日本時間8月7日(日)、アメリカ・ユタ州ソルトレイクシティにあるビビント・スマート・ホーム・アリーナで行われたUFC ファイトナイト・ソルトレイクシティのプレリミナリーファイト(前座試合)前半戦の試合レポート。
フェザー級 5分3ラウンド
カブ・スワンソン vs. 川尻達也

フェザー級ランキング5位のスワンソンは、4月に強豪のハクラン・ディアスと対戦。終始ペースを握って判定勝利を収めている。
対する38歳の川尻は前回、デニス・バミューデスと対戦。1ラウンドは上を取ったものの、2、3ラウンドにレスリングで競り負けて判定負けを喫している。現在ランキングは14位。事前のオッズでは川尻が+250、スワンソンが-325とスワンソンが圧倒的に有利だが、川尻としては一気にランキングを駆け上がる大チャンスだ。
1ラウンド。オーソドックスのスワンソンに対し、距離を取ってスイッチをしながらローやスピニングバックフィストを繰り出す川尻。リーチに勝るスワンソンの右がヒット。川尻はシングルレッグに入るが、強靭な腰を持つスワンソンに止められてしまう。
踏み込んだ川尻の右がヒット。対してスワンソンが右を打ち込んで来たところに、川尻がベストタイミングでダブルレッグに入り、スワンソンを寝かせることに成功! そのままスワンソンの上半身を固めた川尻は、足を抜いてマウントを奪取! そのままスワンソンの脇を上げさせて肩固めを狙ってゆく。
足を一本戻したスワンソンは、やがてエビを使ってフルガードに戻す。しかし低く上半身を預ける川尻はパウンドを打ち込み上をキープしたまま、ラウンド終了。このラウンドは川尻が取ったか。
2ラウンドも回転技や飛び膝を使ってスワンソンを眩惑しようとする川尻。スワンソンのアッパーに合わせてテイクダウンに入るが、スワンソンがディフェンス。
再びスワンソンの右に合わせてテイクダウンに入った川尻だが、スワンソンは腰の強さでそれを受け止めると、逆に川尻に覆い被さってマウントを奪取! すぐにバックに回ってチョークへ。腕をアゴの下に食い込まされて絶体絶命かと思われた川尻だが、冷静にスワンソンの腕をはがしてチョークを回避すると、身体をズラしてエスケープに成功した。
スタンドに戻った両者。打ち合いからスワンソンが前に出ると、バランスを崩した川尻は膝を付く。するとその顔面にスワンソンが膝をスマッシュヒットし川尻はダウン。この反則でレフェリーは試合を中断。ドクターのチェックを受けた後、スワンソンに警告が与えられて試合が再開された。
再開後、長距離からの川尻の回転技とリーチを活かしたスワンソンのパンチが交錯。お互い当たれば倒れる距離で打ち合う展開に。スワンソンが右を当てれば、川尻は左フックを返す。やがて川尻はテイクダウン狙いに入るが、スワンソンはディフェンス。終盤スワンソンは前に出て鋭いパンチをヒットさせた。このラウンドはスワンソンか。
勝負の3ラウンド。近づいて回転技を放つ川尻に対して、スワンソンは右をヒット。それでも飛び込んだ川尻は、スワンソンの両足を掴んでクラッチを組んでテイクダウンに成功! そのまま背中を付けさせる。さらに上半身を押し付ける川尻だが、スワンソンもバタフライガードで対抗。両足を伸ばして距離を取って立ちあがってみせた。
しかししつこくダブルレッグで組み付く川尻は、体勢を低くしてスワンソンの腰でグリップを作り直すと、高々とリフトしての執念のテイクダウン! そのまま上半身を預けて抑え込むと、スワンソンのクローズドガードの中からパウンドを打ち込む。しかしスワンソンは下から角度を付けて腰をズラすと、そのままエスケープして立ち上がって距離を取ることに成功した。
勝負は残り2分に。スワンソンの右でぐらつく川尻。スワンソンの膝に合わせてテイクダウンに入る川尻だが、スワンソンはそのまま前に出て川尻を押し倒す。上からパウンドを打ち込むスワンソンに対して、下から足を搦めてヒールを狙う川尻だが、スワンソンはスピンして上を奪取。背中を見せた川尻に対して背後から両足フックを完成させる。
残り20秒。川尻は最後の力を振り絞って正対することに成功するが、残りの体力に勝るスワンソンはすぐに立ち上がると、逆に川尻の身体を捻り倒し、最後は上からパウンドを打ち込んでいった。試合が終了すると、すぐに笑顔で立ち上がって勝利をアピールするスワンソンと、しばらく力尽きてマットに倒れ込んだ川尻。大激闘を展開した両者に対し、ソルトレイクシティの観客から大歓声が送られた。
3ラウンドの死闘の判定は3-0 (30-27、30-27、29-28)でスワンソンに。1ラウンドを二人のジャッジがスワンソンに付けたのは不可解ではあるが、後半の2ラウンドで競り勝ったスワンソンの快勝となった。
勝者は「スタミナがちょっとヤバかったよ。僕のブラザーズに感謝したい。みんなありがとう」と笑顔で語った。
ヘビー級 5分3ラウンド
チェイス・シャーマン vs. ジャスティン・レデット
UFCデビューを迎える両者の対決。シャーマンはこれまで9勝1敗。対するレデッドはデビュー以来6勝無敗の戦績を誇っている。
1ラウンド、両者オーソドックス。ジャブで距離を詰めて鋭いローを放つシャーマンに対し、レデットは笑みを浮かべながらハンドスピードの乗ったワンツーを返してゆく。シャーマンの強烈なローでレデットの身体が流れるが、レデットもガードが下がり気味のシャーマンに何度も右をクリーンヒットさせた。
2ラウンドも激しく打ち合う両者。ローやミドルを交えて前に出るシャーマンだが、レデット回りながら鋭いジャブを何度も当て、シャーマンの顔面を血に染めた。動きの落ちたシャーマンに対し、終盤レデットがパンチをまとめて場内を大いに沸かせるが、レデットは倒れなかった。
3ラウンドもスタンドの展開が続く。前に出てきたシャーマンにレデットは右をクリーンヒットするが、タフネスを誇るシャーマンは舌を出して笑う。回るレデットに対し、追い足がなくなったシャーマンは両手を挙げて打ち合いを迫るが、最後までレデットはそれに応じず。シャーマンの挑発に中指を突き立てて返答。試合が終わるとガッツポーズを見せた。
判定は3-0(三者とも30-27)でレデットに。
勝者は「ボクシングで打ち勝ったぜ。このソルトレイクシティの標高は大きな要因だったね。こっちの方がコンディションが良かったね。(はやく現地入りした自分たちに比べて)向こうは火曜日にここ来た。これで向こうがどれだけ試合に対して真剣だったかが分かるってもんだな!」と語った。