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マクマン、トルヒーヨ、コリア―、コクがプレリムで勝利

日本時間2016年5月30日(月)に米国ラスベガスのマンダレイベイ・イベントセンターで開催されたUFCファイトナイト・ラスベガスのプレリミナリーファイト後半戦の試合レポート。

女子バンタム級 5分3ラウンド
サラ・マクマン vs. ジェシカ・アイ



日本時間2016年5月30日(月)に米国ラスベガスのマンダレイベイ・イベントセンターで開催されたUFCファイトナイト・ラスベガス大会のプレリミナリーファイト・メインイベントでは女子バンタム級のコンテンダー対決となる、女子バンタム級6位のサラ・マクマンと同7位のジェシカ・アイの対戦が実現した。かつてのトレーニング・パートナー対決となったこの一戦では、元オリンピック・レスリングのシルバー・メダリストであるサラ・マクマンが要所でのテイクダウンを確実に成功させ、30-27のユナニマス判定で勝利した。試合後には「私がやろうとすること、私がどのように感じているかを彼女は全て分かっていた」と、手の内を知られる相手との試合の難しさを素直に吐露したマクマンだったが、その言葉も試合を振り返れば彼女の驚異的なテイクダウン&トップ・コントロール能力を際立たせたに過ぎない。

試合が開始されるとマクマンがすぐにオクタゴンの中央に進み出て、じりじりとプレッシャーを掛ける。じっくりと相手の様子を伺っていたマクマンは両足タックルから組み付くと、相手を金網に押し込みながら時折ヒザを繰り出すが無理はしない。残り時間が2分を切ったところでレフリーのジョン・マッカーシーが両者にブレイクを命じる。マクマンは時折コンパクトでシャープなコンビネーションを繰り出すが深入りはせず、アイも遠い間合いから散発的に控えめな打撃を繰り出す攻防のまま、第1ラウンドが終了した。

マクマンはカウンターを、アイは両足タックルを警戒するあまり、互いに踏み込みの浅い第2ラウンドの打撃戦が、残り時間2分にマクマンの両足タックルによりついにその均衡を崩す。パワフルなトップコントロールでジリジリとポジションを進めたマクマンが、暴れるアイを横亀のポジションで抑える中、攻防に乏しい第2ラウンド終了のブザーが鳴った。

ポイントを挽回したいアイは最終ラウンドには手数を増やしたいところだが、ハイキックに片足タックルを許すとテイクダウンを奪われてしまう。ポジションを度外視し、なんとか立ち上がろうともがくアイの背後からその腰にしがみつくマクマンにとって、これはもっとも得意な攻防だ。マクマンが数発のパウンド、そしてノース・サウス・チョークも織り交ぜ、その圧倒的なコントロール力を誇示する中、最終ラウンドも終了した。

試合後は「テクニカルな試合になってしまったけど、タイトル戦を戦いたいわ」と王座挑戦を要求したマクマンは、この勝利で9勝3敗。マクマンのかつてのレスリング・コーチを招聘してこの一戦に備えてきたジェシカ・アイは11勝5敗1ノーコンテストとなった。

ライト級 5分3ラウンド
アベル・トルヒーヨ vs. ジョーダン・リナルディ



コンパクトに構えたトルヒーヨがオクタゴンの中央を支配しながら、ゆったりとした動きでプレッシャーを掛ける。時折飛び込みながらのコンビネーションを狙うリナルディだったが、トルヒーヨのフェイントで足が止まったところで組み付かれ、テイクダウンを許してしまう。早くもトップポジションを奪取したトルヒーヨだが、リナルディの下からのコントロールに手が出せず、残り時間2分30秒でレフリーの指示により両者の攻防はスタンドに戻される。スタンスのスイッチ、多彩なパンチ、キックと入口を変えながら相手に組み付きたいリナルディをトルヒーヨが見事な反応で阻み、鋭いカウンターを繰り出す中、第1ラウンドが終了した。

第2ラウンドが始まるとオクタゴンの中央に飛び出したリナルディだが、これが裏目に出てしまいトルヒーヨにテイクダウンを許してしまう。しかしリナルディは下からアームバーを仕掛けると、一度はトルヒーヨの左腕が伸ばされる!これを何とか潰して腕を引き抜いたトルヒーヨがグラウンドの攻防を嫌って距離を取ると、リナルディはすぐに立ち上がると打撃と共に距離を詰める。失速の見えるトルヒーヨからテイクダウンを成功させたリナルディはあっという間にそのバックを奪い、執拗にチョークを狙い続けたがトルヒーヨはラウンド終了のブザーまでこれを防ぎ続けた。

インターバルでやや回復したトルヒーヨが鋭く、そしてダイナミックなパンチを振り回す。時間の経過と共に、再びトルヒーヨの足取りには疲労が見え始めるが、素晴らしいハンドスピードを保ちながら、しつこく組み付きを狙うリナルディの出入りに合わせて強烈な左右を叩き込む。残り時間1分20秒、トルヒーヨは金網際で動きの落ちたリナルディが前に出てこないとみると、意表を突く両足タックルでテイクダウンに成功。リナルディの下からのオモプラッタ狙いを崩すことができず、追撃こそはならなかったものの、危なげなく最終ラウンドを戦い抜いた。

第2ラウンドにはあわやというシーンも見られたこの一戦を、高いファイトIQで支配したフロリダのアベル・トルヒーヨを三名のジャッジは29-28で勝者と評価。この結果、トルヒーヨは15勝6敗1ノーコンテストと戦績を伸ばし、ノースカロライナ州のジョーダン・リナルディは12勝5敗と戦績を落とした。

ミドル級 5分3ラウンド
ジェイク・コリアー vs. アルベルト・ウダ



得意の首相撲の攻防に持ち込もうと、ウダが積極的に前に出る。これをコリアーは勢いのある打撃で押し戻そうと試みる。1分30秒過ぎ、ウダが強引にまえに出ながらタイ・クリンチに持ち込むと、間髪入れずに左のヒザを突き上げる! 乾いた音が響き渡り、コリアーの鼻から鮮血が吹き出す! コリアーはどうやら鼻骨を骨折したようだ。勝機を嗅ぎ取ったウダが足の止まったウダに強烈な打撃と共に組み付くと、強引にテイクダウンを狙うがコリア―はやがて落ち着きを取り戻し、逆にウダのテイクダウンに成功。ラウンド終了間際にはウダが見事なスクランブルでコリアーのバックを奪い、その優勢をしっかりと印象付けた。

コーチのデデの「離れて戦え」の指示には耳を貸さず、ウダはすぐさま距離を詰めるとコリアーを再び首相撲に捉える。しかしコリアーが先にヒザを突き上げ先手を取るとウダを突き放す。1ラウンドは優位に進めながらも、スタミナを失ってしまっていたのかウダは苦しげな表情でずるずるとあとじさる。コリアーはスピニング・バックフィスト、そしてスピニング・バックキックとダイナミックな打撃と共に距離を詰めると金網際で相手を自らの首相撲に捉え、再びヒザを突き上げる!さらに鋭いワンツーで相手のガードを上げると、ウダの腹部にスピニング・バックキックをめり込ませた。為すすべなくうずくまるウダを確認し、レフリーのジェイソン・ハーゾッグが2ラウンド1分6秒にTKOによる試合の終了を宣告した。

すばらしい逆転勝利を披露したミズーリ州のミドル級ジェイク・コリアーはこの勝利で10勝3敗と伸ばし、UFC戦績を2勝2敗とイーブンに戻した。一方、ブラジルのアルベルト・ウダはこれまで9勝0敗、8フィニッシュ勝利と素晴らしい戦績をひっさげUFCデビュー戦を迎えたものの、プロ初黒星を喫する形となった。

ライト級 5分3ラウンド
エリック・コク vs. シェーン・キャンベル



2年以上も実践から遠ざかっていたサウスポーのコクのワンツーが試合開始早々からキャンベルをたびたび襲う。2分間に渡り、十分にワンツーのイメージを相手に植え付けたコクがワンツー、そして目線のフェイントから左ハイキックをキャンベルの後頭部に叩き込み、すぐさま四つの攻防に持ち込むとテイクダウンを狙う。巧みなポジショニングと強烈なヒザでこれをこらえるキャンベルに、コクは一度は離れて打撃戦を選択したが、直後に組み付いてきたキャンベルを押し倒すと、しっかりとトップをキープした状態で第1ラウンドを終えた。

初っ端のワンツーに左のエルボーを合わされたコクは思わず片膝をついてしまうが、落ち着いて両足タックルに切り替えるとこれを成功させ、肩固めのプレッシャーを掛けながらより良いポジションを探る。キャンベルは肩固めのリスクを恐れずにブリッジを連発し、なんとか下のポジションからの脱出を試みる。コクが落ち着いて相手の背後に回り込み、立ち上がろうとする相手の喉元に巧みに右腕を滑り込ませると、2ラウンド3分2秒、キャンベルにはタップ以外の選択肢は残されていなかった。

750日間の鬱憤を見事なタップアウト勝利で晴らしたミルウォーキーのエリック・コクはその戦績を15勝4敗と伸ばすとともに、「俺にはやることがある、目先の試合だけを考えているわけじゃない」と力強く語った。対するカナダのシェーン・キャンベルは12勝5敗と戦績を落とした。