UFC 236見どころ:ダブルタイトル戦! ポワリエ初戴冠なるか、ホロウェイ2冠獲得か

UFC PPV 見どころ
UFCファイトナイト・カルガリー:エディ・アルバレス vs. ダスティン・ポワリエ【カナダ・アルバータ州カルガリー/2018年7月28日(Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)】
UFCファイトナイト・カルガリー:エディ・アルバレス vs. ダスティン・ポワリエ【カナダ・アルバータ州カルガリー/2018年7月28日(Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)】
日本時間4月14日(日)に開催されるUFC 236のメインイベントでは、UFCライト級暫定王者決定戦、マックス・ホロウェイ(アメリカ)対ダスティン・ポワリエ(アメリカ)の一戦が行われる。ライト級正王者、ハビブ・ヌルマゴメドフが9カ月間の出場停止処分中であることから、UFCでは暫定王者を制定することにしたものだ。

ポワリエ、妻にささげるチャンピオンベルト

「チャンピオンになりたい」、「人気者になりたい」、「大金持ちになりたい」・・・MMAファイターが戦うモチベーションの源は人それぞれだ。ポワリエの場合、それは「妻に認められたい」である。

「いい時も悪い時も、ずっと自分を支えてくれたのは妻だった。最低の気分で自暴自棄になっている時にも、自分で自分を信じられなくなっていた時にも、俺のことを信じてくれたのは妻だった。だからベルトを腰に巻いてベッドに入り、妻に言いたいんだ。『ついにやったぞ』ってね」

UFCで22戦目にして初のタイトル挑戦は、マイケル・ビスピンの26試合目に次ぐUFC史上2位の“長すぎた苦節”となる。

「これまで12年間も準備を重ねてきたんだ。全ては起きるべくして起きる。このタイトル挑戦のチャンスはラッキーでも何でもない。俺が自分で勝ち取ったんだ」

ここ3試合のポワリエは、元UFCライト級王者エディ・アルバレス、元UFC/WECライト級王者アンソニー・ペティス、元WSOFライト級王者ジャスティン・ゲイジーを連破、しかも3戦連続でポストファイトボーナスを獲得しているのだから、タイトル挑戦がラッキーなどであるはずもない。

ポワリエは7年前にもホロウェイと対戦し、一本勝ちを収めている。当時のポワリエは23歳で戦績11勝1敗、ホロウェイは20歳で戦績4勝0敗だった。ただ、今回の試合を前回の続きと捉えるには、当時とは状況が余りにも違っている。

「前回の試合はもうずいぶん前のことで、俺たちは完全に別人になっている。泳ぎ続けていないとおぼれてしまうようなこの環境で、お互いに高いレベルで7年間も戦ってきたんだからね」

「マックスは本当にオールラウンダーだと思うが、寝ても立っても、俺は全てに対応していく」とポワリエは意気込む。「そして俺は、彼のたった1回のミス、ワンチャンスをとらえて、今回もまた、フィニッシュしてやるつもりだ」

ホロウェイ、再び猛打さく裂へ

一方、前回はUFC 231で最強挑戦者とみられたブライアン・オルテガを290発の圧倒的な打撃で返り討ちにし、史上最高のフェザー級チャンピオンとの評価を高めたホロウェイ。現役UFCファイター最長となる13連勝中のホロウェイにとって、今回は2冠王になる好機なのだが、本人はベルトにはとんと無頓着だ。

「ベルトはモノにすぎない。オレはベルトのために戦っているわけではない。オレはただ、強いヤツと戦いたいんだ。ベルトは押し入れに突っ込んだままだから、オレの息子などは、オレが何本ベルトを持っているのかすら知らない。引退したら取り出して眺めようと思うけど、今のオレはベストファイターになることしか考えていないんだ。オレはいつもUFCに、一番きつい試合を組んでくれ、と言っている。だからこの試合になったのだと考えている」

ホロウェイにとっても、自身のUFCデビュー戦でもあったポワリエとの初戦は遠い記憶だ。

「ダスティンとの前回の試合で記憶にあるのは、ブルース・バッファー(オクタゴンアナウンサー)が自分の名前を呼んでも、興奮しすぎて気を失わないようにしないといけない、と自分に言い聞かせていたことくらいだ。コーチは『もうちょっと落ち着け』と言っていたけど、オレはあの日はとにかく時速300kmで駆け抜けたような記憶しかない」

UFC 236のプレリミナリーカードに出場する10選手が、これまでUFCでヒットさせてきた打撃の数は、合計2,275発になる。また、メインイベントを除くUFC 236のメインカード出場8選手の場合には、同じ数字が2,545発となる。しかし、ポワリエとホロウェイの2人がこれまでにさく裂させてきた打撃の合計は、何と2,696発だ。圧倒的な密度の、年季の入った極上の打撃戦必至のこの試合、その勝者はもちろん、ライト級正王者ハビブ・ヌルマゴメドフとの王座統一戦に駒を進めることになる。

若獅子(じし)対決! ガステラム対アデサニヤ

UFC 236のセミメインイベントではUFCミドル級暫定王者決定戦、ケルヴィン・ガステラム(アメリカ)対イズラエル・アデサニヤ(ナイジェリア)の一戦が組まれた。ミドル級正王者ロバート・ウィテカーがヘルニアを発症して欠場中であることから、UFCではミドル級の暫定王者を制定することにしたものだ。

ガステラムは、今年2月開催のUFC 234でウィテカーに挑戦するはずだったところ、王者の急病により試合は急きょ中止されたのだった。

「もちろん、ひどくがっかりしたよ。でも身体はすでに万全だったから、そのままキャンプに戻り、今回の試合に備えてきた」とガステラムは振り返っている。

そのUFC 234のメインイベントでは結局、アデサニヤがアンデウソン・シウバを判定で下し、ガステラムはその試合を最前列で観戦した。

「この男とはどのみち戦うことになると思っていたよ」とガステラムは語っている。「スキルの高い選手ではあるが、オレのようなスタイルは苦手なはずだ。次世代の大物扱いされているようだから、オレが食い物にしてやる」

「王者になるということは、単にリング上で強いだけではないんだ。王者になるための厳しい人生に耐えていることを意味するんだよ。かつてマイク・タイソンも語っていた。試合は一番楽だ、それ以外がきついんだ、とね」

アデサニヤは戦績16勝0敗、昨年2月にUFC入りして以来、破竹の5連勝で早速タイトル挑戦となる超新星だ。前回のシウバ戦についてアデサニヤは、「美しいマーシャルアーツの交歓だった。ファンも、レベルの違う格闘技を理解し始めたことだろう」と満足げに振り返る。

「しかし、僕は毎回違う戦い方をする。だからみなさんが僕の試合を見る時には、想定外を想定しておくこと。特に今回は、感情のままに戦ってみようかなと思っている」

そしてもちろん、この試合の勝者が、ミドル級正王者ウィテカーとの王座統一戦に挑むことになる。激闘は保証付き、ダブルタイトル戦のUFC 236をお見逃しなく。

【文 高橋テツヤ】
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