UFC on FX 3、プレリミナリー・ファイトの結果は以下の通り...。
現地時間6月8日、フロリダ州サンライズ-セントルイス出身のウェルター級の有望選手、ランス・ベノイストはバンク・アトランティック・センターで行なわれたUFC on FXで2度目となるUFCへの登場を果たし、再び血みどろの3ラウンドの死闘を展開した。しかし前回と異なり、今回の試合ではセス・バジンスキに僅差のスプリット判定で敗北、プロ初となる敗北を喫することとなった。
判定は29-28が二名、一名が27-30でバジンスキ。バジンスキはこれで16勝6敗、5連勝を飾ったことになる。2011年9月のオクタゴン・デビュー戦でマット・リドルを破ったベノイストは6勝1敗に戦績を落とした。
「間違いなく今夜は俺が勝ったと感じている」バジンスキは語った。「俺はより多くのダメージを与えたし、すべてのラウンドをトップを取って終えていた。彼が勝利を主張するほどのダメージを俺に与えていたとは考えられない。彼のスタンドはかなり良かったし、想像していたよりもオールラウンドだったけど、この試合は俺の勝ちだ」
1ラウンドにはベノイストがグラウンド状態の相手に反則となるヒザ蹴りを放ち警告を宣告されたり、また後半の飛びつき十字へのアテンプトなど記憶に残るシーンがふんだんにあった。後半のテイクダウンの攻防は脱出したバジンスキにトップを奪われ最後の1分間にわたりグラウンド&パウンドで攻め立てられるなど、ミズーリのファイターにピンチをもたらした。
バジンスキはトップでもボトムでも、そのベテランらしい経験を生かして手数において優勢だった。再びベノイストは反則行為を犯してしまうが、レフリーのクリス・アダムスから減点を宣告されることは免れた。
3ラウンドに入りガッチリと組み合ったベノイストとバジンスキは金網際とそしてグラウンドでも打撃を交換した。この攻防でベノイストの顔面から、特に左目の下からおびただしい出血が見られるようになり、ラウンドの後半、相手をマットに投げ倒しはしたものの、バジンスキの強烈なグラウンドでの打撃が降り注ぐ中、試合は終了した。
「決め切れなかったのは俺の責任だ」ベノイストは語った。「この数週間でプライベートで色々とあったんだ、でも言い訳なんてできない。今夜はベストのパフォーマンスを発揮できなかったけどやれることはやった。今夜はセスが俺よりも強かった、それ以外になんて言えば良いんだい?」
ピアース vs ホシャ
マイク・ピアースが2月のジョシュ・コスチェック戦での敗北から復活、ブラジルのカルロス・エドゥアルド・ホシャを相手にスプリット判定で勝利を掴み、再び勝利街道を歩き始めた。
判定は二名が30-27でピアース、そしてジャッジのリック・ベイスは奇妙なことに30-27でホシャにつけた。
「どうやったらジャッジが100パーセントをホシャにつける事ができるのかわからないけど、俺にはどうしようもないことだからね」ピアースは語った。「俺は彼の最も強いところを奪い去ることができた、そう、彼の寝技をね。俺のレスリングが彼の寝技を打ち消したんだ。彼は陸に上がった魚だったよ、だから圧倒できたのさ」
1ラウンドは特に熱狂的と言うほどではなかったがグラップリングの展開に終始し、ピアースとホシャはガッチリと組み合い、ラウンド終了間際にピアースがホシャをスラムするまではこれと言った攻防はなかった。
2ラウンドの序盤にピアースはテイクダウンに成功したが相手のサブミッションに深々と捕まってしまい、なんとかこれを振りほどいた。両者は至近距離での打撃戦を展開したが、時間が経過すると金網際で組み合い、動きの少ない展開に陥ってしまった。
3ラウンドもほとんど同じような展開となったが、なんとか相手を振りほどいたピアースが試合終了間際に鋭い打撃をグラウンドで振り下ろし、この試合での勝利を確実なものにした。
この勝利でピアースはその戦績を14勝5敗に伸ばし、ホシャは9勝2敗となった。
ピアースの試合後インタビューはこちら
グライス vs ガルシア
一層の決意でこの試合に臨んだレオナルド・ガルシアだったが、それはより強くなったレオナルド・ガルシアだったとは言いがたく、長らくフェザー級で活躍したガルシアはマット・グライスに満場一致の判定で敗北。マットはこれが2007年以来のUFCでの勝利となった。
判定は三名のジャッジが30-27で1ラウンドにキックを放った際に足を骨折していたグライスを勝者として支持した。
試合が始まると軽い打撃で様子を伺っていた両者だがオクラホマ出身のグライス(15勝4敗)がテイクダウンで先手を取ると、このラウンドの残り時間をトップ・ポジションからのグラウンド&パウンドと、時間切れで極めきることはできなかったものの、ノースサウス・チョークで攻め立てた。
2ラウンドに入り、グライスの最初のテイクダウン・アテンプトこそしのいだガルシア(19勝9敗1分け)だったが、2度目はうまくはいかず、“ザ・リアル・ワン”にガッチリと組み敷かれてしまった。そこからは1ラウンドと瓜二つの展開が繰り返され、グライスはガルシアをキャンバスに釘付けにすると豊富な手数で攻め立てた。
スコアボードでは0-2とビハインドのガルシアは3ラウンドの前半1分30秒は待望のスタンド勝負に持ち込むことに成功したものの、そこでもグライスにダメージを与えることはできず、グライスは再び堅実な寝技に持ち込み巧みな試合運びでガルシアをシャットアウトした。
グライスが試合後インタビューで語らなくてはならなかったことに耳を傾けよう
ペイグ vs パパジアン
かつてアルティメット・ファイターで活躍したダスティン・ペイグはバンタム級の一戦で1ランドにジャレッド・パパジアンをサブミッションで下しUFC初勝利を記録した。
カリフォルニアンとの乱打戦を巧みに避けながらペイグは距離が詰まった瞬間に組み付いたまま足を掛けて相手をマットに押し倒した。バージニアンは即座にマウントを奪うとさらにバックも奪取。そしてリアネイキッド・チョークを食い込ませると3分21秒でタップを奪った。
「今夜の試合は俺にとって完璧に行ったよ」ペイグは語った。「距離、射程に気をつけると言うプランだったんだ、彼が前に来るのは分かっていたからね。組み合いの展開になって、何発か膝を入れたときに足払いで倒せると思った。何発か打撃を落としてあのサブミッションが入ったときに極めきれるって分かったよ。俺達はあれをキャプテン・アメリカって呼んでるんだ。」
この勝利でペイグは11勝6敗に、パパジアンは14勝8敗1ノーコンテストとなった。
「ダスティンのことは心底尊敬するよ」パパジアンは語った。「彼は中に入ってやるべきことをやった。彼は戦略を持っていて、そいつをしっかり遂行した。俺が頭に来ているのはレフリー(フランク・ジェンタイル)が俺の脚を金網から引き剥がし続けたせいでディフェンスができなくなってしまったことだ。ケージでの試合に備えて練習するときは金網を蹴って離れるトレーニングをするけど、あのレフリーは俺にそれをさせてくれなかった。おかげでこの試合に向けて準備してきたディフェンスの戦略が台無しになってしまったんだ」
ペイグの試合後インタビューはこちら
ミーンズ vs サラス
ティム・ミーンズはライト級のジャスティン・サラスとの一戦を1ラウンドに打撃を駆使して勝利、9連勝(UFCではこれが2戦目)をマークした。
試合開始のベルが鳴らされた直後にミーンズの左をまともにもらったサラスは何度もグラつきながら倒れこむ程の窮地に立たされた。しかしデンバーのサラスはもはやこれまでか、と思われるたびに盛り返そうと奮闘した。しかしアルバカーキーのミーンズが圧力を掛け続け、最後の猛攻がサラスをマットに倒れこませると、とうとうレフリーのクリス・アダムスが試合をストップ、ラウンド1分06秒の出来事だった。
この勝利でミーンズの戦績は18勝3敗1分けになった。サラスは戦績を10勝4敗と落とした。
“ザ・ダーティ・バード”の試合後インタビューはこちら
ロバーツ vs マガリャエス
ようやくUFCデビューが実現したミドル級のバディ・ロバーツはこれまで無敗を誇ったカイオ・マガリャエスを終始圧倒して勝利を飾った。
30-27が二名、一名が29-28をつけたユナニマス判定での勝利を得たロバーツの戦績は今や12勝2敗になった。
ショーン・ローフラーとの初めてのUFCの試合が、相手がバックステージで負傷したためにキャンセルされたロバーツだが、今回はオクタゴンに無事登場、開始のベルが鳴るや否やマガリャエス(5勝1敗)の懐に飛び込んだところを見ると、彼が試合を待ち望んでいたことは明らかだった。その後はより堅実な戦いぶりとなったものの、アルバカーキー出身のロバーツは接近戦でも、そして距離が開いても強烈な打撃を当て続け、説得力のある戦いぶりを見せ付けた。ロバーツは2ラウンド、そして3ラウンドも同様の戦いぶりで試合を支配した。ブラジリアン・ファイターを強烈なキックの射程に収め、頭部に素早いパンチを叩き込み、そして相手のテクダウンを確実に潰しながらデビュー戦で印象的なパフォーマンスを見せ付けた。
「グレッグ・ジャクソンのところでこの試合に向けて仲間とハードにトレーニングを積んできた。今夜の勝利を楽しむことにするよ」ロバーツは語った。「奴は容赦なくタフだったし打たれ強かった。ずっとガンガン向かってきたから俺達はずっとガンガンやりあったよ。俺のレスリングと柔術は前回皆が俺を見たときよりもはるかに良くなっている。それが今夜の勝利を陰ながら支えてくれたと思う」
ロバートが彼のパフォーマンスについて語ったこと
マルチネス vs マガリャエス
今年の前半はウェルター級だったが、ライト級に階級を戻しオクタゴンデビューを果たしたヘンリー・マルチネスはベルナルド・マガリャエスを相手に3ラウンドを戦い抜き判定で勝利、初めてのUFCでの勝利を手中に収めた。
「UFCで初勝利をあげることができて素晴らしい気分だよ」マルチネスは語った。「減量は楽だったし準備は万全だった。試合がどうなろうと思うままにコントロールできる様な気分に感じていた。彼にテイクダウンされた時でさえ即座に立ち上がる事ができた。オクタゴンでの更なるチャレンジに向けた準備はできている」
サウスポーのマルチネスは1ラウンドを通じて積極的だったもののマガリャエスの的確なカウンターを被弾するなど、その代償も支払わなくてはならなかった。マガリャエスはテイクダウンに切り替え、オーストラリアに在住するブラジリアン・ファイターはマルチネスの足をガッチリとロックしたものの、このラウンドは間違いなくアルバカーキーのマルチネスが支配した。
2ラウンドに入るとディフェンスを固めたマルチネスは巧みなフットワークでマガリャエスの打撃を回避し続けた。最終ラウンドには予想外だったことに両者はしばしば激しい打ち合いを演じたが30-27、29-28、そして29-28で判定を制したのはマルチネスだった。試合は当初ユナニマス・デシジョンとアナウンスされた。
この勝利でマルチネスは戦績を9勝2敗と伸ばし、かたやマガリャエスは11勝3敗となった。
マルチネスが試合後インタビューで語ったこと
ピアソン vs ヘクト
カナダのベテラン、ショーン・ピアソンはウェルター級の一戦で僅差ながらも満場一致の判定でジェイク・ヘクトを下し、連敗を2でストップした。
判定は三名のジャッジ共に29-28でピアソン。ピアソンはこれで12勝6敗、ヘクトは11勝4敗となった。
「彼を試すつもりでどんどん前に出たかったんだ」ピアソンは語った。「彼は間違いなく俺が思っていたよりも優れたレスラーだったけど、俺は柔術で対抗できるように感じていた」
1ラウンドは接戦となり、どちらのウェルター級ファイターも見せ場を作った。試合が始まるとジェイクは即座にテイクダウンに飛び込み、ピアソンが効果的な寝技とクリンチ・ワークを駆使する合間にスラムも成功させた。
残りの2ラウンドの大半はスタンドの攻防に終始し、ヘクトの顔面には次第に試合の痕跡が刻まれるようになり、ピアソンは相手を巧みに痛めつけながら職人芸的なパフォーマンスで36歳のそのキャリアにオクタゴンでの新たな人生を切り開いた。
ピアソンの試合後インタビューはこちら