日本時間2016年9月4日(日)にドイツ、ハンブルクのバークレイカード・アリーナで開催されたUFCファイトナイト・ハンブルクのメインカードの試合レポート。
ライトヘビー級 5分3ラウンド
アレキサンダー・グスタフソン vs. ヤン・ブラホビッチ

日本時間2016年9月4日(日)にドイツ、ハンブルクのバークレイカード・アリーナで開催されたUFCファイトナイト・ハンブルクのセミメインイベントではライトヘビー級ランキング2位につけるスウェーデンの英雄、アレクサンダー・グスタフソンが1年ぶりのオクタゴン復帰を果たし、ポーランドの実力者ヤン・ブラホビッチと激突した。
アンソニー・ジョンソン、そしてライトヘビー級王者のダニエル・コーミエを相手に連敗中だったグスタフソンは的確な打撃とテイクダウンでブラホビッチを完封すると、この一戦を30-27のユナニマス判定で勝利し勝利街道に復帰した。
グスタフソンは「常に全てを進化させ続ける必要がある、良い試合、ハンブルグでの素晴らしいチャンスだった。最高だよ」と試合後に語り、同級の頂点に向け静かにその闘志をたぎらせた。
互いにオーソドックスに構えた両者は試合が開始されると即座にオクタゴンの中央で激しくパンチを交換する。細かなジャブの連打からストレートでブラホビッチを下がらせるグスタフソンは度々テイクダウンのそぶりを見せるが無理はしない。ブラホビッチのパンチの突進を回り込見ながら組み付きいなしたグスタフソンが残り時間90秒で小外掛けでテイクダウンを成功させると、ガードの中から相手の首を引きつけ、鋭いヒジを落とし続けた。
斜めに前にでながらコンビネーションを繰り出すブラホビッチ。グスタフソンは打ち合いに応じると見せかけ、すぐに胴タックルでテイクダウンを成功させる。ガードのなかから、相手のヒジを封じつつ、ヒジを落とし続けるグスタフソン。ブラホビッチは額をカットしたようだ。ラウンド終了間際に、一瞬グスタフソンを蹴り離したブラホビッチだったが、すぐにグスタフソンにハーフガードで抑え込まれ、このラウンドを失った。
後がないブラホビッチがパンチ、キック、そしてテイクダウンを織り交ぜ圧力をかけようと試みるが、グスタフソンは鋭い右ストレートで数度ブラホビッチを撃ち抜くと、1分少々でテイクダウンを成功させる。残り時間1分45秒、両者のポジションに変化がないと判断した レフリーのマーク・ゴダードが両者を一旦ブレイクするがグスタフソンが即座に片足タックルでブラホビッチをテイクダウンすると、パスガードの圧力をかけながら試合の終了まで鋭いヒジを落とし続けた。
なお、この勝利でグスタフソンは16勝3敗と戦績を伸ばし、ブラホビッチは19勝6敗となった。
ライトヘビー級 5分3ラウンド
ライアン・ベイダー vs. イリル・ラティフィ

ジリジリとオーソドックスで前に出るベイダーにサウスポーからテイクダウンを狙うラティフィ。スウェーデンのレスリング・ナショナル王者ラティフィのテイクダウンを、米国のカレッジレスリング、ディビジョン1で2度オール・アメリカンに選出されているベイダーはことごとく跳ね返し、打撃戦に勝機を見出す戦略のようだ。ベイダーはコンビネーションの打ち終わりには必ずアングルを変え、至近距離ではラティフィに突進を許さない。ラウンド終了間際、遠い距離からラティフィがパンチの連打とともに突進し、金網際でタックルのフェイントからの右フックでベイダーの顔面を撃ち抜いて見せる。一度はヒザをついたベイダーだが、すぐに体勢を立て直す。
第2ラウンド、テイクダウン防御率100%を誇るラティフィにサウスポーに構えたベイダーが両足タックルに飛び込むが、ラティフィは容易にこれおを跳ね返す。ラティフィのガブリを突き放したベイダーはスタンスをオーソドックスに戻す。やや遠い距離からベイダーが踏み込むながらの右ヒザ蹴りを突き上げると、これに吸い込まれるようにラティフィが突進!全体重の乗ったベイダーのヒザを顔面で受け止めてしまったラティフィは真後ろに昏倒し、勝利を確信したベイダーは追撃もせずに悠然と相手に背を向けた。
2ラウンド2分6秒で鮮烈なKO勝利を記録した米国のライアン・ベイダーはこれで22勝5敗。ライトヘビー級ランキング4位のその実力を欧州のファンに見せつけた。一方、これまで3連勝を記録し、勢いに乗っていたイリル・ラティフィは13勝5敗1ノーコンテストと戦績を落とした。
ライト級 5分3ラウンド
ニック・ハイン vs. バン・テヒョン

サウスポーのハインが頭を右に大きくずらしながらのストレートを狙い、オーソドックスのバンは正面に突進しながらの左右のショートレンジでの連打を狙う。ラウンド中盤、やはり正面に飛び込んだバンの顔面をハインの右ショートが撃ちぬきバンは真後ろに押し倒されるように倒れるが、抑え込みを狙うハインの右脇をさして攻防を丁寧にスタンドに戻すことに成功。この攻防をきっかけに、バンは左に頭をずらしながら右のオーバーハンドを狙い始める。時折ゆったりとスタンスをスイッチするハインを相手にバンはやりにくそうな表情を見せる。
第2ラウンド、バンのコンパクトなフックを被弾し、一瞬尻餅をついたハインはすぐに相手を金網に押し込み、ダメージを受けたそぶりは窺わせない。ラウンド中盤過ぎにオクタゴンの中央を取り戻したバンが見せたコンビネーションは空を切を切る。相手を誘い込むようにパワーサイドに下がっていたハインが遠い距離から胴タックルで組みつくと、小外掛けでテイクダウンを成功させるが、バンはすぐに立ち上がるとキレのある払い腰を見せ場内をどよめかせた。
場内の観客がドイツのハインを大声援で後押しするが、バンはベタ足で低く構えると相手の前進をパンチの連打で押し戻す。バンが圧力を強めると、ハインは上手く回り込んでこれをいなしながら、テイクダウンを織り交ぜバンの望む足を止めた打ち合いには応じず試合終了のブザーを聞いた。
ジャッジの判定は三者三様ながらも29-28、30-27、30-28でニック・ハインを勝者と評価。この勝利でハインは14勝2敗1ノーコンテストととなり、4.5インチのリーチ差を生かせず、ハインを捉えることができなかった韓国のバン・テヒョンは18勝10敗となった。