ドミニク・クルーズとコーディー・ガーブラントの対戦は、クルーズが6月に防衛戦に勝利し、ガーブラントが8月に勝利した時点で不可避の対決であった。ガーブラントは、8月の水垣戦の前から既に、この大会の解説で会場にいたクルーズのことしか見ておらず、勝利後にはオクタゴンにクルーズを呼び出すほどであった。 その出来事以来、ファンの間では、ガーブラントとのタイトルマッチを待ち望んでいたし、一方で元王者のTJ・ディラショーは、何とかクルーズとの再戦を実現すべくできることは何でもしてきた。 しかし、結果としてガーブラントがクルーズとのタイトルマッチを勝ち取ったのだ。このタイトルマッチは、ガーブラントのここまでプロとして10勝0敗という完璧な成績と共に、UFCでは無傷の5連勝という実績によって勝ち取ったものである。確かにガーブラントのここ3戦は1ラウンドでのKO勝ちであり、UFCでは判定勝ちは1回しか無いという正にKOマシーンである。 しかしながら、クルーズもまた、UFCでは最もハードヒットな選手であり、絶対的なチャンピオンである。現在はフライ級のチャンピオンであるデミリトリアス・ジョンソンも、一度クルーズに挑戦したが、彼の前に破れている。 クルーズはここまで13連勝を続けており、唯一の負けは、WECでのデビュー戦、ガーブラントの良き理解者であり指導者でもあるユライア・フェイバーのギロチンチョークによるものである。 ディラショーは、アルファメールのキャンプで、クルーズのスタイルを熟知し、真似することができたため、激しい撃ち合いになったが、結局のところはクルーズが、ディラショーを破り、バンタム級のベルトを奪い返したのである。 専門家は、ガーブラントが突発的で、まっすぐに突き進む戦い方で、相手がミスしようがお構いなしで、自分のペースで相手をプッシュし、両サイドからパンチを繰り出すことができると分析している。 しかしながら、一方でガーブラントの高速で攻撃的なゲームプランはクルーズには効かないとも言われている。それは、クルーズは戦い方を知っており、最終的にラウンドを重ねるごとにクルーズが有利になると見ているためだ。 ガーブラントは、自分のスタミナなど心配しておらず、クルーズの顎を砕いて、一気に勝負を決めることができると信じて疑わない。これまで多くの素晴らしい選手がクルーズに挑んだが、ガーブラントは若い力と才能、そしてオクタゴンでの自信と共に、クルーズを仕留めに掛かるだろう。 ガーブラントにとっては、ほぼ10年近くこの階級で王者に君臨してきたクルーズを倒すチャンスだけでなく、この前にニューヨークで開催されるUFC 205で登場してくるであろうライバルたちに自分の力を魅せつけることができるのである。どちらにとっても1年を締めくくるにはもってこいの対戦であることは間違いない。