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乱戦を制したハリスがイーストを撃破!

日本時間2016年4月24日(日)に開催されたUFC 197のプレリム前半戦の試合レポート

ヘビー級 5分3ラウンド
ウォルト・ハリス vs. コーディ・イースト



UFCデビュー戦のイーストはオーソドックスに、ハリスはサウスポーに構えると互いに細かなステップでその強打を繰り出す機会を伺っている。ハリスはコンパクトなワンツーで時折距離を詰めるが、イーストは頭を左にずらしながらの右ストレートでこれを向い打つ。ラウンド中盤にイーストによるローブローで試合は一時中断するがハリスに大きなダメージは無さそうだ。残り時間2分15秒、数発のキックでハリスを下がらせたイーストは、金網際で猛烈な勢いで左右を連打すると、ハリスも顎を引いて必死の連打でこれを迎え撃つ! 両者のとんでもない打ち合いに会場が盛り上がる! KO必死とおもわれた狂気のような打ち合いだったが、しっかり顎を引いて打ち合う両者はこの乱打戦を生き延びる。一息ついた両者は両者は互いに距離を取ってオクタゴンの中央で攻防を再開。すると、ハリスの渾身のストレートがイーストの右ストレートの内側からその顎先に命中!もんどりうって倒れるイーストに即座に躍りかかったハリスが強烈なパウンドを振り下ろす。パンチを効かされ動きの落ちたイーストは必至の抵抗を見せるが、ハリスは止まらず何度もそのパウンドが鈍い音を立ててイーストの頭部に吸い込まれる。残り時間4分18秒、一度は相手を蹴り離したイーストが直後のハリスの飛び込みながらのパウンドの直撃を受けるのを確認したレフリーのマーク・スミスがTKOによる試合の終了を宣告した。

UFC二戦目にして嬉しいUFC初勝利を獲得したアラバマのウォルト・ハリスはこれで8勝4敗。一方、UFCプレジデントのデイナ・ホワイトも注目するニューメキシコのコーディ・イーストの戦績は12勝2敗。まさにUFCデビュー戦の難しさが浮き彫りになった一戦だった。

ライトヘビー級 5分3ラウンド
マルコス・ホジェリオ・デ・リマ vs. クリント・ヘスター



オーソドックスに構えるホジェリオから繰り出される強烈な右のキックがたびたびヘスターの左足に叩き込まれる。ヘスターは前後に動きながら攻撃の糸口を探っていたが、右のオーバーハンドで飛び込んだところに左フックを被せられマットに倒れこむ。即座にヘスターに躍りかかったホジェリオは落ち着いてパウンドを織り交ぜながら、残り時間2分30秒でフル・マウントを奪取。しかし、マウントではパウンドが打ちにくいと感じたが、ホジェリオは自ら相手のハーフガードに戻ると、数発の強打を振り下ろす。これをなんとかフル・ガードまで戻したヘスターだったが、突如ホジェリオはしっかりと胸を張り、強烈な左右のパウンドを振り下ろす!これで完全に動きの止まったヘスターの足を容易に超えたホジェリオはヘスターをがっちりと肩固めに捉えると、あっという間にヘスターからタップアウトを引き出した。

1ラウンド4分35秒で見事なサブミッション勝利を収めたサンパウロのマルコス・ホジェリオ・デ・リマはこの勝利で14勝4敗1分け。14勝13フィニッシュとその脅威のフィニッシュ率を更新した。一方、UFCでは初めてのライトヘビー級での試合を戦ったジョージアのクリント・ヘスターは11勝6敗と戦績を落とした。

ライト級 5分3ラウンド
エフレイン・エスクデロ vs. ケビン・リー



身長は同じだが7インチものリーチ差を誇るリーがオーソドックスに構えるエスクデロの周囲を左右に回りながら左右のパンチとキックをのびのびと繰り出す。エスクデロはガードを高くあげてしっかりとディフェンスをしているが、圧倒的なリーチ差にやりにくそうな感は否めない。何度かリーを首相撲に捉えようと試みていたエスクデロだったが、残り時間2分30秒に追試しっかりとリーに組み付くと、金網際で相手を持ち上げテイクダウンを狙う。しかしリーは巧みにバランスをとってこれを防ぐと、エスクデロを一度金網に押し込んでから、逆に何度もエスクデロをリフトする。これをエスクデロもなんとかこらえ、両者は距離をとるとスタンドでの攻防を再開。するとリーは先ほどのテイクダウンの攻防でやや息が上がったのか、エスクデロのパンチが当たり始める。至近距離でのアッパーで足が止まったリーに詰め寄るエスクデロ。さらに何発かパンチを命中させるが、リーもガードを固めながら回り込み、決定打を許さない。前半はリー、終盤はエスクデロと1ラウンドは判定の難しいラウンドとなった。

1ラウンドとは打って変わってリーはほとんどスイッチをせずに本来のオーソドックスにかまえ、大きな前後の出入りでワンツーを主体に組み立てる。エスクデロのテイクダウンをこらえたリーがすぐにエスクデロを金網に押し込むが、これは不発に終わる。リーがサウスポーから左のミドルを繰り出すと、エスクデロはそのけり足をキャッチしテイクダウンを試みるがリーは相手を振りほどく。リーの左右へのフットワークは影を潜め、エスクデロは容易くリーに組み付くものの、テイクダウンまでは繋げることができない。

最終ラウンド開始直後にサウスポーでジリジリと距離を詰めるリーの急所にエスクデロの蹴りが命中し、試合は一時中断。この中断で呼吸を落ちつけたリーは、攻防が再開されると軽やかなフットワークを見せるが、エスクデロは強引にリーを金網に押し込む。エスクデロのテイクダウンをこらえたリーは、相手の右脇を差し上げ体を入れ替えるとテイクダウンに成功!リーは相手をがっちりとハーフ・ガードで抑え込みながら、左右のパウンドを豊富に振り下ろす。残り時間1分、リーのギロチンをこらえたエスクデロは下からのヒール・ホールドで逆転を狙うが、リーは容易く足を抜き、その後はラウンド終了までしっかりとトップをキープしながら左右のパウンドを振り下ろし続けた。

ジャッジの判定は3名とも29-28でケビン・リーを勝者として支持。最終ラウンドの決定的なテイクダウンを成功させたライト級の有望ファイター、“モータウンの天才”はその戦績を12勝2敗と伸ばし勝利街道に復帰した。一方、TUFラテンアメリカも制したベテラン、エフ連・エスクデロは25勝11敗となってしまった。