ビンス・マードックに関するUFC声明

UFC
米アンチ・ドーピング機関(USADA)は現地時間9月5日(木)、禁止薬物の陽性反応が出たビンス・マードック(28歳/カリフォルニア州サクラメント)がUFCアンチ・ドーピング政策に違反により20カ月の出場停止処分を受けたことを発表した。

マードックが2019年7月6日に行われた非競技検査で提出した尿サンプルからGW1516の代謝物であるGW1516スルホキシドとGW1516スルホンが検出された。GW501516、もしくはカルダリンとしても知られるGW1516はホルモン調整薬および代謝調節薬に属する非特定物質であり、世界アンチ・ドーピング機構の禁止リストを採用するUFCアンチ・ドーピング政策の下で常に使用が禁止されている。

陽性反応の報せを受けたマードックはUFCアンチ・ドーピング・プログラムに入る前にこの禁止薬物を使用していた証拠を自ら提出した。本件に特有の事情から、マードックは該当する出場停止期間からの短縮措置を受けている。

UFCアンチ・ドーピング・プログラムに加入したアスリートは過去12カ月に摂取した薬物やサプリメントを申告しなければならない。禁止薬物の使用を申告したアスリートは違反に関与したとみなされないが、最短で6カ月間は競技に参加できず、少なくとも2件の陰性サンプルを提出しなければならない。マードックは新規参入申告書で禁止薬物の使用を申告していなかった。

マードックの20カ月の出場停止期間は陽性サンプルが採取された2019年7月6日に始まったものとする。

USADAは1年を通じ、独立したアンチ・ドーピング・プログラムを全UFCアスリートに対して実施している。USADAは競技の品性を保持して真のスポーツを促進し、クリーンなアスリートの権利を守ることのみを目標とした非営利および非政府機関である。UFCアスリートとそのサポートチームメンバーが彼らに適用されるルールを理解するのを補佐すべく、USADAはUFCアンチ・ドーピング・プログラムのウェブサイト(リンク先は英語)で検査プロセスや禁止薬物、必要な医薬品を摂取するための許可取得法、サプリメントやパフォーマンス増強剤ならびにレクリエーショナルドラッグ摂取のリスクや危険性について総合的に案内している。さらに、USADAはドラッグについてのホットラインである“Drug Reference Online(ドラッグ・リファレンス・オンライン)”で教育セッションを提供し、禁止リスト、早見カード、定期的なアスリートへのアラートといった広範囲にわたる教育素材の積極的な配信を行っている。

教育や検査と並び、堅実なアンチ・ドーピング・プログラムによって、内部の通報者が発端となる調査が可能になっている。USADAはクリーンなアスリートと公明正大な競技を守るため、スポーツにおけるパフォーマンス増強薬物の乱用に対してさまざまな形での報告を受けつけている。
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