日本時間2017年4月23日(日)に米国テネシー州ナッシュビルにあるブリヂストン・アリーナで開催されたUFCファイトナイト・ナッシュビルのメインカード試合レポート。
ライト級 5分3ラウンド
アル・アイアキンタ vs. ディエゴ・サンチェス
OHHHHH @AlIaquinta drops Sanchez, then finishes him off!!! WHAT. A. RETURN. #UFCNashville pic.twitter.com/sEhHTmCUpR
— #UFCNashville (@ufc) April 23, 2017
日本時間2017年4月23日(日)に米国テネシー州ナッシュビルにあるブリヂストン・アリーナで開催されたUFCファイトナイト・ナッシュビルのセミメインイベントではライト級ランキング14位の“レイジング”ことアル・アイアキンタとTUFシーズン1優勝者のディエゴ・“ライオンハート”・サンチェスの一戦が実現した。常に血みどろの激闘を演じるサンチェスが相手とあって、これまでで最高のスタミナを作り上げこの一戦に望んだと言うアイアキンタだったが、試合が始まると2年ぶりの実戦とは思えない、アイアキンタの素晴らしい切れ味の右がさく裂。わずか1ラウンド38秒で、アル・アイアキンタが鮮やかなKO勝利を記録した。
「夢のような気分だ。UFC、あなた方のことは大好きだけど、すぐにこの俺こそが頭を下げるべき相手だって理解することになる」と恍惚の表情で語り、会場から戸惑いがちなブーイングを引き出したニューヨーカー、アイアキンタはこれで13勝3敗1分け。2年間のレイオフを挟んで5連勝4フィニッシュ勝利と圧倒的な戦績を積み上げている。
オーソドックスのアイアキンタが左に回りながらコンパクトに構えるサンチェスに右を繰り出す機会を伺う。一気に距離を詰めたアイアキンタは左手でサンチェスの右手首を掴むと鋭い右フックをたたき込む。崩れ落ちるサンチェスにアイアキンタはギロチンを狙うが、相手のダメージが浅いと判断するとアイアキンタは冷静に距離を取る。立ち上がったサンチェスにアイアイキンタは距離を詰めると、サンチェスの左ストレートに右ストレートを被せるカウンター! これが見事にサンチェスの顎を打ち抜き、サンチェスがグニャリと崩れ落ちるとレフェリーのジョン・マッカーシーが即座に両者の間に割って入り試合のストップを宣告した。
なお、対戦相手のディエゴ・サンチェスの戦績は29勝10敗となっている。
ライトヘビー級 5分3ラウンド
オヴィンス・サン・プルー vs. マルコス・ホジェリオ・デ・リマ

初っ端からデ・リマが豪快なキックを振り回す。サン・プルーは相手の右に回り続けるが、このためデ・リマの重たいミドルが何度もサン・プルーの腹部を捉えている。残り時間3分、サン・プルーが細かく右のジャブを繰り出し飛び込みながらの左ストレートを見せるがデ・リマはすぐに相手を正面に捉えると、豪快な右のキックを連打する。サン・プルーは探るようにスタンスを右に切り替えるがすぐにサウスポーに構えを戻す。残り時間30秒、サン・プルーがタックルにとびこむと、デ・リマはこれを文字通り跳ね返す。
第2ラウンド、初っ端のジャブに重たいローを合わされたサン・プルーだが、次のデ・リマのキックを拾うとテイクダウンを成功、すぐに重たいパウンドを振り下ろす。一度は立ち上がる素振りを見せたデ・リマだが、それを潰されるとギロチンの形でサン・プルーを捉えるが、これにサン・プルーは得意のボンフルー・チョークで迎撃!ガッチリと決まったボンフルー・チョークにデ・リマは為す術なし。2ラウンド2分11秒でサン・プルーが地元テネシーで鮮やかなサブミッション勝利を披露した。
この勝利でライトヘビー級8位のオヴィンス・サン・プルーは20勝10敗。一方、前日の計量では5ポンドの体重オーバーと失態を見せたマルコス・ホジェリオ・デ・リマだが、その戦績も15勝6敗1分けとなった。
バンタム級 5分3ラウンド
ジョン・ドッドソン vs. エディ・ワインランド

オーソドックスのワインランドが細かくジャブを突きながらドッドソンを崩しにかかる。サウスポーのドッドソンは打撃では無理をせずに距離を取りながら時折左のミドルを繰り出し、テイクダウンを機会を伺っているようだ。ラウンド中盤、ドッドソンは頭を下げながらボディ打ちで飛び込みコンビネーションを見せる。ドッドソンはその後片足タックルの素振りを見せるがワインランドに反応されると無理はせずに距離を取る。ラウンド終了間際にはドッドソンの左ストレートが相手を捉えるがワインランドは崩れない。
ドッドソンが細かく頭を振りながら前に出る。残り時間4分、ドッドソンが突如奇妙な笑い声をあげるとワインランドもつられて表情を緩めるが両派の動きは止まらない。ワインランドは鋭いジャブを豊富に繰り出し相手を押し戻そうと試みるがドッドソンは細かく歩きながら時折タイミングよく左のストレート、そして左のハイキックを命中させる。ワインランドの鼻梁から流血が見られるが、ドッドソンの手数も少ない印象は否めない。
ドッドソンが飛び込みながらのコンビネーションを何度も繰り出し始めるが、ワインランドは素晴らしいフットワークで回り込みながらドッドソンのパンチをいなしている。ラウンドが進むにつれて、ドッドソンの左のパンチとキックが相手をとらえ始めるがワインランドはペースを変えずに細かくジャブを散らしながらドッドソンに決定打は許さなかった。
判定は29-28、30-27、28-29でドッドソン。「俺の知る限りワインランドはもっとも危険なストライカーだ。俺にブーイングをするのは構わないが、彼にはリスペクトを示すべきだぜ」とファンのブーイングに苦言を呈したバンタム級7位のドッドソンはこれで20勝8敗。対戦相手の元WECバンタム級王者、エディ・ワインランドは23勝12敗1分けとなった。
ライト級 5分3ラウンド
ジョー・ローゾン vs. スティービー・レイ

開始直後にレイのローキックを拾ったローゾンがテイクダウンを成功させる。レイはすぐに立ち上がるものの、ローゾンはがっちりと組み付き離れない。再び相手を捻るように倒すと相手の背後に回り込む。しばらくチョークを狙ったローゾンは、相手がエスケープを試みると無理をせずにマウントに移行し物凄いヒジとパンチを落とし始める。ローゾンのパウンドがゴツゴツト音を立ててレイの頭部に吸い込まれ、レイは立ち上がることが出来ない。
「キックは出すな、残り2ラウンドはボクシングだ」と指示を受けたレイが細かなパンチでローゾンを突き放す。ローゾンはさほど足を使わずに相手の正面に陣取りパンチからタックル狙っている。残り時間3分、ローゾンが片足タックルを試みるがフィニッシュまでは繋げることが出来ない。しばらくレイのパンチに攻めあぐねていたローゾンだが、残り時間2分45秒、勢いよくテイクダウンを成功させると相手に密着しながらパスガードを狙い始める。レイはガードリテンションを試みながらも下からのヒジを振るい続け、立ち上がる素振りは見せない。レイの下からのヒールフックをローゾンが同じくヒールフックで切り返そうとしたところで第2ラウンドが終了した。
最終ラウンドが始まると、例は第1ラウンドからのダメージからは回復し、鋭い打撃を繰り出し始める。豊富な手数を繰り出すレイに対し、ガードを固めながら時折パンチやヒジを返すローゾンはラウンド中盤にタックルに飛び込むがレイは金網を背にしてこれを受け止めると、ローゾンの頭部にヒジを連打する。残り時間2分、ローゾンは無数にヒジを被弾しながらもテイクダウンをフィニッシュするが、ここでもレイの下からのヒジを被弾するとレイに立ち上がられてしまう。残り時間40秒、一発のミドルを皮切りに、レイは猛烈勢いでな左右を繰り出しはめる!レイの止まらぬ連打にローゾンの体は大きく揺れ続けながら、なんとか試合終了のブザーまで持ちこたえた。
ジャッジはこの一戦を28-27、29-27、そして28-28でスコットランドのスティービー・レイの勝利と評価。これにより、レイは21勝6敗、ジョー・ローゾンは27勝14敗となった。
ウェルター級 5分3ラウンド
ジェイク・エレンバーガー vs. マイク・ペリー
LIGHTS OUT.
Mike Perry knocks out Jake Ellenberger in dramatic fashion! #UFCNashville https://t.co/Ez75UFTFgk— FOX Sports: UFC (@UFCONFOX) April 23, 2017
ペリーのローキックに合わせてエレンバーガーがタックルを決めるがペリーは難なく立ち上がる。ペリーはインロー、そして鋭く突き刺すような前蹴りを何度も繰り出しジリジリとエレンバーガーに圧力をかける。エレンバーガーはスタンスを切り替えながら距離をとり、得意の右、それに鋭いジャブを返すが狙いはテイクダウンにあるようだ。下がりながらペリーのジャブに左フックを合わせるエレンバーガーは残り時間30秒で再びテイクダウンを成功させるが、ペリーはここも跳ね起きる。
ペリーの強烈なロー、エレンバーガーの重たいミドルが交錯する。エレンバーガーが右を効かせ一気に左右のパンチをまとめるが、一瞬ガードを固めたペリーはすぐにこれを押し戻す。両者の距離が空いたところにペリーが左のフックで飛び込み、エレンバーガーがこれを被弾、真下に崩れ落ちながらもタックルに飛び込みなんとかダメージの回復を図る。タックルで押し込みながら、エレンバーガーが立ち上がるとペリーが四つの態勢から右のヒジを強振! この一撃がエレンバーガーの顔面を直撃し、エレンバーガーはものすごい勢いでキャンバスに倒れこんだ。
ウェルター級のベテラン、エレンバーガーを2ラウンド1分5秒に衝撃的なKOで葬ったペリーは、試合後に「今の相手はランキング13位か? 興味もないね。もっと上の奴とやらせてくれよ」と発言し上位陣との対戦を要求した。なおペリーはこれで11勝1敗、エレンバーガーは31勝13敗となっている。