日本時間2016年7月24日(日)に米国イリノイ州シカゴのユナイテッド・センターで開催されたUFCファイトナイト・シカゴのメインカード試合レポート。

日本時間2016年7月24日(日)に米国イリノイ州シカゴのユナイテッド・センターで開催されたUFCファイトナイト・シカゴのセミメインイベントで、ブラジルのストライカーにしてUFCライト級6位のエドソン・バルボーザと日本でもおなじみのギルバート・メレンデスとの一戦が実現した。
元WECライト級王者、元Strikeforceライト級王座、そして川尻達也との2度の対戦で日本でもその名を知られる強豪メレンデスをバルボーザはその強烈な左右のキックで支配し、30-27、30-27、そして29-28と文句なしのユナニマス判定で勝利した。
アンソニー・ペティスに続き、実力者メレンデスを退けたバルボーザは、試合後には「死闘になる覚悟をしていた。勝利のためにキックを繰り出し続けたぜ。オレも5ラウンド戦ってみたいね。準備はできている」と王座挑戦への望みを露わにした。
長身のバルボーザがオクタゴンの中央から強烈なローキックを繰り出すが、メレンデスはこれに対してカウンターの右オーバーハンドを狙っているようだ。時折ガードを固めながら飛び込みコンビネーションを繰り出すメレンデスに対し、バルボーザはうまく回り込みながらこれをさばいている。ラウンド中盤には蹴り足を掴まれ、距離を詰められるシーンも見られたバルボーザは、これにはひるまず豊富に左右の強烈なキックを繰り出し続ける。コンパクトに構え、しっかりとガードを固めながら、メレンデスがコンビネーションで前に出てバルボーザを金網際まで追い込むと、その後のバルボーザはメレンデスの前進に対して回り込まずに足を止めての打ち合いに応じ、会場から大きな声援を引き出した。
巧みなヘッドムーブで距離を詰めたメレンデスがパンチを散らしながらダブルレッグに飛び込むが、バルボーザはいとも簡単にこれを振り払う。バルボーザの強烈な左ローキックで立て続けにメレンデスがバランスを大きく崩し、その破壊力をうかがわせる。バルボーザの左右のキックがメレンデスに連続してめり込み、試合の流れが傾き始めたかと思われたが、メレンデスは丁寧にローキックをかわしながら頭を振って前に出ると右のオーバーハンドでバルボーザの顎先を捉えてぐらつかせる! バルボーザはこのピンチに一歩も引かず、左右の強打を振り回してメレンデスを押しもどすと相手のテイクダウンも跳ね返し、ラウンド終了間際にはメレンデスの蹴り足を掴んでテイクダウンに成功。さらに猛烈なパウンドを振り下ろす中、ラウンドの終了を迎えた。
バルボーザの重たいローキックでメレンデスが苦しそうなそぶりを見せる。左足を潰され足が止まる寸前のメレンデスはなかなか前に出ることができない。ラウンド中盤がすぎるとメレンデスはしきりに細かな垂直跳びを繰り返し、その左足のダメージを隠すことすら難しい状態に追い込まれている。左足の回復を図りながらワンツーで飛び込むメレンデスだが、バルボーザはしっかりと距離をとり、相手に危険な距離まで踏み込むことを許さない。残り時間15秒、なんとか乱打戦に持ち込みたいメレンデスだが、バルボーザに右ローキックのそぶりを見せられ距離を詰め切ることができなかった。
この一戦で、バルボーザは18勝4敗、3連敗となったメレンデスは22勝6敗となった。
ヘビー級 5分3ラウンド
フランシス・ガヌー vs. ボヤン・ミハイロビッチ

10インチのリーチ差を誇るガヌーがゆったりと体のを揺らしながらオクタゴンの中央に陣取っている。ミハイロビッチは金網に沿って小走りに走りながら、組み付きの機会をうかがっているが、なかなかその機会は訪れない。ミハイロビッチの背中が金網に触れたところでガヌーが弧を描くような左右のパンチとともに距離を詰め、そのうちの数発がミハイロビッチの頭部を直撃する。前方にバランスを崩しながらもテイクダウンを狙ったミハイロビッチは、これが振りほどかれると引き込みを試みる。しかしガヌーはこれにも見事な反応を見せ、右へ回り込みながら強烈な右の鉄槌を連打!頭を抱えて完全に動きが止まったミハイロビッチを確認したレフリーのハーブ・ディーンが両者の間に割って入り、TKOによる試合の終了を宣告。時間は1ラウンド1分34秒だった。
トップ戦線が混戦模様となっているUFCヘビー級戦線で3連続KO勝利を記録したフランスの超新星、フランシス・ガヌーはこれで8勝1敗。試合後は「俺は必ず王者になる、約束するよ」と将来の王座獲りを静かに宣言した。この試合で敗れたセルビアのボヤン・ミハイロビッチはこの一戦を迎えるまでは6連勝と波に乗っていたものの、勢いを活かすことができずに戦績を10勝4敗と落とし、そのUFCデビュー戦を終えた。
女子ストロー級 5分3ラウンド
フェリス・ヘリッグ vs. ケイリン・カラン

長期の欠場からの復帰戦を迎えたフェリスは豊富な左右のキックで距離をとり、カランが不用意に距離を詰めてくるとその足をすくってテイクダウンを成功させる。すかさず相手の右へとパスガードをし、これを嫌って立ち上がろうと背中を見せたカランのバックを奪取。ヘリッグは即座に右腕をカランの喉元へと食い込ませて絞めあげる!なんとかこれを振りほどこうと立ち上がって絞めを堪えていたカランだったが、1ラウンド1分59秒、ついに力尽きて後方へと倒れこむとヘリッグのリアネイキッドチョークに沈んだ。
地元シカゴで復帰戦を成功させたフェリス・ヘリッグは「素晴らしい気分よ。みんなのエネルギーを感じたわ! ありがとう!」と会場へ詰めかけたファンに感謝の気持ちを伝え、その戦績を11勝6敗とした。一方、ベテランの巧みな試合運びの前に、見せ場を作ることなく敗れたハワイのケイリン・カランは4勝3敗となった。