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ベテランのムサシ、「オレの全盛期は今」

 

 

プロのMMAファイターとして45試合を終えたゲガール・ムサシがまだ30歳だというのはにわかには信じがたい。

「ずいぶん戦ったものだね」と彼は笑う。「今年は3試合か4試合したいと思っているけど、そのあとは少しスローダウンするかな」

大人になってからずっとグローブとマウスピースを商売道具にしてきた彼に、スローダウンという言葉はあまり似合わない。

「オレはこれしか知らないから、他にできることがないだけ。選択肢はあまり多くないんだ」

しかし、彼が今いる世界でトップクラスにいる時はそれが役に立つ。数多くの試合を見せてくれたが、われわれはまだ彼のベストを目にしていないのかもしれない。

「オレは今、自分の全盛期にいると思っている」とムサシは言う。「ジャカレ戦のあとはいい調子だった。前回の試合も負けはしたけど調子は良かった。体でそれを感じるんだ。オレは今までで一番強い。だから今回の試合にはすごく自信がある」

“今回の試合”とは、日本時間28日(日)に行われるターレス・レイチとの185ポンド同士の対決だ。2014年9月、ソウザに敗れているムサシが、自分の全盛期はこれからだと主張するのには根拠がある。

2015年に手堅く2勝を挙げていたムサシだが、ユライア・ホールを相手に悪夢の25秒を経験する。この表現に彼は苦笑いを浮かべたが、否定はしなかった。ダン・ヘンダーソンとコスタ・フィリッポウを倒し、ファイトナイト・ジャパンでも1ラウンドではホールを圧倒していた。しかし、2ラウンドの序盤、ホールのスピニング・バック。キックと膝蹴りでムサシは昏倒。さらにパウンドの連打を浴び、連勝は途絶えてしまった。

「試合では、どんなことも起こり得る」と45戦で6敗目を喫したムサシは述べた。「ただ、敗北を受け入れるのはきついよ。誰だって負けることはあるし、負けは負けだ。特にあの試合はとても大きな負けだったし、あんなやられ方は初めてだったんだ。でも、自分の能力やトレーニングの成果は分かっている。あれは誰にでもあり得ること。長く戦っていれば、今まで見たことのないようなキックやパンチを食らうこともある。どんなに優れていたって、人はいつか負ける。みんな経験することだから、オレは試合についてくよくよすることはない。オレの方が有利だったのは分かっているし、あれがなければ勝てたという自信がある。試合の結果は誰にも分からない。オレは前にも負けたことがあるけど、戻ってきた。何も変わってなんかいない」

ムサシはバックミラーばかりを気にするようなタイプではない。大事なのは昨日ではなく、今日。つまり、28日のレイチ戦では過去の成功も彼には無関係だということだ。昔ながらのファイターであるレイチも、マイケル・ビスピンへの敗北から復活を期している。

「あいつはタフガイだ」とムサシは対戦相手をたたえた。「すべての面で優秀だよ。それに備えている。オレはトップ5にいるべき人間だから、レイチを倒せるはずだ。技術的にはオレの方がずっと上だ。だからやってやる。たとえイーブンになったとしても、必ず競り勝てるはずだ。まあ、もともとの技術ならオレの方がずっと上だから、かなり有利だけどな」

それを駆使することができれば、昨年の初めと同じ好スタートを切れることだろう。それが彼の計画だ。

「2016年は、2015年にしていたことを続けようとしている」と彼は述べた。「すごく調子はいいし、肉体的にも精神的にも本当に今が全盛期だと感じている。以前はスパーリングで苦戦する相手がいたけど、今は楽々打ちのめせるようになったんだ(笑)。それを試合で生かせれば、2016年は最高の年になるだろう」