日本時間8月7日(日)、アメリカ・ユタ州ソルトレイクシティにあるビビント・スマート・ホーム・アリーナで行われたUFC ファイトナイト・ソルトレイクシティのメインカード(セミメインイベントまで)の試合レポート。
フェザー級 5分3ラウンド
デニス・バミューデス vs. ホニー・ジェイソン

バミューデスは前回、川尻達也とのレスリング合戦を後半制して判定勝利し、波に乗っている。現在ランキング8位。
対するTUFブラジル王者のジェイソンは、昨年5月にデイモン・ジャクソンに三角締めで勝利したものの、その後薬物検査に引っかかってノーコンテストに。それ以来の登場だ。
1ラウンド。スイッチを繰り返しながら鋭い蹴りを放つジェイソンに対し、バミューデスはオーソドックスからワンツーからローのコンビネーションを放ち、さらにテイクダウンにつないでみせた。上からパウンドを打ち込むバミューデスに対し、ジェイソンは下からの三角を狙うが、バミューデスは背筋を伸ばして防御。
腰をズラして下から仕掛けようとするジェイソンを体重をかけて固定したバミューデスは、上からヒジ一閃! ジェイソンの顔面をヒジで切り裂いた。大出血に追い込まれたジェイソンに、バミューデスはさらに体重をかけてのヒジを見舞っていった。
2ラウンド。蹴りで前に出たバミューデスは、そこにパンチを合わされて転倒するが、すぐにテイクダウンに入って上に。パウンドを打ち込んでゆく。ジェイソンも立ち上がって試合はスタンドに。
スタンドでも果敢に前に出たバミューデスは、ジェイソンをがぶってバランスを崩すとテイクダウンに成功。しかしジェイソンは下から腰をスピンさせてバミューデスの体勢を崩して立ち上がる。その後バミューデスはまたしてもテイクダウンに成功するがジェイソンは立ち上がってみせた。しかし終盤、思い切り飛び込んだバミューデスは、ジェイソンを高々とリフトししてたたき付けた。
3ラウンド。お互いハイタッチをして場内を盛り上げた両者。バミューデスのテイクダウンにジェイソンは跳び膝を当てるが、バミューデスは倒れず。バミューデスは遠い距離から飛び込んでのテイクダウンを狙うも、ジェイソンが切る。
さらにバミューデスは、前に出て来たジェイソンにカウンターのシングルレッグを合わせたものの、金網を背にバランスを取ったジェイソンはスイッチで上に! そのまま背後を取ると、バミューデスの身体を伸ばして大逆転のチョーク狙いへ。しかし、バミューデスは冷静に守ると身体をスピンさせて正対することに成功。上の体勢からパウンドを打ち込んでいった。
激闘の判定は3-0(30-27、30-27、30-26)でバミューデスに。勝者は「いい気分だ。フランキーエドガー、11月14日、MSG(マディソン・スクエア・ガーデン)で戦おうじゃないか!」とアピールしてみせた。
ミドル級 5分3ラウンド
ターレス・レイチ vs. クリス・カモッツィ

ブラジルのレイチはここのところ、マイケル・ビスピン、ゲガール・ムサシという強豪に2連敗中。ランキングは12位。対するカモッツィは、逆に3連勝で波に乗っている。
1ラウンド。レイチはすぐにテイクダウンに入り、そのままカモッツィを金網に押し付けると足をかけてテイクダウン狙い。そのまま抵抗するカモッツィのバックに回ると、立っているカモッツィの背中に飛びついて両足フックからチョークを狙う。やがて四の字ロックを完成したレイチは、背後からパンチを当てながらチョーク狙い。優位なままラウンドを終えた。
2ラウンド。パンチを打ちながら近づいたレイチは、カモッツィの右足に組み付くとそのまま金網に押してゆき、ボディロックからテイクダウンに成功そのままハーフで抑え込んで、上のポジションを確立。カモッツィがハーフから脇を差してスクランブルを試みると、レイチはダース狙いからバックに飛びついて、亀のカモッツィに四の字ロックを完成。そのままバックをキープしたままパウンドを交えてチョークを狙い、このラウンドも圧倒的優勢なまま終えた。
3ラウンド開始と同時に前に出たカモッツィが、パンチをヒット。しかしさらに踏み込んで右を放ったところに、レイチがカウンターのテイクダウンに成功。やがてカモッツィの動きに合わせてバックを奪い、四の字へ。そのままパウンドとチョークを狙い続けたレイチは、2分58秒、両手の四指を握るグリップからチョークを極めてみせた。
柔術の腕前を存分に見せつけた完勝したレイチは「とても嬉しいよ。とても強い相手に2連敗した後だから、この試合は勝たなくてはいけなかったんだ。しっかり準備をしてきたよ。そして寝技は僕がずっとやり続けていることだ」と語った。
ウェルター級 5分3ラウンド
サンチアゴ・ポンジニッビオ vs. ザック・カミングス

アルゼンチンのポンジニッビオ、米国のカミングスはどちらも現在2連勝中。波に乗る両者による戦いとなった。
1ラウンド。オーソドックスのポンジニッビオに対し、サウスポーから距離を詰めるカミングス。左を当てたカミングスはシングルレッグに入るが、ポンジニッビオはディフェンス。さらに左を伸ばすカミングスに、ポンジニッビオの右ハイが強烈にヒット! さらにポンジニッビオは右ストレートを当てる。終盤カミングスは再びテイクダウンを試みるが、ポンジニッビオは切ってみせた。
2ラウンド、ポンジニッビオが右を狙えば、カミングスもジャブから左を狙う展開が続く。終盤、スピードに勝るポンジニッビオが、カミングスのジャブをスリップして右を当てる場面が目立った。
3ラウンドも打撃の攻防が続く。ポンジニッビオはスピードを活かしてコンビネーションからハイを放つなど、徐々にペースを握ってゆく。カミングスも左を放ち前進するが、ポンジニッビオは正確な右を当て続けた。
判定は3-0(29-28、29-28、30-27)でポンジニッビオに。鋭い打撃による快勝だった。
ミドル級 5分3ラウンド
トレバー・スミス vs. ジョセフ・ジリオッティ

スミスは約一年前にダン・ミラーに快勝したものの、拳の怪我でしばらく欠場していた。対するジリオッティはここまで7戦全勝、全試合フィニッシュという実績をもってこれがUFCデビューとなる。
1ラウンド、両者オーソドックス。リーチで劣るジリオッティは果敢に距離を詰めて左右のパンチを放って組み付くが、スミスは差し替えして身体を入れ替えると、ボディロックからテイクダウンに成功。立ち上がろうとしたジリオッティのバックに付いてパンチを入れる。ジリオッティが立ち上がったあとも、金網に押し付けてゆくスミス。
やがてレフェリーのブレイクが入り、両者は離れる。距離詰めたジリオッティに対してスミスはギロチンに入るが、ジリオッティはディフェンス。その後スクランブルの攻防で上を取ったスミスは、再び背後からパンチを入れていった。
2ラウンド。前に出たジリオッティを首相撲で捕まえたスミスは、顔面に膝一閃! 倒れたジリオッティの上からパウンドを浴びせ、さらにバックからチョークを狙うが、ジリオッティも辛抱強く守る。その後もスミスは、終始上をキープしてパウンドを当て続け、終盤はダースチョークを狙ってみせた。
3ラウンド。前に出てきたジリオッティにスミスはダブルレッグを合わせて上に。ハーフで上半身を固めて抑え込むと、やがてパス。ジリオッティはスクランブルして立ち上がり、やがて離れることに成功。しかしその後スミスはまたしてもテイクダウンに成功。ハーフで抑え込んでやがてマウントに移行。上から肘を繰り出して優勢のまま試合を終了した。
判定は3-0(三者とも30-26)で、グラップリングの力を見せつけたスミスに。
勝者は「1年前に拳を骨折してしまって、今回のキャンプもすごく短かったけど、勝てて嬉しいよ。今度はもっと試合をしたいね。もう1年休んだりしない。拳の違和感はまだあるけど、大丈夫だ。次回は完全になる」と語った。
女子ストロー級 5分3ラウンド
マリナ・モロズ vs. ダニエル・テイラー

ウクライナ出身のモロズはこれまでUFC2勝1敗、ランキングは9位に付けている。対するカリフォルニアのテイラーは、これがUFCデビュー戦。これまで7勝1敗の戦績を収めている。
1ラウンド、リーチに勝るモロズはオーソドックスからジャブでプレッシャーをかけると、やはりオーソドックスのテイラーは回って距離を取る。お互い慎重で有効打が出ない展開に、場内からはブーイングも聞かれた。
2ラウンドも同様の展開が続き、観客席からは不満の声も出始める。そのなかで、踏み込んだテイラーの右スイングがクリーンヒット! ぐらついたモロズだが、テイラーは追い討ちをかけず。その後テイラーがカウンター出す頻度が増えたが、両者有効打に欠ける展開が続いた。
3ラウンド。やはり有効打の少ない両者だが、ステップインしての右を狙い出す。最後までパンチが当たる距離まで踏み込むことのできなかった両者だが、終盤残り数秒でテイラーがダブルレッグでテイクダウンを決めてみせた。
判定は2-1(30-27、29-28、28-29)でモロズに。お互い有効打に欠けたこの試合だが、常に前に出たモロズの姿勢が評価されたか。ただ、両者を通じてこの試合唯一のビッグヒットをテイラーが当てた2ラウンドを、モロズに付けたジャッジがいたのは驚きだ。