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チョケイジアンはデビュー戦で勝利、アルビーも快勝!

日本時間2016年7月14日(木)に米国サウスダコタ州スーフォールズにあるダニー・スタンフォード・プレミア・センターで開催されたUFCファイトナイト・スーフォールズのプレリミナリーファイト後半戦の試合レポート。

女子バンタム級 5分3ラウンド
ローレン・マーフィー vs. ケイトリン・チョケイジアン



日本時間2016年7月14日(木)に米国サウスダコタ州スーフォールズにあるダニー・スタンフォード・プレミア・センターで開催されたUFCファイトナイト・スーフォールズ大会のプレリミナリーファイト・メインイベントでは女子バンタム級13位のローレン・マーフィーと、無敗を誇るUFCニューカマー、ケイトリン・チョケイジアンとの対戦が実現した。

第2ラウンドこそ序盤から下のポジションになり劣勢を余儀なくされたチョケイジアンだったが、3ラウンドにはしっかりと立て直すと打撃の精度でマーフィーを完全に支配しユナニマス判定でそのUFCデビュー戦に華を添え、自身の無配記録を8勝0敗へと更新した。

チョケイジアンは下がりながら豊富にジャブとストレートを繰り出し、マーフィーに金網まで押し込まれても。相手のパンチを度々被弾するマーフィーはしっかりと顎を引いてダメージを最小限に止めながら、パンチを振って前に出るもなかなか距離を詰めきれない。巧みなフットワーク、ヘッドムーブで相手に的を絞らせないことに成功するチョケイジアンは次第にキックの手数も増やし始めた。

第2ラウンド開始1分30秒、首相撲から両足タックルに切り替えたマーフィーが待望のテイクダウンを成功させるがチョケイジアンはマーフィの頭を引き付け、そのポスチャーを崩すとしきりに足を登らせサブミッションのチャンスを伺っている。大きなパウンドを落とせないものの、マーフィーは小さなスペースを使って細かなパウンドを落とし続け、しっかりとポイントを積み重ねている。次第に金網際まで押し込まれ、背後の空間を奪われたチョケイジアンは首を潰され足を登らせることができなくなりマーフィーのパウンドに苦しそうだ。

左右のフットワークとワンツーでマーフィーを突きはなそうと試みるチョケイジアンのパンチが度々マーフィーの顔面を跳ね上げる。パンチを浴びながらも前に出続けるマーフィーには明らかに苛立ちの表情が浮かんでいる。残り時間1分40秒、ジャブの4連打から距離を詰めたマーフィーがなんとか相手に組みつくが、チョケイジアンは両脇を差して体を入れ替えると相手を突き放す。その後もマーフィーは相手のヒザに合わせて両足タックルに飛び込むなど、果敢に前に出続けたが、ついにチョケイジアンを捉えることはできなかった。

UFCデビュー戦で元Invictaバンタム級王座のマーフィーを下したチョケイジアンは「テイクダウンされてしまったけど、グラウンドでは特に何もされなかった。リスタートに備えていたわ。私はニュージャージー出身。小さなキャンプだけど沢山の素晴らしいレスラーが居るのよ。彼らとのトレーニングでテイクダウンには慣れっこなのよ」とその試合中の心境を振り返った。一方、2ラウンドには試合の主導権をつかみ、最後まで攻め続ける姿勢を見せたアリゾナのローレン・マーフィーだったが、その戦績は9勝3敗と落としオクタゴンを後にした。

ミドル級 5分3ラウンド
エリック・スパイスリー vs. サム・アルビー



サウスポーのストライカー、アルビーは頭を下げて組みついてくる柔術ファイター、スパイスリーをしっかりと差し上げ突き放す。スパイスリーのジャブに得意の左を合わせるアルビーだが、スパイスリーは体勢を崩しながらもしつこくタックルで食らいつく。両足タックルの状態で背中が丸まり頭の下がったスパイスリーに対し、アルビーはその首をテンフィンガー・ギロチンで抱えると、相手を金網に押し込みながら渾身の力でしめあげる! 両足がマットからほとんど離れ、体勢の変えようのないスパイスリーはたまらずタップ。時間は1ラウンド2分43秒だった。

先月の19日のエリアス・セオドル戦での判定負けを払拭する鮮やかなサブミッション勝利を披露した、ワイオミング出身、カリフォルニア在住のサム・アルビーはその戦績を27勝8敗1ノーコンテストと伸ばすとともに、「ダン・ヘンダーソンはマイケル・ビスピンからベルトを奪うぜ!そしてUFC王座防衛記録を作るんだ。そしてそのベルトを奪うのがこの俺様だ、いつになるかは分からないけどなぁ〜!」と異様なハイテンションでまくし立てた。

TUF23では準決勝まで進出を果たすなど、将来有望なミドル級、ロードアイランドのエリック・スパイスリーだったが、そのUFCデビュー戦では持ち味を見せることができず8勝2敗となった。

女子ストロー級 5分3ラウンド
コートニー・ケイシー vs. クリスティーナ・スタンチュ



ケイシーはUFC0勝2敗、対するスタンチュもUFC0勝1敗と未だにUFCで勝星のない両者がUFC初勝利を賭けて対戦した。

ガードの低いスタンチュにケイシーは距離を詰めると回転の早いパンチから組み付きを狙う。開始後1分、ケイシーは双差しからの小外掛けでテイクダウンを成功させるとそのままフルマウントを奪取、すかさず強烈なヒジとパウンドを落とし始める。スタンチュは持ち前の強靭な肉体で暴れて立ち上がるが、ケイシーはすぐに距離を詰めると再び小外掛けで捻るようにテイクダウン。サイドポジションから数発のヒジを落として相手のガードを固めると、即座にマウントへとポジションを進め切り裂くような右のヒジを連打!これに対して為す術なくガードを固めるスタンチュを確認したレフリーのボビー・ウォンバーカーが両者の間に割って入り、1ラウンド2分36秒にTKOによる試合の終了を宣告した。

待望のUFC初勝利を獲得したアリゾナ出身、ハワイ在住のコートニー・ケイシーは5勝3敗。一方ルーマニアの22歳、クリスティーナ・スタンチュは5勝2敗。そのUFC戦績も0勝2敗と追い込まれた。

ライト級 5分3ラウンド
スコット・ホルツマン vs. コーディ・フィスター



ピーカブー・スタイルで頭を左右にずらしながらパンチを振って前に出るホルツマンをジャブで突き放したいフィスターだがそのジャブは空を切る。パンチを被弾し足の止まったフィスターにホルツマンがフライングニーで飛び込むと、フィスターはこれをタックルで切り返しテイクダウンを狙ってしがみつく。これをしっかり受け止めたホルツマンだったが、離れ際にフィスターの強烈なヒジを被弾し崩れ落ちてしまう。一瞬下のポジションになったホルツマンはここをしのいで立ち上がると再びパンチ、そしてキックを豊富に繰り出しながら圧力をかけ続けた。

相変わらずフィスターのジャブはホルツマンを捉えられない。ラウンド開始後15秒、突如繰り出されたホルツマンのダイナミックな右ハイキックがフィスターの後頭部を捉え、フィスターがマットに崩れ落ちる!即座にトップポジションを奪ったホルツマンが肩固めを狙ったところでフィスターがブリッジを打って脱出、先ほどのダメージからは回復したようだ。金網際で互いに妥協のない壁レスを繰り広げる両者だが、この攻防を制したのもやはりホルツマン。残り時間2分で再びトップポジションを奪取する。残り時間1分30秒、再び相手にマウントポジションを奪われたフィスターは相手を引き付けダメージを最小限に抑えながらとタイミングよくトップポジションを奪い返しラウンドの終了を迎えた。

頭を振りながら距離を支配するホルツマンが片足タックルに飛び込み、残り時間3分40秒でテイクダウンを成功させる。フィスターの下からの反則のアップキックにより試合は一時中断されるが幸いホルツマンにダメージはなく、攻防はすぐに再開される。必死に相手を突き放して立ち上がるフィスターが両足タックルに飛び込むと、ホルツマンはこれをギロチンに捉えて引き込むが極めきれない。首を引き抜いたフィスターが強烈なパウンドを落とし始め、試合の流れが逆転するかと思われたところでホルツマンは強引に立ち上がりトップポジションを奪い返す。その後はホルツマンがしっかりと相手をコントロールしながらパウンドを落とし続け試合を終えた。

戦前の自身の全局面で圧倒する、と言うその言葉通り30-27、30−27、そして29−28のユナニマス判定でこの一戦に勝利したテネシー週のスコット・ホルツマンは9勝1敗と戦績を伸ばし、対するテキサスのコーディ・フィスターは12勝6敗1分けと戦績を落とした。