日本時間2月5日(日)、 アメリカ・テキサス州ヒューストンにあるトヨタ・センターで行われたUFCファイトナイト・ヒューストンのメインカードの試合レポート。
女子ストロー級 5分3ラウンド
アレクサ・グラッソ vs. フェリス・ヘリッグ

メキシコのグラッソは9戦無敗。前回のUFCデビュー戦も3-0の判定勝利を飾っており、現在ランキング12位。対する米国のヘリッグは現在11勝6敗。UFCでは2勝1敗だ。
1ラウンド、両者オーソドックス。ワンツーや逆ワンツーで前に出るヘリッグに対し、グラッソは蹴りを放って足を滑らせて転倒するが、ここですぐにヒールを仕掛けて立ち上がる。その後もヘリッグが前に出て、グラッソの手数があまり出ない状態が続いたが、終盤にグラッソがカウンターの膝をボディに当てると、ヘリッグが苦悶の表情を見せる場面があった。
2ラウンド。前半はやはり手が出なかったグラッソは、中盤から前に出ようと試みるがヘリッグのカウンターのジャブや右をもらってしまう。終了寸前に組み付いたへリッグは、ボディロックからのテイクダウンを奪った。
3ラウンド、後のないグラッソは前進してジャブからの右ミドル等を放つが、ヘリッグがカウンターのタックルに成功。マウントを取るがグラッソは振りほどいて立ち上がる。さらに前に出るグラッソだが、距離を取りながらジャブでカウンターを放つヘリッグを捕らえられない。しかし終盤、強引に距離を詰めたグラッソが左右のフックの連打をヒット! 最後に見せ場を作ってみせた。
判定は3-0 (29-28, 30-27, 29-28)でヘリッグに。勝者は「みんな私をグラップラーだと思っているけど、私はキックボクシングの王者でもあったのよ。この試合はすごく大切だった。昨日は私のブラザーが亡くなって25周年。彼は自分の人生を生きることができなかったから、私が彼のぶんもいい人生を送ろうとしているの」と語り、微笑みながら涙を浮かべた。
さらにグラッソは「次は前回負けたペイジ・ヴァン・ザントと戦いたい。あの時の私は私じゃなかったから。あるいはミッシェル・ウォーターソンと。この前は本当が私がウォーターソンと戦うはずだったのに、寸前でUFCが(ウォーターソンの)相手をペイジに変えたのよ」と語った。
ライト級 5分3ラウンド
アベル・トルヒーヨ vs. ジェームス・ビック

トルヒーヨは14年にトニー・ファーガソンに敗れて以来、ここまで3連勝中と波に乗っている。対するビックは前回、ベニール・ダリウシュにプロ初黒星を喫して以来の登場だ。
1ラウンド、両者オーソドックス。オクタゴン中央を取ったトルヒーヨは距離を詰めようとするが、リーチに勝るビックは膝やジャブを見せながら距離を取って回る。やがてトルヒーヨは組み付き、抱え上げてのテイクダウンに成功するが、ビックはギロチンを仕掛けて立ち上がる。終盤トルヒーヨは再びテイクダウンを狙うが、ビックはギロチンでカウンターしながらバランスを保ってみせた。
2ラウンド、リーチを活かしたビックのジャブが当たりはじめる。トルヒーヨは組み付いてのテイクダウンを狙うが、ビックはディフェンス。さらにトルヒーヨは組み付いてゆくが、懐の深いビックがさば折りの形で逆にテイクダウン! そしてトルヒーヨのスクランブルに合わせてダースチョークに! そのまま上になって締め上げて決まったかに見えたが、トルヒーヨは脱力して動いて隙間を作る。チョークを解いてサイドを取ったビックは、改めてダースを狙うが極めきることはできなかった。
3ラウンド。前に出て来たトルヒーヨに対し、ビックの左飛び膝が炸裂! チャンスと見て前に出るビックに対し、ダメージの残るトルヒーヨはタックルに。しかしそれを切ったビックは三度目のダースチョーク。トルヒーヨの体勢を崩して胸でプレッシャーをかけると、49秒でトルヒーヨがタップした。
リーチを活かした打撃と極めで見事な勝利を飾ったビックは「今日は打撃でちょっと慎重になりすぎて、コーチにもっと行け行けって言われてしまった。飛び膝は僕の代名詞さ。そしてフィニッシュのチョークはもう何千回も繰り返して練習しているんだ。みんな僕をテイクダウンし易いと思っているみたいだけど、それも違う。それに、今日テイクダウンされてもすぐに立ち上がっただろ。5月13日のダラスの大会にぜひ出たいよ! 僕の地元だ! ボーナスもぜひいただきたいね」と語った。
ライトヘビー級 5分3ラウンド
オヴィンス・サン・プルー vs. ヴォルカン・オーズデミア

サン・プルーはこのところ、ジョン・ジョーンズ、ジミ・マヌワといった強豪に2連敗中。ランキングは6位だ。対するスイスのオーズデミアは、これまで12勝1敗という戦績をもってこれがUFC初登場となる。
1ラウンド、サウスポーに構えて回るサン・プルーに対し、オーズデミアはオーソドックスから右のミドルを放ってゆく。さらにオーズデミアはパンチで距離を詰めて組み付くが、サン・プルーは投げを放って突き放す。さらにオーズデミアは強烈な右の蹴りやストレートで前進。ラウンド終盤には、サン・プルーを金網に詰めてパンチの連打を見せた。
2ラウンド、サン・プルーは左ミドルとパンチで前に出るが、オーズデミアも下がらない。やがて組み合いとなると、脇を差したサン・プルーが投げでオーズデミアを崩して背後に回るが、オーズデミアも正対に成功。中盤やや手数が落ちて来たオーズデミアに対し、サンプルーの左が当たり出す。が、両者あまり手の出ない展開に場内からはブーイングも聞かれはじめた。
3ラウンド、動きが落ちているにもかかわらず前に出るオーズデミアに対して、サン・プルーはスイッチを繰り返して距離を取り、下がりながらカウンターの左右のパンチを当てる。終盤、疲労困憊のオーズデミアに対してサン・プルーは強烈な左ボディやアッパーをヒット。終了寸前には左右の連打でオーズデミアをダウン寸前に追い込んでみせた。
判定は2-1 (29-28, 28-29, 29-28)で、序盤に攻勢に出たオーズデミアに。UFCデビューで大物食いを果たした勝者は「戦いは過酷だよ。そしてオヴィンスはすごくタフだった。試合中はずっと故郷で僕を支えてくれた人々のことを考えていたよ。みんなのおかげで僕はここにいる。感謝だ。2週間前のオファーで準備は大変だったけど、OSPのことも称えたい」と語った。 \
ヘビー級 5分3ラウンド
アンソニー・ハミルトン vs. マルセル・フォルトゥナ

36才のベテラン、ハミルトンは前回はフランシス・ガヌーに敗れ、UFC戦績が3勝4敗となっている。対する31才のフォルトゥナは、プロ8勝1敗の戦績を持つ。本来ライトヘビー級の選手だが、今回は急遽のオファーを受けてオクタゴンに初登場となった。現在5連勝中だ。
1ラウンド、両者オーソドックス。パンチで前に出たハミルトンが組み付くが、フォルトゥナは首相撲で迎撃。その後もじりじりと前進するハミルトンに対し、フォルトゥナのワンツーがクリーンヒット! 顔から前に崩れ落ちたハミルトンを見て、フォルトゥナは追撃さえせず。3分10秒、KOで見事なUFCデビューを飾った。
勝者は「2週間前のオファーだったけど、チャンスだと思って受けたんだ。いい作戦を練ってきたからそれがうまくいったよ。最初からワンツーがうまくいってると思ったんだ。今回は急遽のオファーだったからライトヘビーで戦ったけど、次からは自分の階級に戻すよ」と語った。
女子ストロー級 5分3ラウンド
ジェシカ・アンドラージ vs. アンジェラ・ヒル

ブラジルのアンドラージは、昨年はUFC2戦2勝と勢いに乗っており、現在ランキング5位。対するヒルは4連勝を記録し、今回UFC復帰を迎える。
1ラウンド、両者オーソドックス。オクタゴン中央に構えてプレッシャーをかけるアンドラージに対して、ヒルは回りながら蹴りやジャブで距離を取る。やがて前進したアンドラージが左右のフックを当てれば、ヒルもカウンターのストレートを返す。アンドラージは強引に前に出てヒルをケージ際に詰めて強烈なフックを連打。押され気味のヒルも、首相撲からの膝で対抗して距離を取っていった。
2ラウンドも、前に出続けるアンドラージと、膝で迎撃するヒルの激しい攻防が続く。カウンターをもらっても意に介さず強引にフックで間合いに入るアンドラージは、終盤にヒルを金網際に追い詰めて片足を取って、引き回してのテイクダウンに成功。上のポジションを奪ってみせた。
3ラウンド、またしても強引に前に出たアンドラージがフックの連打。するとヒルも左右のフックで応戦、両者足を止めての激しい打ち合いに場内が沸く。アンドラージはさらに前に出て上下に連打を放つが、ここでヒルの左がヒットして、アンドラージがダウン! しかしアンドラージはすぐに立ち上がると再び前進。試合終了まで、両者は動きを落とすことなく激しい打ち合いを続け、場内からは大歓声が上がった。
大激戦の判定は3-0(三者とも30-27)でアンドラージに。勝者は「グラウンドに持ち込めばもっと楽になると分かっていたけど、私はインヴィクタのチャンピオンだと証明したかった。そして今はUFCのベルトを目指している。ヨアナ、覚悟しておいてね。アンジェラはすごくタフだった」と語った。