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アヤリ、ゾボタのドイツ勢が地元で勝利

日本時間9月4日(日)、ドイツ・ハンブルクのバークレイカード・アリーナで行われたUFCファイトナイト・ハンブルクにおけるプレリミナリーカード(前座試合)の試合レポート。

ウェルター級 5分3ラウンド 
ジェシン・アヤリ vs. ジム・ウォールヘッド




今回UFC初登場を果たす地元ドイツで24歳のアヤリは、これまで15勝3敗の戦績を残している。対する英国出身32歳のウォールヘッドもこれがオクタゴンデビュー。戦績は29勝9敗だ。

1ラウンド、両者オーソドックス。ジャブでプレッシャーをかけるウォールヘッドと、両手を下げリラックスした構えで、下がって距離を取りながらローを当てるアヤリ。お互い有効打のないままこのラウンドは終了した。

2ラウンドも、前に出るウォールヘッドと、距離を取るアヤリによるスタンドの攻防が続く。やがて両者ともに距離を掴んだか、ウォールヘッドの右ストレート、アヤリのカウンターの右アッパーなどお互いのパンチが当たる場面がやや増えたが、場内からはブーイングが聞かれるようになった。

3ラウンド、ブーイングが響くなかで同様の攻防が続く。中盤からアヤリがミドルから左右のパンチで前に出るが、ウォールヘッドは組み付いて離れることで流れを切る。やがてアヤリはほぼノーガードのまま前に出ながら単発のアッパーやストレートを振るう。そしてアヤリが左フックを放とうとしたとこりに、ウォールヘッドの左フックが先にヒット! 倒れたアヤリにウォールヘッドは襲いかかるが、アヤリは立ち上がる。

残り1分。後のないアヤリは強打を振るう。ウォールヘッドはタックルを仕掛けるが、アヤリはそれを切ってパンチを振るう。前に出てストレートの強打を狙うアヤリだが、逆にウォールヘッドの右ストレート、左フックが炸裂! ふらふらと金網まで後退したアヤリに迫るウォールヘッドだが、ここで試合は終了した。

判定は2-1 (29-28、28-29、30-27) でアヤリに。最終ラウンドをアヤリに付けたジャッジングは不可解としか言いようがないが、最初の2ラウンドにおいて、相手の攻撃をよく見て捌き、より有効打を当てたと評価されたようだ。

地元であるにもかかわらず、場内からブーイングを浴びてしまった勝者は「打ち合うつもりはなかったんだけど、最終ラウンドはそれが出来ることを示すしかなかったんだ。僕はまだ若いからこれからどんどん強くなっていくよ」と語った。



ウェルター級 5分3ラウンド 
ペーター・ゾボタ vs. ニコラス・ダルビー




地元ドイツのゾボタは、前回カイル・ノークに1ラウンドTKO負けでUFC初黒星を喫している。対するデンマークのダルビーは、前回ザック・カミングスに判定0-3で破れ、こちらもUFC初敗北を喫した。

1ラウンド、両者ジャブを付き合う。やがてゾボタのステップインしての右アッパーが当たってダルビーがダウン! そこに襲いかかったゾボタは鉄槌とパウンドの連打。なんとかガードからしがみついてラッシュを凌いだダルビーだが、ゾボタはさらにヒジを当て、さらに立ち上がって体重を預けてのパンチでダルビーのガードを開けさせてハーフで胸を合わせ、足を抜いてサイドに。

脇を差してスクランブルを狙うダルビーだが、ゾボタは上から差してそれを許さず再びサイドに。さらにスクランブルを狙うダルビーの動きに合わせてゾボタはバックを奪取。四の字フックを作るとチョークを狙うが、ダルビーはラウンド終了まで凌いでみせた。

2ラウンド、前に出たダルビーの指がゾボタの目に。ゾボタはダルビーの蹴り足を掴むと、背後に組み付いてのテイクダウンを決めて、ダルビーの背中をマットに付けさせることに成功。ハーフ上から体重をかけてパンチを落とすゾボタは、胸を合わせて膝を抜いてクウォーターまで体勢を進め、やがて腰を切ってサイドに。その後もゾボタは上のポジションをキープし続けた。

3ラウンド、後のないダルビーはスイッチしながらジャブを出して前に。ゾボタもジャブを返す。さらに前に出るダルビーだが、ゾボタはミドルを放っては組み付く。それを振りほどいたダルビーが前に出るが、ゾボタは強烈なカウンターのミドルを当て、さらにダブルレッグでテイクダウンに成功。懸命にスクランブルを試みるダルビーだが、ゾボタはその度に動いて上をキープ。終盤ダルビーは立ち上がることに成功したが、有効は反撃が出来ないまま試合は終了した。

判定は3-0 (三者とも30-26)で地元のゾボタに。1ラウンドにダウンを奪って以来、強烈なグラップリングを活かして主導権を渡さなかった。「最高の気分だ。この日のためにたくさん練習してきたんだ、ありがとう」と語った。


女子バンタム級 5分3ラウンド 
アシュリー・エバンス・スミス vs. ヴェロニカ・マセド




米国のエバンス・スミスは、前回マルロン・レノーに判定2-1で勝利してUFC初白星を挙げたところ。ランキング13位につけている。対するヴェネズエラ出身、ポーランドに拠点を置くマセドは、プロ5戦無敗の戦績をもってこれがオクタゴンデビューとなる。

1ラウンド。体格に勝るエバンス・スミスはがオーソドックスからワンツーで距離を詰めると、マセドはサウスポーで左に回り、素早いバックスピンをボディにヒット。さらにハイを狙う。エバンス・スミスは組み付いてのテイクダウンを狙うが、マセドは振りほどく。

さらにマセドは横蹴りからのスピンキックを狙う。エバンス・スミスはボディロックで組み付き、横を取ると投げてテイクダウンを奪い、バックに。そのまま身体を伸ばされかけたマセドだが、身体を回転させてマウントの下に。エバンス・スミスは腕十字を狙うが、マセドはクラッチを組んだままスクランブルで立ち上がることに成功。エバンス・スミスは強引な投げで再びテイクダウンを狙うが、すっぽ抜けて逆にマセドにバックを取られてしまった。

2ラウンド。再びバックスピンを放つマセド。エバンス・スミスは前に出て組み付いての投げを狙うが、マセドは倒れない。やがてエバンス・スミスが横から背後につきかけると、マセドは前転しての足狙い! エバンス・スミスはそれを防ぎ、両者は再び立ち上がる。 

再び前に出たエバンス・スミスが組み付くと、マセドはまたしても前転しての足狙い。再び重心を下げて潰したスミスはパウンドを当てると、立ち上がったマセドに首投げを決めて袈裟固めで抑え込んだ。

3ラウンド、組み付いたエバンス・スミスに、マセドはまたもや前転しての足狙いをみせ、潰されてしまう。やがてマセドに背中を付けさせたスミスは、上からヒジの雨! ガードをするだけとなったマセドをみて、2分46秒でレフェリーが試合をストップした。

圧力をかけ続け、マセドのトリッキーな攻撃を冷静に潰してみせた勝者は「ヴェロニカ、短い期間のオファーで試合を受けてくれてありがとう。私はレスラーだけど、打撃でも戦いたかった。これからも戦い続け、勝ち続けたい」と語った。


バンタム級 5分3ラウンド 
テイラー・ラピル vs. レアンドロ・イッサ




フランスのラピルは、前回エリック・ペレスに判定0-3で敗れてUFC初黒星。対するブラジルの柔術黒帯イッサも、前回はユーリ・アルカンタラに判定0-3で敗れている。

1ラウンド、サウスポーのラピルがパンチで前に出ると、そこにイッサはシングルレッグ。尻餅を付けることに成功するが、ラピルはケージ際まで移動して立ち上がり、上から肘を当ててゆく。それでもテイクダウンを狙い続けるイッサだが、ラピルはイッサの右手首を掴んでグリップを作らせず、実に3 分以上の凌ぎ合いの末に離れることに成功。

すかさずパンチで前に出たラピルは、左右のパンチをヒット! さらに左ストレートを連打で打ち込みイッサを追い込むが、イッサはふらつきながらもパンチや右のミドルを放って凌ぐ。その後もラピルはプレッシャーをかけてパンチを当てていった。

2ラウンドもスタンドで距離を詰めてゆくラピル。イッサは回りながらミドルを放ち、組み付いてゆくがラピルはディフェンス。その後もラピルは距離を詰めてのボディストレートや左を当てる。終盤、両者の打撃が交錯したところで、頭を下げたラピルにイッサがギロチン。起死回生となるかに思われたが、ラピルは頭を抜くことに成功。上からパウンドを狙っていった。

3ラウンド、組み付いたイッサはケージに押し付けてのテイクダウンを狙うが、ラピルは金網を背中に許さない。その後もイッサはテイクダウンを狙うが、ラピルに防がれて打撃を浴びてしまう。終盤、逃げるイッサに対してラピルは左ストレートをヒット。ダメージを負ったイッサは、テイクダウンを仕掛けてこのピンチを凌ぐものの、最後まで有効な反撃はできなかった。

判定は3-0 (30-27、30-27、29-28)でラピルに。イッサのテイクダウンを防いで自分のフィールドで戦っての完勝だった。


ヘビー級 5分3ラウンド 
ジャージス・ダンホ vs. クリスチャン・コロンボ




シリア出身にして地元ドイツに拠点を置くダンホは、前回のUFCデビュー戦でダニエル・オミランチェクに敗れてプロ初黒星を喫したところ。対するデンマークのコロンボは、8勝1 敗の戦績をもってこれがオクタゴン初登場だ。

1ラウンド、両者オーソドックス。思い切り右を降って接近したダンホは組み付いて横に付いてのテイクダウンを狙うが、長身のコロンボはそれをこらえて膝を返す。その後、ダンホの思い切りの良い右がヒット。さらに組み付いてのテイクダウンを狙うが、コロンボはそれをがぶって膝を当ててゆく。

やがてがぶられたダンホが片手をマットに付いたところにコロンボの膝がヒット。厳密には反則のこの一撃でダンボは頭部から出血し、レフェリーはコロンボから一点減点を宣言した。

2ラウンド。前に出るダンホにコロンボはカウンターの膝を当てるが、その勢いで倒れたコロンボの背後に付いたダンホはパンチの連打。なんとか凌いだコロンボは、前に出て長身を利しての膝をダンホの膝に見舞ってゆく。ダメージの大きいダンホはそれでも腕を振り回してアッパーを当てるが、コロンボは首相撲に捕らえての膝を連打。ダンホをダウン寸前に追い込んでみせた。

3ラウンド、両者疲労困憊のなか、コロンボはダンホをがぶっては膝を当てるが、コロンボは要所で手をマットに付いて顔面への被弾を避ける。後半、なかなか仕留め切れないことに業を煮やしたか、コロンボはダンホの背後からキムラロックを狙いにゆくが、ここで手が滑ってしまい下になる痛恨のミステイク。

すかさず上になったダンホは上からパウンドを落とし、立ち上がったコロンボにさらに死力を振り絞ってのパンチを振り回す。それを凌いだコロンボは再びダンホの頭をがぶっての膝を当てるが、タフネスを誇るダンホを仕留めることはできなかった。

重量級の2人による死闘の判定は1-0 (29-27、28-28、28-28)で、1人コロンボ有利を付けたドローに。コロンボとしては、1ラウンドに頭を蹴ったことで勝利を逃してしまった形となった。


ミドル級 5分3ラウンド 
スコット・アスカム vs. ジャック・ハーマンソン




英国のアスカムは、現在UFC2勝2敗。スウェーデン出身、ノルウェーに拠点を置くハーマンソンは、14勝2敗の戦績をもってこれがUFC初登場だ。

1ラウンド。サウスポーのアスカムが前に詰めれば、オーソドックスのハーマンソンはステップを踏んで回り、横蹴りで牽制する。ハーマンソンは飛び込んでのテイクダウンを見せるが、アスカムは脇を差し返してディフェンス。後半ハーマンソンはジャブで前に出て右ミドルを当てるが、アスカムもアッパーを当ててみせた。

2ラウンド、ハーマンソンは、前足で関節を狙う横蹴りで距離を詰め、ミドルをヒット。アスカムも左ミドルを返す。ハーマンソンは蹴りで距離を測っては右ストレートを狙うように。やがてハーマンソンの左、右が当たるがアスカムも組み付いて膝を返す。

その後も前に出るハーマンソンは右アッパーもヒット。さらにクリンチからの細かいパンチや肘を当て、さらに横に付いてテイクダウンを狙うが、ここで背中を取られながら上を取ったアスカムは、足関節狙いで反撃してみせた。

3ラウンド。距離を詰めたハーマンソンはボディを入れて、前ラウンドと同じ要領で横についてテイクダウンを奪う。そして今度はハーマンソンがスクランブルの攻防に勝って上に。下から足を狙うアスカムに対し、ハーマンソンはそれを防ぎながらパウンド。アスカムは逆の足に絡んでヒール狙いから立ち上がることに成功した。

スタンドに戻っても前に出るハーマンソンがアッパーをヒット。さらに首相撲の攻防から細かい打撃を打ち合う両者。前に出るハーマンソンのパンチが当たる場面が目立つ。アスカムをケージにおしつけたハーマンソンは細かいパンチの連打。アスカムはやがてハーマンソンの首を取ってがふるが、ハマンソンは首を抜く。最後に両者は余力を振り絞っての打ち合いを見せ、終了のブザーとともに大きな歓声を浴びた。

激闘の結果は3-0(30-27、30-27、29-28)でハーマンソンに。見事にUFCデビュー戦を飾った勝者は「最高の気分だ。UFCこそ全てのMMAファイターにとってのアルティメットゴールだ。向こうはいくら打たれても前に出て来て、ちょっと自分みたいだったよ。次の試合が待ち切れないよ」と語った。


ライト級 5分3ラウンド 
ルスタム・ハビロフ vs. レアンドロ・シウバ




スープレックスマシーンとして注目を浴びたロシアのハビロフは、一時期連敗したものの現在はまた2連勝中。対するブラジルのシウバは、前回ジェイソン・サッゴに判定1-2で惜敗し、連勝が3でストップしてしまった。

1ラウンド、距離を取って様子を見る両者。サウスポーのシウバが左ミドルを放てば、オーソドックスのハビロフは右のカウンターを狙う。さらに右を狙いながら距離を詰めるハビロフは、組み付いてのテイクダウンを狙うが、シウバは金網を背にディフェンス。

終盤、シウバの左ストレートがヒット! さらに前に出るシウバにハビロフはタックルを合わせるが、シウバは押し倒してマウント! そのまま三角締めを狙ったシウバだが、ハビロフはうまく腕を抜きながら上のポジションを取り、パウンドを入れていった。

2ラウンド。じりじりとプレッシャーをかけるハビロフが右ストレートをヒット。さらに前に出て組み付いたハビロフは、シングルレッグに移行するものの、シウバは脇を差しかえす。しかしここでハビロフが大内刈りからのテイクダウンに成功! シウバは下から腰を動かして腕十字を狙うが、ハビロフはそれを防ぎながら肘やパウンドを入れてみせた。

勝負の3ラウンド。パンチで距離を詰めようとするハビロフを、蹴りで突き放すシウバ。ハビロフはその蹴り足を抱えてのテイクダウンをしつこく狙ってゆくが、シウバは膝を付かされてもすぐに立ち上がる。スタンドに戻るとハビロフはプレッシャーをかけるが、シウバ歯フットワークや左ハイでかわしてゆく。

中盤、それでも前に出るハビロフは組み付き、シウバの右足を抱えてのテイクダウン狙い。それを防がれるとダブルに移行し、それでもシウバが倒れないと見るや、今度はシウバの右足首を抱えてついにテイクダウンに成功! ハビロフは上からパウンドを落とすが、シウバも距離を取って立ち上がる。

終盤、ポイントで不利と見たか今度はシウバがのガードで挑発しながら前に。逆にテイクダウンを狙うが、ハビロフはそれをがぶってボディにパンチを入れた。

判定は3-0(29-28、29-28、30-27)でハビロフに。勝負の最終ラウンド、切られても切られても執拗にテイクダウンを狙い続け、ついに取ってみせたことが決定打となった。

勝者は「何度もテイクダウンを狙っていったんだけど、向こうの身体が滑りやすかったんだ。とにかくタフな相手だった。リスペクトだ。これで僕は3連勝だ。次はぜひ10位か15位以内の選手とやりたいにね。エジソン・バルボーザとか、もしまたライト級に来るのならアンソニー・ペティスとかとね」と語った。