日本時間2017年1月16日(月)に米国アリゾナ州フェニックスのトーキング・スティック・リゾート・アリーナで開催されたUFCファイトナイト・フェニックス大会メインカードの試合レポート
ライト級 5分3ラウンド
ジョー・ローゾン vs. マルチン・ヘルド
日本時間2017年1月16日(月)に米国アリゾナ州フェニックスのトーキング・スティック・リゾート・アリーナで開催されたUFCファイトナイト・フェニックス大会のメインカードで、ポーランドの若き実力者マルチン・ヘルドが登場、ライト級のボーナスハンター、ジョー・ローゾンと対戦した。26勝25フィニッシュ勝利と驚異のフィニッシュ率を誇る経験豊富なローゾンに対し、ヘルドはすばらしいテイクダウンで攻防を支配したかに見えたものの、ジャッジは29-28、27-30、29-28のスプリット判定で、ジョー・ローゾンを勝者として支持した。
試合後には「判定には全く同意できない、100%ヘルドの勝ちだ」と勝者のローゾンが断言するという、珍事が発生したものの、判定は判定。ともあれ、この試合の結果ジョー・ローゾンは27勝13敗、マルチン・ヘルドは22勝6敗となった。
ジャブ、インローで様子を伺うヘルドに対し、ローゾンは躊躇なく相手の真正面に陣取ると積極的にワンツーを狙っている。距離が詰まるとヘルドは両足タックルに飛び込むが、これを受け止めたローゾンが組み付く相手に右のヒジを連打する!頭部へのダメージを嫌がったヘルドが一度は下のポジションになるものの、うまくスクランブルに持ち込むと、ローゾンのアームバーを逃れながら攻防をスタンドに戻すことに成功。さらに打撃で距離を詰めるローゾンからテイクダウンを奪うとジリとジリポジションを進める。一度はサイドポジションまで許したローゾンだったが、金網を蹴って体を入れ替え攻防をスタンドに戻す。右ストレートで飛び込んだローゾンが、相手のバランスを崩してトップを取ったところで第1ラウンドが終了した。
開始後30秒、ヘルドがタックルで飛び込みこれを成功。さらたに立ち上がろうと背中を見せたローゾンの背後に回り込む。ローゾンは競りあがるように腰をずらすと相手のコントロールを崩し、残り時間3分で攻防をスタンドに戻す。両者の距離が離れると、ヘルドは即座に両足タックルで飛び込みオクタゴンの中央でローゾンをしっかりと寝かしつける。相手の頭を引き付け、パウンドを封じていたローゾンが一瞬のスキをついてアームバーを試みると、ヘルドはしゃがみこむようにこれをディフェンス。腕を引き抜いたヘルドが再びローゾンのガードに飛び込み第2ラウンドが終了した。
ヘルドのタックルを警戒してやや距離を取るローゾン。ローゾンが打撃で距離を詰めるとヘルドがまたもやテイクダウンを成功させる。相手のガードの攻略が難しいと判断したのか、ヘルドが距離を取ってローゾンに立ち上がることを促すと、ローゾンは即座にこれに応じて豊富な手数で前に出る。残り時間2分、コンビネーションから胴タックルに飛び込んだローゾンが、一瞬ヘルドの背後に回り込むが、ヘルドはこれを振りほどく。残り時間1分、ヘルドが両足タックルで飛び込み容易くこれを成功させるとしつこくパスガードを狙う中、試合終了のブザーが鳴った。
ウェルター級 5分3ラウンド
コート・マクギー vs. ベン・サンダース
マクギーが即座に距離を詰めようと前に出るが、サンダースは大きく回り込みながらオクタゴンの中央に陣取り、リーチを活かして強烈な左ミドルと首相撲を主体にマクギーの突進をいなしつづける。相手の強打を避け、左へと回りながらじりじりと距離をつめるチャンスを伺うマクギーだが、胴タックルに飛び込んでもサンダースのタイ・クリンチからの強烈な左右のヒザに阻まれテイクダウンまで繋げることが出来ない。ラウンド終盤にはマクギーがサンダースを下がらせ始めるが、距離を詰め切ることは出来なかった。
左のミドル、ハイを豊富に繰り出すサンダースはマクギーの右腕を潰す作戦のようだ。時折相手の蹴り足をキャッチしたマクギーが距離を詰めるものの、サンダースは至近距離では丁寧に左に回り込み、攻防を首相撲に持ち込むと相手にテイクダウンにつながる組み手を作らせない。テイクダウンを狙いたいマクギーはしっかりとガードを上げながらパンチを繰り出し、残り時間1分でついにサンダースを金網に押し込む形を作ったものの、ここもサンダースに振りほどかれてしまう。
サンダースがミドル、ワンツー、ハイと立て続けにマクギーに打撃を叩き込むが、マクギーはこれを厭わず前に出続ける。サンダースも要所で手数を繰り出すものの、マクギーが運動量で上回り始めたようだ。残り時間3分、金網を背にしたサンダースにマクギーが両足タックルで飛び込み、この試合で始めてのテイクダウンを成功させる。一瞬立ち上がる素振りを見せたサンダースだが、マクギーに密着されるとこれを諦め、ミッション・コントロールからのサブミッションを狙う。しかしマクギーはそれを許さずじっくりと圧力を掛けながらコツコツとパウンドを落とし、相手の片足をパスした形で試合を終えた。
両者が持ち味を見せたこの一戦をジャッジは29-28のユナニマスでベン・サンダースの勝利と判定。戦績を21勝7敗2分けと伸ばしたサンダースだが、試合後には「とんでもなくタフな野郎だった!すまない、次はもっと強くなって戻ってくる」とマクギーのしぶとさに舌を巻いた。また、この結果対戦相手のコート・マクギーは19勝6敗となっている。
フライ級 5分3ラウンド
ジョン・モラガ vs. セルジオ・ペティス
オーソドックスのモラガがサウスポーのストライカー、ぺティスの周囲を右へと回るが、ぺティスの癖のないパンチがたびたびモラガの顔面をとらえている。開始後1分20秒、モラガはスタンスをスイッチすると至近距離から胴タックルに飛び込むが、ぺティスはこれを振りほどく。打ち合いで先手を取られるモラガは時折スイッチを織り交ぜながら攻略の糸口を探るがぺティスは冷静に的確なパンチでモラガを押し戻す。残り時間90秒、モラガのコンビネーションが当たり、流れが変わりかけたがぺティスは片足タックルで切り替えし、主導権を渡さない。残り時間30秒、両者の打撃戦が激しさを増し、ともに有効打を命中させるがここでもぺティスがノックダウンを奪う等優勢を印象付ける中、第1ラウンドが終了した。
開始後1分、それまでぺティスの打撃に後退を余儀なくされていたモラガが両足タックルを成功させるがぺティスは相手を突き放し、すぐに攻防をスタンドに戻す。コーチのヘンリー・セフードの指示通り、打撃戦にタックルを織り交ぜ始めたモラガのパンチが時折ぺティスの顔面をとらえ、モラガはぺティスの圧力をやや弱める得ることに成功したようだ。モラガの両足タックルをぺティスがギロチンのプレッシャーで突き放したところで第2ラウンドが終了した。
最終ラウンドに入ってもぺティスはオクタゴンの中央に陣取り続け、打撃戦では攻防を支配する。モラガが両足タックルに飛び込み、ぺティスはこれをギロチンで迎えうとうとするものの、モラガは捻るように相手を倒すとトップを奪取。モラガはすぐにヒールホールドを仕掛けるが、ぺティスはしっかりとこれを防御し攻防をスタンドに戻す。その後もモラガはテイクダウンを織り交ぜながら反撃の機会を伺うが、ぺティスが打撃の手数と精度でモラガを上回り、ダメ押しのテイクダウンを成功させて試合を終えた。
ジャッジの判定は29-28、29-28、そして30-27のユナニマスでセルジオ・ぺティス。フライ級8位のタイトル挑戦経験も持つモラガを退けた、同級15位のぺティスは「モラガはこの階級のトップの連中と戦ってきたタフなファイターだ。23歳とまだまだ若い俺だけど、そんな相手に進歩を見せることが出来たぜ」と自身の成長の手ごたえに自信を覗かせ、戦績を15勝2敗と伸ばした。一方、地元フェニックスで勝利を飾ることのできなかったジョン・モラガは16勝6敗と戦績を落とした。
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