自身こそが「粉砕王」だと主張するダニエル・コーミエは土曜の夜の一戦でアンソニー・ジョンソンのパワーを経験した。しかし最も強烈な“ランブル”の一撃でさえ、コーミエを躊躇わせることは出来ず、コーミエは第3ラウンドにジョンソンからリアネイキッド・チョークでタップを奪うとUFCライトヘビー級タイトルをその手中に収めた。 1月のタイトル戦でジョン・ジョーンズに破れたコーミエはこれほどまでに短期間での二度目のタイトル戦のチャンスが巡ってくる事を予想していなかった。しかしジョーンズから王位が剥奪されたため、2度に渡りオリンピックで活躍したコーミエに、ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで空位となった王座を賭けて闘うチャンスが与えられ、そのチャンスを彼は見事に物にした。王者となったコーミエの最初の行動は、前王者への対戦要求であった。 「ジョン・ジョーンズ、問題を片付けろ。」コーミエは続けた。「お前を待っているぞ。」 ジョーンズは負傷者が発生する事故現場からの逃避と言う重罪を宣告されるに至った衝突及び逃亡事故に関わった事により、2011年より保持していたタイトルを剥奪され、無期限のサスペンションを宣告されている。 >UFC 187のリプレイを注文しよう コーミエを捉えたジョンソンの最初の一撃、右のオーバーハンドはコーミエをマットに這いつくばらせた。即座に回復したコーミエはジョンソンにがっちりと組み付き、そしてジョンソンをキャンバスに押し倒した。ジョンソンはそのポジションに長居する事は無かったものの、コーミエは圧力を緩めず、ジョージア出身のジョンソンを金網に押し付け窒息させた。 残り時間2分、ジョンソンは相手を振りほどき、再び猛烈な打撃を繰り出した。コーミエはその猛攻に持ちこたえると、残り時間1分、ジョンソンを金網へと押し込んだ。この作戦はファンには好まれない物かも知れないが、効果的であったことは明らかだった。 2ラウンドが始まると、ジョンソンの右がコーミエを貫き、さらに2発の猛烈なハイキックが叩き込まれた。するとコーミエはジョンソンに組み付き、オクタゴンの中央で相手を高々とリフトしてからマットに叩き付けた。立て続けにグラウンドで打撃を落とし続けたコーミエは3度に渡りキムラを試みるが、これを諦めると再びグラウンドでの打撃を振り落とし始めた。“ランブル”は下のポジションから数発の打撃を放ったものの、その顔面にはコーミエのヒジで大きなカットが刻まれていた。 3ラウンドが始まるとジョンソンは再び猛然と襲いかかったが、スリップによりバランスを崩してしまう。ジョンソンは素早くテイクダウンに切り替えこれを成功させたものの、コーミエは即座に立ち上がり、相手を金網に押し付けると攻防の主導権を奪い返した。2分が経過した所でコーミエがジョンソンのバックを奪いその喉にチョークを食い込ませると、2分39秒、疲労困憊したジョンソンにはタップ以外の道は残されていなかった。 「今夜、俺は負けてしまったかも知れないが、皆は諦めないでくれ。」ジョンソンは謙虚に語った。「人生でどんな事が起きても頑張り続けるんだ。」 この勝利で36歳のコーミエは戦績を16勝1敗と伸ばし、31歳のジョンソンは19勝5敗となった。