンド59秒でのTKO勝利を記録したカーティス・ブレイズは、試合後には対戦相手の負傷を思いやるような寂しげな表情で「俺は次の相手とか言うタイプじゃないんだ。UFCが用意した相手が誰であれ、そいつと戦うよ」と口数少なく語った。なおこの結果、ブレイズは7勝1敗、アダム・ミルステッドは8勝2敗となっている。
フェザー級 5分3ラウンド
チャス・スケリー vs. クリス・グレッツェマーカー

グレッツェマーカーがスタンスをスイッチしながら歩くように前に出ると、スケリーが胴タックルで突進し、相手を金網に押し付ける。一度はこれを振りほどかれたスケリーだが、数発打撃を繰り出しタイミングを測ると両足タックルでドライブをきめ、グレッツェマーカーからテイクダウンを奪う。相手に覆いかぶさりながら、じりじりとポジションを進めるスケリーが残り時間1分で相手の背中を完全にマットにつけると細かなパウンドと肩固めを織り交ぜ攻防を支配。ラウンド終了間際にグレッツェマーカーは立ち上がるが、そのキワでもスケリーは右のヒジを合わせて見せる。

前に出るのはグレッツェマーカーだが、スケリーが上手く右ストレートを命中させている。開始後1分、再び両足タックルでドライブしたスケリーがまたもやテイクダウンを奪う。背後に回り込むスケリーの頭部にグレッツェマーカーがヒジを振るうとゴツ!ゴツ!とものすごい音が響くがスケリーはポジションのキープを優先。相手をシングルバックに捉えると右腕を相手の顎に巻き付け渾身の力で捻りながら締め上げる!しばらくはもがくように脱出しようと試みたグレッツェマーカーだったが、次第にその顔面が紅潮すると、2ラウンド2分01秒にタップを余儀なくされた。

戦績を17勝2敗と伸ばした地元テキサスのチェス・スケリーは「次だって?正直なところ相手は誰だって構わないんだ、ギャラは一緒だからな!でもいつ戦いたいかは言わせてもらうぜ!3月13日にテキサス大会があるんだろ?俺は3月11日が誕生日なんだ、誕生パーティをやらせてくれよ!」と笑顔と共に語り、会場から声援を引き出した。一方、持ち味を見せることが出来なかったアリゾナのクリス・グレッツェマーカーの戦績はこれで13勝2敗となった。
女子ストロー級 5分3ラウンド
テシア・トーレス vs. ベック・ローリングス

軽やかなフットワークでトーレスが出入りを繰り返しながらそのハンドスピードを生かして豊富にコンビネーションを繰り出している。ローリングスもしっかりとガードを固めて右のカウンターを狙っているがトーレスに先手を取られて手数が繰り出せない。残り時間2分、ローリングスのコーチ、エリック・デルフィエロが手数を増やし前出ろ、と指示を飛ばすとローリングスはやや強引にコンビネーションで突進し始めるがトーレスはスピードの差を活かして攻防の主導権を渡さない。

第2ラウンド開始直後に一気に前に出てくるローリングスをトーレスは大きく左後ろに回り込みながらいなし続けるが、ローリングスは必死にトーレスに食らいつくとテイクダウンを狙う。トーレスが立ち上がろうとしたところでローリングスは狙いをバックチョークに切り替えるがトーレスは背中を金網につけて巧みにディフェンス。時間をかけて正面に向き直ったトーレスはその後の投げの打ち合いを制すとローリングスの背後に回り込み、バックチョーク、肩固め、そしてアームバーと立て続けにサブミッションを仕掛けてラウンドを終えた。

最終ラウンドに入ってもトーレスのスピードは衰えを見せない。ローリングスが重たい右を振るいながら強引に前に出続けるが、トーレスは豊富な手数と鋭いローキックを主軸に相手の突進をいなし続ける。残り時間1分50秒、ついにローリングスがトーレスに組み付くことに成功するが、トーレスはすぐに体を入れ替えると相手のヒザ蹴りをすくってテイクダウンを成功させる。その後もトーレスはローリングスのバックを狙う等優勢を印象付けて試合を終えた。

判定は文句なしの30-27のユナニマスでテシア・トーレス。巧みなフットワークと強靭なカーディオでベック・ローリングスとの再戦を制した女子ストロー級6位のトーレスは戦績を8勝1敗と伸ばし、ローリングスは7勝6敗と戦績を落とした。