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バハドゥルザダがザッチを蹂躙!

日本時間3月6日(日)、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われたUFC196のプレリム(前座試合後半戦)の結果は以下の通り。

ウェルター級 5分3ラウンド
ブランドン・ザッチ vs. シアー・バハドゥルザダ



UFC 196 プレリム・メインイベントでは連敗脱出を賭ける二人のウェルター級、シアー・バハドゥルザダとブランドン・ザッチが激突した。800日以上もオクタゴンから離れていたバハドゥルザダだったが堅実な試合運びでザッチを3ラウンドにわたって終始コントロールすると、最終ラウンドに肩固めでザッチからタップを引き出しプレリム・メインイベントを締めくくり、その戦績を22勝6敗1分けと伸ばした。

オーソドックスに構えじりじりと前に出るバハドゥルザダをザッチはスタンスを左右に変えながら、大きな左回りで捌いてゆく。ザッチの時折の飛び込みを、バハドゥルザダはどっしりと構え、左右のパンチを強振して迎え撃つ。ザッチは遠距離からのジャブ、ロー、そして時折の飛び込みと、バハドゥルザダの強打を警戒している。残り時間1分40秒、首相撲から小外掛けでザッチがテイクダウンに成功するものの、直後に狙った強引なギロチンがすっぽ抜け、バハドゥルザダにトップ・ポジションを奪われる。ザッチの下からの三角絞めを胸を張って潰したバハドゥルザダは、その後も丁寧にトップをキープしながら時折パウンドを振り下ろす。ザッチが金網際で立ち上がったところで第1ラウンドが終了した。

ラウンド開始直後にザッチが繰り出した左のフロントキックがバハドゥルザダの顔面を捉え、ザッチはパンチで追い打ちをかける。一瞬金網際まで詰められたバハドゥルザダは強引に相手に組み付くと、がっちりと腰の後ろでクラッチを組むと、ザッチを釣り上げてテイクダウンを成功させる。ザッチのガードの中でダメージの回復に努めながらもバハドゥルザダは時折パウンドを落としていたが、レフリーのジョン・マッカーシーは両者にブレイクを命じ、残り時間2分40秒で攻防は再びスタンドに戻された。スタンドでスピードの差を生かしたいザッチは大きなフットワークと共に、多彩な打撃を繰り出すがグラウンドに活路を見出したバハドゥルザダはやや強引に両足タックルで飛び込みザッチをしっかりとマットに寝かせると、丁寧にトップをコントロールしながら重たいパウンドを落とし続ける。明らかに疲労で動きの落ちたザッチが何とか相手を引き付けようとする中、第2ラウンドが終了した。

すぐにオクタゴンの中央に進み出るザッチが金網際で相手を首相撲に捉えようとしたところでバハドゥルザダの左ストレートを被弾し、真後ろに倒れこむ。すぐにトップを奪ったバハドゥルザダは時折パウンドを落とすが、攻防が乏しいと判断したマッカーシーが残り時間2分30秒で両者にブレイクを命じる。ひとたび攻防はスタンドに戻されるがバハドゥルザダがすぐに胴タックルでテイクダウンに飛び込み難なくそれを成功させる。残り時間1分、ハーフガードからザッチを肩固めに捉えながら相手のガードを超えると疲労の色が濃いザッチは即座にタップ。時間は3ラウンド4分11秒だった。

完勝と言ってよい試合を見せたバハドゥルザダだが試合後は「自分のパフォーマンスにはがっかりしている、もっとできたはずだ。800日以上も実戦から離れていたせいだ。次はもっと良いパフォーマンスを約束する」と語り、自身へのやるせなさを隠さなかった。


ウェルター級 5分3ラウンド
エリック・シウバ vs. ノーディン・タレブ



両者の構えはともにオーソドックス。タレブは頭の軸を左右にずらし、細かな肩のフェイントを入れながらすぐにオクタゴンの中央に進み出る。シウバが豪快の右のオーバーハンドを空振りすると、場内にはどよめきが沸き起こる。タレブは細かなヘッド・ムーブ、肩のフェイント、そして小さなスイッチを繰り返し、相手の反応を誘うが、シウバのアウトローを被弾した直後に左足首を捻りバランスを崩してしまう。相手の足首の負傷を察知したシウバは一気に獰猛な打撃で前に出るが、タレブはこの猛攻を大きく回って捌くとシウバの蹴り足をキャッチ。さらにその軸足を払ってテイクダウンに成功する。先ほどの足首の負傷の影響か、深追いをしないタレブに対し、立ち上がったシウバはグローブを合わせる様な素振りから左フックを強振!しっかりと反応したタレブは不愉快さを見せながらも、自制の効いたシャープなコンビネーションを繰り出す。残り時間が僅かになると、シウバがテイクダウンに飛び込むが、これをタレブがいなしたところでラウンドが終了した。

1ラウンド中盤に、一度は脱臼しかけたかに見えたタレブの左足首は、すでに正常な機能を取り戻したようだ。巧みに距離をコントロールしながらシャープなキックとパンチを繰り出すタレブ。シウバは構えを変えながらじりじりと距離を詰めるがタレブは崩されない。金網際まで距離を詰めたシウバが左のミドル、そして右の前蹴りを繰り出すと、タレブがその蹴り足をキャッチしそのまま右ストレートを繰り出す!この一撃がシウバの顔面を直撃するとシウバは体を捻りながら後方へダウン!タレブが追撃のパウンドを一発落としたところでレフリーのハーブ・ディーンが両者の間に飛び込み試合の終了を宣告した。

2ラウンド1分34秒のKO劇で戦績を12勝3敗と伸ばしたカナダのノーディン・タレブは「何度も夢見てきたフィニッシュ・シーンだ。キャンプでも取り組んできた組み立てなんだ、期待通りさ」と自身のパフォーマンスを振り返った。一方、持ち前の爆発力をうまく封じられる格好となった元ジャングルファイト・ウェルター級王者のエリック・シウバは昨年8月のニール・マグニー戦に続き連敗。UFCでのキャリアで二度目となる連敗を喫し、18勝7敗1ノーコンテストとなってしまった。


ミドル級 5分3ラウンド
ヴィトー・ミランダ vs. マルセロ・ギマランイス



キックで距離を取りたいミランダに対し、ギマランイスはすぐに突進するとしつこくテイクダウンを狙う。一度は相手の股をくぐるようにしてテイクダウンを成功させたかに見えたギマランイスだが、2分近く時間を費やすも相手を寝かせることが出来ず、レフリーのクリス・トノーニが両者にブレイクを命じる。攻防がスタンドに戻ると大きく左にサークリングしながら多彩な打撃を繰り出すミランダだが、ギマランイスは強引に左右のパンチを振るいながら突進し、連打を嫌がり横を向いたミランダを再び金網に押し込む。そこから低い両足タックルに切り替えたギマランイスだが、側頭部へヒジの連打を浴びると慌てて立ち上がる。残り40秒で再びレフリーが両者をブレーク。オクタゴン中央からシャープな打撃を繰り出すミランダを、やや疲れの見え始めたギマランイスが攻めあぐねる中ラウンド終了を告げるブザーが鳴った。

ミランダの前蹴りを捌いたギマランイスがそのまま左右の連打と共に突進、相手を金網に押し付ける。そこから左のダブルレッグに切り替えたところでミランダはギマランイスのがら空きの側頭部にヒジを連打!このヒジを効かされたギマランイスを左のショート・フックの連打で突き放したミランダは、すかさず金網際でふらつく相手に右ハイキックを叩きこむ!さらに追い打ちのワン・ツー・スリーがギマランイスを襲うと、レフリーのクリス・トノーニが両者の間に割って入り、2ラウンド1分9秒にTKOによる試合の終了を宣告した。

すばらしい打撃の精度でこのブラジル人対決を制したヴィトー・ミランダはこの勝利で13勝4敗。13勝のうち10勝がKO/TKOによって記録されたものだ。持ち前のしつこさが仇となったグラップラー、マルセロ・ギマランイスは9勝2敗1分けとなってしまった。


フェザー級 5分3ラウンド
ダレン・エルキンス vs. チャス・スケリー



共にグラウンドでの高いコントロール能力を誇る両者はオーソドックスに構え、鋭いジャブで相手を牽制する。すぐにエルキンスが頭を下げて突進し、スケリーを金網にくぎ付けにすると、細かなパンチを連打する。これを突き放したスケリーは、再びエルキンスが強引に突進してくるとその頭部にパンチをまとめるが、エルキンスはこれをこらえて外掛けでテイクダウンに成功。腰が高いエルキンスをスケリーは足関節で攻め立てる!残り時間2分20秒、巧みな足関節技の連携からスケリーが立ち上がり、攻防は再びスタンドに戻される。リーチに劣るエルキンスは頭を下げながら距離を詰めるがスケリーに組み負け一度下がって立て直し、再びパンチの連打と共に突進。エルキンスがスケリーを金網に押し込んだところで第1ラウンドが終了した。

コンパクトに構えたエルキンスがオクタゴンの中央に陣取り、右のオーバーハンドと共に飛び込むチャンスを伺っている。スケリーは伸びのあるワンツーで相手を突き放そうとするが、エルキンスが抜群のタイミングでダブルレッグ・タックルに飛び込むとこれを成功させる。しつこく足関節技を狙うスケリーに対し、エルキンスは持ち前の粘り強さで真正面からプレッシャーをかけ続け、強烈な左右のパウンドを連打!スケリーはアタックを諦め、何とか四つん這いになって立ち上がるが、残り時間2分、エルキンスはその背後にしがみついたままだ。残り時間1分40秒、スケリーはエルキンスのクラッチを壊し振り返るが、その瞬間にダブルレッグに切り替えたエルキンスが再びテイクダウンに成功し、左のハーフ・ガードから右の鉄槌を落とし続ける。残り時間15秒でスケリーは相手をフル・ガードに戻すがなすすべなくラウンドを終えた。

じりじりと距離を詰めたエルキンスはスケリーのコンビネーションに合わせて胴タックルで相手の背後を奪う。金網で背中を隠して振り返ったスケリーだが、両脇を刺され、残り時間3分30秒で再びテイクダウンを奪われる。ハーフから起き上がろうとしたスケリーのバックを奪ったエルキンスは強引にチョークを狙うがこれは失敗。両者の攻防は再びスタンドに戻される。後がないスケリーだが、すでにそのスタミナを消耗し残り時間1分50秒で再びエルキンスがテイクダウンに成功、即座にそのバックを奪う。立ち上がったスケリーは体を入れ替えテイクダウンを狙うがエルキンスはしっかりとこれを防御。逆転KOを狙うスケリーをエルキンスが猛烈なパンチの連打で突き放したところで最終ラウンドが終了した。

判定は30-27、29-27、そして30-26のユナニマス判定でエルキンス。インディアナ州のダレン・エルキンスはこの勝利で戦績を21勝5敗と伸ばし、この試合まで4連勝と好調だったテキサスのチャス・スケリーは15勝2敗と戦績を落とした。