日本時間4月17日(日)、フロリダ州タンパのアマリー・アリーナで行われたUFCファイトナイト・タンパのプレリミナリーファイト(前座試合)後半戦の結果は以下の通り。
ライト級 5分3ラウンド
ベニール・ダリウシュ vs. マイケル・キエーザ
ランキング7位のダリウシュは、現在5連勝中。前戦は評価の高いマイケル・ジョンソンを僅差の判定で下している。対する14位、TUF15の覇者にして寝技のスペシャリストのキエーザも前戦ではベテランのジム・ミラーからチョークで一本勝ち。ライト級タイトル戦線に新たに名乗りを上げたい両者による注目のカードだ。
1ラウンド、サウスポーの両者。リラックスした構えのダリウシュは、強烈な左のローとストレートを当てる。後半キエーザは積極的にパンチで前に出てゆくが、終盤ダリウシュはダブルレッグからテイクダウンを奪い、背後に回ることに成功した。
2ラウンド。距離を詰めたキエーザは、ダリウシュのテイクダウンを切り返して上に。あっという間にバックを奪うと必殺のチョークを狙う。キエーザを背負ったまま立ち上がったダリウシュはアゴを引いてディフェンスするが、キエーザはその上から締め上げて1分20秒でタップを奪った。
ダリウシュの強烈な打撃に耐えて前に出るタフネス、強力なテイクダウンを切り返す足腰、そして必殺のチョーク(今回のフィニッシュは厳密にはチョークというよりは顔面締めだったが)の威力をまざまざと見せつけたキエーザは、「ベニールのようなタフな相手に勝てて最高だ。初回のベニールのパンチは効いたよ。でも僕は試合が長引けば長引くほどデンジェラスになるのさ。アゴの腕だろうがなんだろうが、バックからこうしてグリップを作れればこっちのものさ。トニー・ファーガソン、ぜひメインイベントで戦おうじゃないか」と語った。
女子バンタム級 5分3ラウンド
ベチ・コヘイア vs. ラケル・ペニントン
ランキング8位のコヘイアは前回、地元ブラジルにて当時の絶対女王、ロンダ・ラウジーに秒殺KO負けによる初黒星を喫して以来の復帰戦だ。対する11位のペニントンは、昨年2月にホリー・ホルムのUFCデビューの相手を務めて判定1-2で惜敗。前戦ではジェシカ・アンドレイジからチョークで一本勝ちを収めている。
1ラウンド。ともにオーソドックスに構え、ジャブを飛ばし合う両者。ペニントンが綺麗なストレートを当てれば、コヘイアも前に出てパンチの連打を返していった。
2ラウンド。前半はお互い距離を取ってのジャブとストレートを狙う場面が目立ったが、終盤は両者距離を詰めて首相撲の展開からヒジを打ち合い、場内を沸かせた。
3ラウンドも、優劣の付け難い打撃の攻防が続く。前に出たペニントンに対して、コヘイアはカウンターのシングルレッグを仕掛けるがペニントンは防御。終盤逆にペニントンがテイクダウンを狙うが、コヘイアは許さず。最後両者は近距離から激しい打ち合いを繰り広げた。
一進一退の攻防が15分間続いた試合の判定は2-1(29-28, 28-29, 29-28)でペニントンに。勝利者は「最高の試合ではなかったけど、なんとかラウンドを取ることはできたと思う。試合が進むごとに少し冷静さを失ってしまった。私はこれまでものすごくハードな練習をしてここまで来た。より大きな舞台で戦う資格があると思うし、トップに近づいてきていると感じる」と語った。
ウェルター級 5分3ラウンド
コート・マクギー vs. サンチアゴ・ポンジニッビオ
TUF11覇者にしてユタ州出身のマクギーは、前回マーシオ・アレッシャンドレに快勝。対するアルゼンチン出身のポンジニッビオも前戦でアンドレアス・スタルに勝利しており、上昇気流に乗る者同士の戦いだ。
1ラウンド。両者ともにオーソドックス。マクギーは様子見をすることもなくパンチで前に出て組み付きにゆくが、ポンジニッビオは冷静に距離を取って右ストレートやローを当てる。さらに鋭いジャブからストレートを当てたポンジニッビオは、嫌がったマクギーのタックルをさばくと右一閃! 倒れたマクギーに猛攻をかける。一度は立ち上がったマクギーだが、ポンジニッビオはさらに鋭いパンチの連打を浴びせて4分15秒でTKO勝利を飾った。
見事な打撃技術でマクギーの突進をさばき、勝利を得たポンジニッビオは「まずは相手のマクギーに感謝したい。そしてATTのコーチやパートナー、そして家族にも。僕はいい練習ができているから、毎日強くなっているんだ。今回に向けても最高のキャンプが張れたんだ。全てのアルゼンチンのファイターたち、ブラジルのファイターたち、ラテンアメリカのファイター達にエールを送りたい」と語った。ちなみに通訳を務めたのはかつての名物ファイター、ジョルジ・グージェウだった。
ウェルター級 5分3ラウンド
ランディ・ブラウン vs. マイケル・グレイブス
ジャマイカ出身にして7戦無敗のブラウンと、5戦無敗のグレイブスによる注目の無敗対決。当初はアーリープレリム(前座試合前半戦)で組まれていたが、イスラム・マカチェフの欠場を受けプレリム後半戦のオープニングを飾ることになった。
1ラウンド。オーソドックスに構える両者。レスリングのバックグラウンドを持つグレイブスが組み付いてテイクダウンを狙うが、ブラウンは差し返して防御。一度ブレイクが入った後も、グレイブスはさらに前に出て組みつきに行き、やがてブラウンの蹴り足を取ってテイクダウンに成功。ブラウンは長いリーチを利用して下から腕十字や三角を狙うが、グレイブスはそれを防ぎながらパウンドを入れていった。
2ラウンド。ブラウンはリーチ差を活かして打撃を入れてゆくが、グレイブスは再びシングルレッグからのテイクダウンに成功。ガードの中から中腰で体重をかけてパウンドを入れてゆく。やがてパウンドを嫌がったブラウンを後転させたグレイブスはバックを奪うと、そのままブラウンの体を伸ばしてチョークへ。2分31秒でタップを奪ってみせた。
レスリング力とグラウンドコントロールを利して全勝対決を制したグレイブスは、「相手は背が高くて大変だったし、僕の方は最初はちょっとベタ足だったけど、パートナーに恵まれていい準備ができたから、そのうちテイクダウンを取れたよ。組み付いて疲れさせるのは作戦通りさ。相手はタフだったけど、フィニッシュは得意のパターンなんだ」と語った。