ケルヴィン・ガステラムに関するUSADA声明

UFC
米アンチ・ドーピング機関(USADA)は現地時間11日(月)、ケルヴィン・ガステラム(28歳/アメリカ・カリフォルニア州ハンティントンビーチ)が2度目のUFC® アンチ・ドーピング政策(UFC APD)違反で9カ月の出場停止処分を受け、薬物治療プログラムを無事に完了したことによって5カ月の期間短縮措置を受けたことを発表した。

ガステラムが2019年11月3日にニューヨーク州ニューヨークで開催されたUFC 244で行われた競技内検査で提出したサンプルから180 ng/mL の判定限界を超える11-ノル-9-カルボキシ-テトラハイドロカンナビノール(カルボキシ-THC)、すなわちΔ9-テトラヒドロカンナビノール (THC)の尿代謝物であり、大麻、マリファナおよび/もしくはハシシといった向精神薬の主要構成要素が検出された。大麻、マリファナ、ハシシはカンナビノイドに属する特定物質であり、UFC禁止リストによって競技での使用が禁止されている。

UFCアンチ・ドーピング政策においてカンナビノイドは薬物乱用とみなされる。アスリートが問題となっている薬物乱用が試合における自身のパフォーマンス向上のために使用されたわけではないと立証できるのであれば、承認されたリハビリテーションプログラムを完全に、および満足のいく形で完了することを条件に出場停止期間の短縮措置を受ける資格が生じる。ガステラムは2017年にもカルボキシ-THCの陽性によって制裁を受けていた。

ガステラムの出場停止期間は陽性のサンプルが採取された日である2019年11月3日に始まる。ガステラムが薬物治療プログラムを成功裏に終えたことから、その期間は5カ月減じられた。

さらに、ガステラムの陽性の検査はニューヨーク州アスレチック委員会の管轄におかれ、同委員会が規定に従ってこの件に対処する。

USADAは1年を通じ、独立したアンチ・ドーピング・プログラムを全UFCアスリートに対して実施している。USADAは競技の品性を保持して真のスポーツを促進し、クリーンなアスリートの権利を守ることのみを目標とした非営利および非政府機関である。UFCアスリートとそのサポートチームメンバーが彼らに適用されるルールを理解するのを補佐すべく、USADAはUFCアンチ・ドーピング・プログラムのウェブサイト(リンク先は英語)で検査プロセスや禁止薬物、必要な医薬品を摂取するための許可取得法、サプリメントやパフォーマンス増強剤ならびにレクリエーショナルドラッグ摂取のリスクや危険性について総合的に案内している。さらに、USADAはドラッグについてのホットラインである“Drug Reference Online(ドラッグ・リファレンス・オンライン)”で教育セッションを提供し、禁止リスト、早見カード、定期的なアスリートへのアラートといった広範囲にわたる教育素材の積極的な配信を行っている。

教育や検査と並び、堅実なアンチ・ドーピング・プログラムによって、内部の通報者が発端となる調査が可能になっている。USADAはクリーンなアスリートと公明正大な競技を守るため、スポーツにおけるパフォーマンス増強薬物の乱用に対してさまざまな形での報告を受けつけている。
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