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マイア、マスヴィダルに辛勝しタイトル挑戦権を獲得

日本時間2017年5月14日(日)に米国テキサス州ダラスにあるアメリカン・エアラインズ・センターで開催されたUFC 211のメインカード試合レポート。

ウェルター級 5分3ラウンド
デミアン・マイア vs. ホルヘ・マスヴィダル




日本時間2017年5月14日(日)に米国テキサス州ダラスにあるアメリカン・エアラインズ・センターで開催されたUFC 211メインカードでウェルター級ランキング3位のデミアン・マイアと同級5位のホルヘ・マスヴィダルによる、次期タイトル挑戦者決定戦ともいえる豪華な一戦が実現した。試合が始まるとマスヴィダルの強烈な打撃に苦しみながらも柔術家マイアがしぶとくタックルに飛び込み続け、フィニッシュには至らなかったもののそのグラウンド・コントロールが評価される形で薄氷のスプリット判定勝利をもぎ取った。

マイアの握手を拒絶したマスヴィダルはゆったりと構えながら、大きく左右のステップで距離を取る。しばらく様子を伺っていたマイアは超低空タックルで飛び込むと、マスヴィダルはしっかりとこれに反応し、体重を掛けながらマイアのタックルを潰して見せるが、マイアは一度引き込む素振りを見せるとそこから再びタックルに切り替えするするとスタンドのマスヴィダルの背後によじ登る。マスヴィダルはしばらくマイアの背後からのアタックに耐え忍ぶだけの展開が続いたものの、ラウンド終了間際にマイアを前方に振り落とすと、鋭いパウンドを連打しマイアに十分なダメージを与えたようだ。

マスヴィダルの鋭く重たい右のキックがマイアを襲い続ける。マイアはテイクダウンに飛び込むが、マスヴィダルはしっかりと反応しマイアのテイクダウンを跳ね返す。タックルががぶられるとマイアは引き込みに切りかえ、そこから片足タックルに切り替えると残り時間2分30秒でスイープに成功。再び立ち上がろうと試みるマスヴィダルの背後を脅かす。残り時間1分、マイアがマスヴィダルの片足を刈ってグラウンドの状態でトップをキープするが、マスヴィダルはマイアの片手を離さず、マイアにアタックを許さない。

マスヴィダルの右のミドル、そしてローキックが快音を響かせる。マイアはこのローで右足を痛めたようだ。距離を取りながら時折鋭い打撃を繰り出すマスヴィダルに対し、マイアは左右に回るのみでアタックの素振りを見せずにいる。残り時間2分30秒、辛抱強くチャンスをまったマイアがマスヴィダルのローキックを拾って相手のバランスを崩すと一気に突進、ついにグラウンドでマスヴィダルの背後に完全に回り込む。必死に背中をずらしながらチョークを守るマスヴィダルに、マイアが散発的なパンチを振るう中、最終ラウンド終了のブザーが鳴った。

ジャッジの判定は29-28、28-29、そして29-28のスプリットでマイア。「実際のところ、彼は俺がUFCで戦った中でもっともすぐれた柔術家だったよ」とマスヴィダルのグラップリング能力を素直に称賛したデミアン・マイア。試合後にはUFCプレジデントのデイナ・ホワイトから「君のものだ」と、タイトル挑戦権のお墨付きも得たマイアはこれで25勝6敗。ウェルター級で8連勝と、彼のタイトル挑戦に異議を唱えるものは居ないだろう。一方、強烈な打撃と素晴らしいグラップリング能力を見せたマスヴィダルだったが、その善戦むなしく32勝12敗となった。

フェザー級 5分3ラウンド
フランキー・エドガー vs. ヤイール・ロドリゲス



細かなステップで前進を続けるエドガーに対し、ロドリゲスはスタンスをスイッチしながらゆったりと距離を取る。エドガーは細かく頭を振りながら胴タックルで距離を詰めると片足タックルに切り替えこれを成功させる。しっかりとロドリゲスの背中をマットにつけたエドガーがゴツゴツと重たいヒジとパウンドを落としつけ、ロドリゲスはエドガーのポスチャーが崩せない。残り時間40秒、エドガーがしっかりと上体をおこして鋭いパウンドを連打すると、場内から大歓声が沸き起こる。第1ラウンド終了のブザーが鳴ると、ロドリゲスはすぐに立ち上がるがその顔面は腫れ上がり、おびただしい鮮血が流れ落ちている。

ロドリゲスがダイナミックなキックを振り回し、エドガーを突き放そうと試みる。しかしエドガーはタイミングの良い両足タックルでロドリゲスを抱え上げるとテイクダウンを成功、さらにこれをヒザ十字で切り返そうとするロドリゲスからトップをキープし続け要所で的確なパウンドを落とし続ける。エドガーのパスガードを警戒するロドリゲスはクローズドガードを取り続け、立ち上がる素振りは見られない。ロドリゲスも背中をマットにつけながらもヒジを振るって応戦するが、エドガーの体重の乗った獰猛なヒジに対しては威力不足の感が拭えない。

第2ラウンド終了後のインターバルでロドリゲスの左目が完全にふさがっていることを確認したレフリーのクリス・リードがTKOによる試合の終了を宣告。元ライト級王者、そして元フライ級2位のフランキー・エドガーがおなじみの圧倒的な運動量を見せつけ、若きメキシコの新星ヤイール・ロドリゲスを粉砕した。この勝利でエドガーは21勝5敗1分け、ロドリゲスは11勝2敗となっている。

ミドル級 5分3ラウンド
クリストフ・ヨトゥコ vs. デビッド・ブランチ




サウスポーに構え中央に陣取るヨトゥコの外側に細かな飛び込みを繰り返すブランチが開始後1分でヨトゥコの踏み込みに合わせて両足タックルを成功させる。ヨトゥコはブランチの腰骨を蹴って立ち上がるためのスペースを作ろうと動き続け、金網を背にして立ち上がる。ブランチが金網にヨトゥコを押し込むが、ヨトゥコは上手くヘッドポジションの攻防を制して綺麗な両足タックルを見せるがブランチは即座に立ち上がり、再び相手を金網に押し付ける。

ミドルキックのフェイントでブランチの右ストレートを封じながらヨトゥコがプレッシャーを掛ける。ブランチはジャブを上下に散らしながら、相手の外へと回り込み、テイクダウンの機会を伺うがヨトゥコは巧みに距離をとり、ブランチに容易にはテイクダウンを許さない。ヨトゥコの左ストレートを時折被弾しながら、ブランチは何度かヨトゥコに組み付くが、ヨトゥコは倒されても即座に跳ね起きスタンドでの攻防を維持し続ける。

ブランチが豊富にジャブを繰り出しながら前に出るがヨトゥコは距離を維持してテイクダウンを許さない。残り時間30分15秒、ブランチが胴タックルに成功し、攻防を四つに持ち込みテイクダウンを狙い続けるが、1分が経過したところでレフリーのドン・トーネイジが両者にブレイクを命じる。スタンドでの再開後にブランチが両足タックルに飛び込み、これを成功させるがヨトゥコもすぐに体を起こしてタックルに飛び込み相手に主導権を渡さない。残り時間15秒、ヨトゥコの単発のアッパーがブランチの顔面を跳ね上げるが、互いに決め手を欠く印象が拭えないまま両者は試合終了のブザーを聞いた。

ジャッジはこの一戦を29-28、28-29、そして29-28のスプリット判定でデビッド・ブランチの勝利と評価。この結果、約6年ぶりにUFC復帰を果たしたブランチがその連勝記録を11と更新し、通算戦績は22勝3敗となった。一方、現ミドル級9位のポーリッシュ・ファイター、クリストフ・ヨトゥコは19勝2敗と戦績を落とした。