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クリロフ、ハミルトンが戦慄のKO勝利!

日本時間2016年7月31日(日)に米国ジョージア州アトランタのフィリップス・アリーナで開催されたUFC 201のプレリミナリーファイト後半戦の試合レポート。



日本時間2016年7月31日(日)に米国ジョージア州アトランタのフィリップス・アリーナで開催されたUFC 201のプレリミナリー・ファイト・メインイベントではウクライナの24歳、ニキータ・クリロフがオレゴン州のベテラン、エド・ハーマンと対戦し、2ラウンドに衝撃的なKO劇を披露した。

5連勝を記録したウクライナのニキータ・クリロフは「これまでで最も経験豊富な対戦相手だった。とても意味のある勝利だ。カラテは俺の得意分野だ。あの一撃でカタをつけたよ。ところで素敵なシャツを着ているね」と笑顔で勝利の喜びを表現するとともにコメンテーターのジョー・ローガンの出で立ちを評価し、図らずもその余裕を見せ付けた。

軽やかなフットワークで左右のパンチ、そして左のキックを繰り出すクリロフをハーマンは顎を引いて歩くように追いかける。クリロフのワンツーでハーマンの頭がさがるとクリロフは左の前蹴りから距離を詰めてハーマンを金網に押し込むが攻めきれずに距離をとる。残り時間2分25秒、クリロフの豊富な左キックの餌食となっていたハーマンは相手の蹴り足を掴むとテイクダウンを成功させるが、クリロフはハーマンを突き放して立ち上がると再び猛烈なキックでハーマンを攻め立てる。ミドル、そしてボディへの前蹴りで前に出ることができないハーマンは相手のキックに相打ち覚悟でパンチを放ち始めるが、これは少々部が悪そうだ。

クリロフがスピニング・バックフィストで飛び込むと、ハーマンがカウンターのワンツーでこれを迎え討つ! さらに相手を首相撲に捉えるが、これをふりほどいたクリロフが、乱打戦を予想しパンチを繰り出そうとガードの下がったハーマンの首筋に鋭い左ハイキックを叩たたき込む! この一撃でハーマンは糸の切れた人形のようにキャンバスに崩れ落ち、2ラウンド42秒でクリロフがKO勝利を記録した。

この勝利でクリロフは21勝4敗と戦績を伸ばし、ハーマンは24勝12敗1ノーコンテストとなった。



ウェルター級 5分3ラウンド
ロス・ピアソン vs. ホルヘ・マスヴィダル


5インチのリーチ差を誇るマスヴィダルはゆったりと下がりながら細かく左のジャブとフックを散らしてカウンターの機会をうかがっている。ピアソンは左右に頭を振りながら細かく足を使って時折左のアッパーを織り交ぜつつ前に出る。ラウンド中盤にマスヴィダルの飛び膝蹴りを捉えたピアソンがテイクダウンを成功させるがマスヴィダルはすぐに立ち上がる。終盤にマスヴィダルがやや圧力を強めてラウンドを終えた。

マスヴィダルはジャブを突いてピアソンに頭を振らせると、すかさずハイキックを叩き込む。これをしっかりとブロックするピアソンだが、ワンツーの戻り際にマスヴィダルに左フックを被され後方に激しくノックダウン!一気に覆いかぶさりながら、猛烈なパウンドと鉄槌で攻め立てるマスヴィダル!しかしピアソンはがチリとガードを固めながらも動きを止めず、なんとかこのピンチしのいで攻防をスタンドに戻すがそのダメージは明らかだ。余裕の表情でゆったりと構えるマスヴィダルの蹴り足を捉えてテイクダウンを成功させるピアソンだがスヴィダルは容易に立ち上がる。なんとかポイントの挽回を図りたいピアソンに対し、マスヴィダルは相手の前進をいなし続けてピアソンを寄せ付けない。ラウンド終了のブザーが鳴ると、ピアソンは試合が終了したものと勘違いし相手を讃えるそぶりを見せるなど、その意識は混濁しているようだ。

これまで以上の機敏なヘッド・ムーブを見せるピアソンは肉体的にはダメージから回復したように見えるがマスヴィダルはピアソンの前進をいなし続ける。ウィーヴィングから左のアッパーで飛び込むピアソンは相手に右へと回り込まれ、そこからのコンビネーションに繋ぐことができない。中盤過ぎにはピアソンの左が度々マスヴィダルの顔面を捉え始めるが、マスヴィダルはこれに持ちこたえると、相変わらずしなるようなジャブと、強烈な右のキックでピアソンを押し戻す。 ジャッジの判定は29-28、29-28、そして30-27でマスヴィダル。ともにここ数戦、判定に苦しんできた印象のある二人のストライカー対決を制したフロリダのホルヘ・マスヴィダルは戦績を30勝11敗と伸ばした。また、ストップ寸前まで追い込まれながらも持ち前の闘志を振り絞り、最後まで勝利のために戦い抜いたTUF 9ライト級優勝ファイター、英国のロス・ピアソンだったが、その健闘もむなしく戦績を21勝12敗1ノーコンテストと落とした。



ヘビー級 5分3ラウンド
アンソニー・ハミルトン vs. ダミアン・グラボウスキー


試合開始直後にオクタゴンの中央で頭をずらしながらグラボウスキーのオーバーハンドに自身のオーバーハンドで応戦したハミルトンは一度は相手の首相撲に捕まってしまうが、左のアッパーカットを皮切りに左右のフックを振るいながら突進!ヘビー級の渾身のパンチを何発も被弾したグラボウスキーはガードを固めながら相手と距離を取ろうと下がり続けるものの、ハミルトンは絶妙な距離を維持しながらパンチの連打とともにこれに追いすがり、金網際で頭の下がった相手の顔面を右のアッパーカットの連打で撃ち抜くと、1ラウンド14秒でKOによる勝利を披露した。

「長らく欧州で戦い続けてきたダミアンは経験豊富なファイターだ。コーチのロバート・ウィルソンとパンチに磨きを掛けてきたが、ハードワークが報われたよ」とその喜びを爆発させたニューメキシコのアンソニー・ハミルトンはこの一戦で戦績を15勝5敗と伸ばすことに成功。対するポーランドのダミアン・グラボウスキーは昨年のUFCデビュー戦となったポーランド大会でのオミェランチェク戦に続きUFC2連敗。そのプロ戦績は20勝4敗となった。



フライ級 5分3ラウンド
ウィルソン・ヘイス vs. ヘクター・サンドバル


ガードの低いサンドバルのパンチが何度かヘイスの顔面を捉えると、ヘイスは即座に両足タックルに飛び込みこれを成功させる。一度はトップポジションを取り返し攻防をスタンドに戻したサンドバルを、ヘイスは今度は釣り上げてテイクダウン! ヘイスはそのままポジションをバックへ進めると、間髪入れずにリアネイキドチョークを食い込ませると1ラウンド1分49秒、サンドバルからタップを引き出した。

この勝利で戦績を21勝6敗と伸ばしたフライ級7位のブラジリアン・ファイター、ウィルソン・ヘイス。本大会で予定されていた同級の絶対王座、デミトリアス・ジョンソンとの対戦が消滅し、モチベーションの低下も心配されたがヘイスに限ってその心配は無用だったようだ。一方、ほろ苦UFCデビューとなったヘクター・サンドバルはこれで12勝3敗となった。なお、1ラウンド1分49秒でのサブミッションによる試合決着はUFCフライ級史上最短のサブミッション記録である。