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ヘンダーソン、母の国韓国に錦を飾る

UFN韓国大会のメインイベントの試合リポート。

記念すべきUFC初の韓国大会のメインイベントは、韓国人の母親を持ち、米国のコリアン・コミュニティで育った元UFCライトヘビー級王者のベンソン・ヘンダーソンが登場し、ホルヘ・マスヴィダルと5ラウンドに渡る激闘を展開した。打撃、レスリング、寝技ともに世界最高峰、そして最先端の攻防が繰り広げられたこのウェルター級戦は、判定2-1(48-47 47-48 49-46)でヘンダーソンが辛勝。母の祖国に錦を飾った。
 
これでヘンダーソンは通算戦績が23勝5敗に。チームメイトのチアゴ・アウヴェスの負傷欠場により急遽代打出場となったマスヴィダルは29勝10敗となった。

 

 
お互い慎重な立ち上がりとなった1ラウンド。サウスポーのヘンダーソンがローやワンツーを放てば、オーソドックスに構えたマスヴィダルも強烈な右ミドルを連打で返してゆく。終盤に蹴り足を掴んだヘンダーソンはテイクダウンを狙うが、マスヴィダルも見事なバランスを見せた。

2ラウンド。テイクダウンを狙うヘンダーソンに対して、それをがぶったマスヴィダルは首狙いを見せ、ヘンダーソンの立ち上がり際に強烈なパンチを放つ。組み付いたヘンダーソンはもろ差しから肩でマスヴィダルのアゴをカチあげて反撃。マスヴィダルのハイに対して、ヘンダーソンもワンツーからロー。シングルを狙うヘンダーソンに対し、マスヴィダルはギロチンで反撃しようとするが、逆にヘンダーソンがギロチンの体勢に。そのままがぶって体重をかけたヘンダーソンは、場内の歓声に合わせて膝を叩き込んでいった。

3ラウンドに入っても、まったく運動量の落ちない両者。打撃の交換からタックルで押し込んだヘンダーソンは、中腰でがぶられた状態からヒジをマスヴィダルの顔面に突き上げる新戦法を披露する。マスヴィダルも体勢を入れ替えて背後に付くことに成功するが、ヘンダーソンはさらにそれを切り返してタックルに。すると今度はマスヴィダルがスタンディングのハイエルボー・ギロチンで切り返す。極めてハイレベルなスタンドでの組み技の応酬を見せた両者は、打撃でも緊張感のある打ち合いを繰り広げていった。

4ラウンド。ヘンダーソンは執拗にタックルを狙うが、マスヴィダルは金網を背に巧みにディフェンスし、テイクダウンを許さない。ヘンダーソンは四つから投げてテイクダウンに成功するが、マスヴィダルはすぐに体を抜いて立ち上がる。その後スタンドでマスヴィダルの打撃を見切ったヘンダーソンは、見事なタイミングでテイクダウンに成功! しかしすぐに立ち上がったマスヴィダルは逆に背後に付く。その右腕をキムラグリップで捉えたヘンダーソンはアームロックを狙うが、下になってしまう。ヘンダーソンは自らの右足を抱えてのラバーガードでパウンドを防ぐと、そのままテイクダウンに移行しようとするが、マスヴィダルは許さない。実力拮抗の両者による白熱の攻防は、ついに最終ラウンドに突入することとなった。

5ラウンド、ヘンダーソンは飛び膝蹴りで距離を詰めると、そのままダブルレッグテイクダウンに移行。深く組み付いてマスヴィダルに尻餅を付かせることに成功するが、マスヴィダルもすぐに立ち上がる。それでも執拗にテイクダウンを狙うヘンダーソンに対して、マスヴィダルはまたしてもハイエルボー・ギロチンで絞り上げる! 強烈に首を捻り上げられ、ディフェンスのため下になることを余儀なくされたヘンダーソンだが、それでも凌いで立ち上がるとマスヴィダルにさらに組み付いていき、背後について膝の連打。マスヴィダルは前転して逃げようとするが、その動きを読んだヘンダーソンは一瞬マウントに! しかしマスヴィダルもすかさずスクランブルして立ち上がる。それでも執拗にテイクダウンを狙うヘンダーソンは、背後に付いたり尻餅を付かせることに成功するも、マスヴィダルも動き続けて決して優位なポジションを許さず。無尽蔵のスタミナで攻め続けるヘンダーソンと、守りながら切り返すマスヴィダル。両者による極上のサブミッション・レスリングの攻防が繰り広げられるなか、試合は終了した。

まさに勝者は神のみぞ知る、と言いたくなるような接戦の判定は、2-1(48-47 47-48 49-46)でヘンダーソンに! 駆けつけた多くの韓国人家族の前で、そして彼の国における記念すべきUFC初興行にて、世界最高峰の技術と驚異のスタミナを存分に見せつけた。