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マクワン・アミルカーニがその真価を発揮!

2016年2月28日(日)にロンドンのO2アリーナで開催されたUFCファイトナイト・ロンドンの試合レポート



フェザー級 5分3ラウンド
マイク・ウィルキンソン(145lbs/65.77kg) vs. マクワン・アミルカーニ(145lbs/65.77kg)

両者はサウスポーに構え、互いにしばらく左にさーくリングを続けていたが、アミルカーニがテイクダウンに飛び込むとこれに成功。サイドを取られ、しばらく相手の首を抱えて動きのなかったウィルキンソンは残り時間3分30秒でフックガードに戻すと、フックガードでアミルカーニをリフトし下からの攻撃的な寝技を展開する。しかしこの強烈なフックスイープの連発を巧みなバランスでこらえるアミルカーニは、時折ポジションをサイド、そしてフルマウントへと進めながら、単発ながらもパウンドを振り下ろす。口から激しい出血の見られるウィルキンソンはその都度丁寧に相手をガードに戻すと、今度はフックガードからクローズドガードを切りかえ、パウンドのために伸びた相手の右腕をコムロックに捉える!がっちりと決まっているようにもみえたこのサブミッションを、アミルカーニが涼しい顔でしのいだところで両者の攻防が光った第1ラウンドが終了した。

再び自らシングルに飛び込みこれに成功したアミルカーニがそのままサイド・ポジションを奪取。がっちりと抑え込まれていたウィルキンソンだったが残り時間3分で暴れてスタンドに戻す。アミルカーニがタックルに飛び込むとウィルキンソンはこれを鮮やかにギロチンに捉え締め上げる!アミルカーニは引き込むように下になりながら、両手で相手の太ももを押し下げるとなんとかこのピンチを脱出し、さらにそのままの流れでトップポジションを奪う。金網をうまく利用しながらウィルキンソンのフックスイープをつ潰しつつパウンドの機会を伺うアミルカーニだが、なかなかそのチャンスは訪れない。 3ラウンドが始まるとウィルキンソンにはやや疲れが見える。アミルカーニが鋭いシングル・レッグで飛び込み、これをギロチンで迎え撃とうとしたウィルキンソンだったが、アミルカーニは巧みにアングルを変えてテイクダウンを成功させる。アミルカーニを蹴り離したウィルキンソンは相手が再びタックルに飛び込んでくると、これをギロチンで切り返しこの試合で始めてトップポジションの奪取に成功。しかし相手に引き付けられるとスイープを許し、下のポジションになってしまう。再びアミルカーニを蹴り離したウィルキンソンはバランスを崩したアミルカーニに飛びかかり、ハーフガードから必死のパウンド!アミルカーニがこの攻防を嫌がり片足タックルに切り替えると、これをカニばさみで迎え撃とうとしたウィルキンソンが自滅!つぶれて下になるとアミルカーニにフル・マウントを許してしまう。残り時間30秒、圧倒的に有利なポジションとなったアミルカーニだったものの、ここまでの攻防で体力を使い果たしている両者は大きな動きを作ることが出来ないまま試合の終了を迎えた。

見どころ満載となったこのライト級戦の勝者は29-28、30-27、29-28のユナニマス判定でマクワン・アミルカー二。スタンド、レスリング、そしてグラウンドとすべての局面で両者の激しい攻防が交錯したこのフェザー級戦を制したアミルカーニはこれで13勝2敗。地元英国での勝利を目指し、最後の最後まで奮闘を見せたマイク・ウィルキンソンは9勝2敗となった。
バンタム級 5分3ラウンド
デビッド・グラント(136lbs/61.69kg) vs. マルロン・ヴェラ(135lbs/61.24kg)

試合が始まると、オーソドックスに構えすぐに前に出たグラントは時折構えをスイッチしながら細かな打撃で相手のスキを伺う。金網を背負わされたヴェラは組み技の攻防に持ち込み流れを変えたいところだが、グラントは丁寧に相手の組み付きを振りほどく。タックルでのテイクダウンが難しいと判断したヴェラが意表を突くカニばさみで攻防をグラウンドに持ち込むが、この際にグラントのグローブの内側に指を入れたことをレフリーのマーク・ゴダードに指摘され、試合は一時中断される。このゴダードのインストラクションはヴェラに意図が伝わっていないようにも見えたが、試合は同様のポジションから再開。グラントはトップをキープしながらパウンドの機会を伺うが、一瞬プレッシャーを弱めた瞬間、ヴェラの片足タックルを許し、そのままバックを奪われてしまう。両足をフックし背後からチョークを狙い続けるヴェラに対し、何とかグラントが正対したところで第1ラウンドが終了した。

流血しながらも力強く前に出続けるグラント。ヴェラも左のキックと左右のパンチを繰り出し何とかグラントを押し戻そうと試みるがグラントは止まらない。残り時間3分40秒、グラントが一瞬テイクダウンの素振りを見せ、中間距離から多彩な打撃を連打!ヴェラは体が泳ぎながらもグラントに組み付くと、ジャンピング・ガードで強引に攻防をグラウンドに持ち込み、がっちりと相手を引き付けダメージの回復を図る。残り時間1分30秒、下からのトライアングル・チョークの最中に再びヴェラがグローブの中に指を入れたことを指摘され、両者にスタンドでの攻防が命じられる。攻防が再開されるとグラントはすぐに距離を詰めグラントがトップを奪い、コツコツとパウンドを落とす中第2ラウンドが終了した。

スタンスをスイッチしながら前に出るグラントが左右のパンチを繰り出しテイクダウンを試みると、ヴェラはこれをギロチンで迎え撃つ。ヴェラはギロチンが難しいと判断すると、ビクトル投げから攻防をグラウンドに持ち込むが、これも潰されグラントにトップを奪われてしまう。グラントの流血を顔面に浴びながら、下から何度もトライアングル・チョークを狙うヴェラだが、グラントはしっかりと胸を張ってそれらを潰してゆく。残り時間1分50秒、ヴェラの度重なる相手グローブ内に指を入れる行為に対してレフリーが減点を宣告。その後両者にはスタンドでの攻防が宣告される。ヴェラがすかさず走りこんでの飛び膝蹴り!しかしグラントはこれをタックルで金網に押し込み返す!その後は攻防がグラウンドになることはなく、鮮血に染まる両者が死力を尽くして最後の攻撃を試みる中、試合の終了を告げるブザーが鳴った。

度重なるヴェラによるグローブ掴みに対する減点も影響し、30-26という大差のユナニマス判定で地元英国のデイビッド・グラントが本戦に勝利し嬉しいUFC初勝利。その戦績を10勝2敗と伸ばした。一方エクアドルのマルロン・ヴェラは7勝3敗、UFC戦績1勝2敗となってしまった。
ミドル級 5分3ラウンド
スコット・アスカム(185lbs/83.91kg) vs. クリス・デンプシー(185lbs/83.91kg)

オーソドックスのデンプシーは試合開始直後にダブルレッグ・タックルに飛び込むとこれを成功させ、アスカムの下からのサブミッション・アテンプトを潰しながらパウンドを狙う。デンプシーの上半身を引き付けられないアスカムはヒール・フック狙いからトップを奪い返したが、デンプシーは即座にタックルと共に向き直り、アスカムを金網に押し込むことに成功。しばらくデンプシーに押し込まれていたアスカムだったが払い腰を一閃するとデンプシーが宙を舞い、大歓声が沸き起こる。即座に立ちあがたデンプシーは一瞬相手を押し込む素振りを見せたが自身のスタミナの消耗を警戒してか自ら距離を取る。間髪入れずにに距離を詰めたアスカムが左ストレートを繰り出すとこれがデンプシーの顎を直撃!グラつくデンプシーにアスカムが左のハイキック!大の字にもんどりうって倒れるデンプシーを見て、レフリーのリオン・ロバーツが1ラウンド4:45にKOによる試合の終了を宣告した。

地元英国で鮮やかな逆転KO勝利を披露したスコット・アスカムはこれで14勝2敗。ペンシルバニアの強豪レスラー、クリス・デンプシーは11勝4敗となった。
フェザー級 5分3ラウンド
アーノルド・アレン(145lbs/65.77kg) vs. ヤオツィン・メザ(144lbs/65.32kg)

サウスポーの英国のストライカー、アレンは即座にオクタゴンの中央に進み出る。メザはオーソドックスに構え、インロー、そして時折パンチと共に飛び込むが、アレンは鋭い左のストレートを主軸にメザを金網に押し込み続ける。残り時間3分10秒、この流れを嫌ったメザがシングル・レッグで飛び込みアレンを金網に押し込むが、これを抱えてこらえたアレンはリスト・コントロールを許さず、次第に頭の位置を入れ替えると逆にメザを金網に押し込み返し、外掛けでテイクダウンを成功させる。残り時間1分40秒、しっかりと胸を張って右のパウンドを落としたアレンをメザはすぐに引き付け、両足を巧みに使ってアレンをコントロール。残り時間50秒、相手のトライアングル・チョーク狙いを察したアレンは即座に立ち上がり、猪木アリ状態からのローキックを数発繰り出したところで、レフリーのグラント・ウォーターマンが両者をブレイク。アレンが散発的な打撃で前に出たところで第1ラウンドが終了した。

主導権を取りたいメザがすぐにコンビネーションで飛び込むが、アレンは巧みに距離を取ると間髪入れずにプレッシャーかけ、メザを金網際まで詰める。苦し紛れに放ったハイキックをアレンにキャッチされたメザはマットに崩れ落ち、猪木アリ状態でずるずると金網際まで下りながらなんとか立ち上がる。前足のポジションの攻防でことごとくアレンに外を取られるメザはジャブも落とされ苦しそうだ。残り時間1分20秒、テイクダウンに飛び込んだメザがサミングをアピールし、試合は一時中断。試合が再開されてもアレンのプレッシャーは緩まず、次第にメザの足が止まり始める。

最終ラウンド開始のブザーと共にオクタゴンの中央に飛び出したアレンに虚を突かれる格好で下がらされたメザだったが、渾身のコンビネーションでアレンを押し戻すと何とか前後のスペースを確保し抜群のタイミングでのタックルで飛び込んだ。テイクダウンを許すかと思われたアレンは体をよじるようにこれをこらえると、じりじりと金網際まで下がってレフリーのブレイクを呼び込む。ブレイク後もテイクダウンに活路を見出したメザはタックルを連発。金網際で組み付かれたアレンが不用意なヒジを繰り出し上体が伸びた瞬間に一度はテイクダウンを成功させたかに見えたが、アレンはこれも立ち上がる。さらにアレンは押し込みながらの外掛けからメザをオクタゴンの中央へと捻り倒すと自ら距離を取ってスタンドを要求。試合終了間際にアレンが猛然と距離を詰め左のハイキックから左右のパンチを連打!この左がメザの顎先を捉えメザはマットに昏倒!しかしこの左は試合終了を告げるブザーの直後と判断され、決着は判定に委ねられた。

全ラウンドを通じて攻防を終始支配したアレンが30-27のユナニマス判定でこの一戦に勝利。英国の新鋭、23歳のアーノルド‟オールマイティ”アレンはそのニックネーム通り、全曲面を通じて素晴らしいパフォーマンスを発揮し、その戦績を11勝1敗と伸ばしUFC2連勝。対するアリゾナのベテランファイター、ヤオツィン・メザは21勝11敗1ノーコンテストと戦績を落としUFC2連敗となってしまった。


ミドル級 5分3ラウンド
ブラッドリー・スコット(186lbs/84.37kg) vs. クリストフ・ヨトゥコ(184lbs/83.46kg)

オーソドックスのスコットは低めに構えて体を揺らしながら前に出る。サウスポーのポーリッシュ・ファイター、ヨトゥコは素早いフットワークで左右に動きながら鋭いジャブと左のキックでスコットを押し戻そうと試みるが、スコットは手数こそ少ないもののヨトゥコの眼前に陣取り続ける。残り時間1分30秒、ヨトゥコのフットワークは止まらないが、スコットに完全に金網を背負わされている。残り時間30秒、スコットが突如パンチの手数を増やし、このうちの数発が命中するがヨトゥコもこれに応戦する中第1ラウンドが終了した。

第2ラウンドが始まるとスコットは金網際でヨトゥコに組み付くが、互いに投げを打ちあったところで二人は離れると、再び金網際での打撃戦を再開する。残り時間2分50秒、スコットの左オーバーハンドをくぐるように組み付いたヨトゥコがそのまま相手を金網際まで押し込むが、必死のテイクダウン・アテンプトも実らず、両者の攻防は再びスタンドへ。相変わらずべた足で相手を追い続けるスコットだが、ヨトゥコは距離が詰まりすぎていてやりにくそうだ。残り時間45秒、このラウンドで初めてヨトゥコがオクタゴンの中央に陣取り多彩な打撃を繰り出し始める。ヨトゥコのヒジが命中し、スコットが組み付いたところで第2ラウンドは終了した。

ヨトゥコは細かなフェイントを入れてスコットを押し戻したいところだが、スコットは相変わらず歩くように距離を詰めてくる。ヨトゥコは下らされながらも左のキックを豊富に繰り出し何とかオクタゴンの中央に戻りたい。残り時間1分40秒、スコットの圧力が弱まった一瞬のスキをついてヨトゥコが待望のオクタゴンの中央に戻るとすぐさまテイクダウンに成功!スコットは金網を使って一度は立ち上がるが、すぐにヨトゥコにマットに引き戻されてしまう。ヨトゥコを引き付け、下からのサブミッションを狙うスコットに対し、胸を張ったヨトゥコがパウンドを数発振り落とした瞬間に一進一退のミドル級戦の終了を告げるブザーがなった。

判定は29-28、30-27、29-28でポーランドのクリストフ・ヨトゥコ。ヨトゥコはこれでUFC3連勝、通算隻は17-1敗となった。一方地元英国のブラッドリー・スコットは11勝4敗と戦績を落とした。


ライト級 5分3ラウンド
ノーマン・パーク(155lbs/70.31kg) vs. ルスタム・ハビロフ(155lbs/70.31kg)

柔道をバックグラウンドに持つパークはサウスポーに構えリーチのあるジャブを突きながら前に出る。ハビロフはコンパクトなオーソドックスに構えて左右に頭を振りながら飛び込みからの連打を繰り出す機会を伺っている。残り時間3分30秒、ハビロフに金網際まで詰められたパークは、一度は横に走って距離をリセットするが、直後に再び距離を詰められハビロフにがっちりと組み付かれてしまう。ハビロフはパークをそり投げでマットに投げつけるがパークはすぐに立ち上がり、ハビロフを振りほどくとスタンドで圧力をかけ始める。前に出たパークにハビロフの右アッパーが命中するが、パークの前進は止まらない。残り時間1分30秒、ハビロフのタックル直後にサミングが発生しパークがうずくまり、試合は一瞬中断するが幸いダメージは大きくなく試合はすぐに再開される。前に出てくるパークを鋭い連打で迎撃したハビロフはそこからタックルに繋げるとパークを再びそり投げでマットに投げつけるが、これをパークが立ち上がって向かいなおろうとしたところで第1ラウンドが終了した。

第2ラウンドが始まると、パークはややコンパクトに構え細かく頭を振りながら前に詰める。タックルに飛び込みこれが切られると、パークは完全にオクタゴンの中央を支配しながら左のストレートを上下に打ち分けハビロフを崩しにかかる。残り時間2分30秒、ようやくオクタゴンの中央を奪い返したハビロフの右の眉間からは出血が見える。残り時間2分、両者がオクタゴンの中央で鋭い打撃を突きながら、互いに際の主導権をつかむべく手数を増やす。残り時間1分15秒、至近距離からの打撃の交換からパークがシングル・レッグに飛び込むがハビロフはこれをこらえると即座に同じくシングル・レッグで飛び込むと、この試合で両者にとって初めてとなるテイクダウンに成功!パークはハビロフを引き付け強打を許さないものの、ハビロフが試合の主導権を握る格好でラウンドの終了を余儀なくされた。

ラウンドが始まるとすぐに相手を金網まで詰めるパーク。ハビロフは多彩なパンチをを繰り出しパークを押し戻そうと試みるがパークは下らない。開始後1分、パークがワンツーからがダブルレッグ・タックルに飛び込みこれを成功させる。ついに待望のテイクダウンに成功したパークはするするとハビロフのバックを奪い、がっちりと両足をフックさせたものの、強引なフェイスロックを狙ったところでハビロフに反転されトップを奪われてしまう。残り時間2分でトップを奪取したハビロフは無理にパスガードを狙わず、相手をしっかりと寝かせ続けながら丁寧にパウンドを放ち続ける。残り時間25秒、何とか立ち上がろうとするパークをハビロフが再びそり投げでマットに叩きつける。パークがトップを取り戻そうとスクランブルを仕掛けたところで見どころ満載のライト級戦の終了を告げるブザーが鳴り響いた。 ジャッジの判定は29-28のユナニマス判定ハビロフ。ダゲスタン出身、今はニューメキシコのアルバカーキでトレーニングを積むルスタム・ハビロフは一年ぶりの復帰戦に勝利し戦績を18勝3敗と伸ばし、北アイルランドのノーマン・パークは22勝5敗1分けと戦績を落とした。


ヘビー級 5分3ラウンド
ダニエル・オミランチェク(254lbs/115.21kg) vs. ジャージス・ダンホ(261lbs/118.39kg)

サウスポーとのオミランチェク、オーソドックスのダンホがオクタゴンで向かい合うと、その体格、構え方、そしてそれぞれの肩に彫り込まれたタトゥーのせいで、まるで鏡像の様だ。お互いに一撃必殺の破壊力を持つ両者はすぐに激しいパンチを振るいながら距離を詰める。ダンホがしばらくオミランチェクを金網に押し込み相手の体力を削りにかかるが、離れ際にオミランチェクの左フックを被弾する。オミランチェクはすぐに打撃を振るいながら突進するがここはダンホも食い下がり、再びオミランチェクを金網に押し付ける。オミランチェクはオーバーフックとクリンチを駆使して、押し込まれながらも膝を連打。残り時間1分15秒、レフリーのリオン・ロバーツにブレイクを命じられると、今度はオミランチェクがテイクダウンを狙ってダンホに突進。しかしダンホはこれを受け止めると金網際で体を入れ替える。残り時間15秒、再びレフリーにブレイクを命じられた両者だが、これといった攻防を作ることが出来ないまま第1ラウンドの終了を迎えた。

第2ラウンドが始まると、オミランチェクは相手のパワーサイドとなる右に回りながら、豊富にインローを繰り出す。残り時間3分40秒、オミランチェクがインローを主体に次第に圧力を強め始める。ダンホは下がりながら単発の右で飛び込むのみで攻撃がやや単調だ。残り時間1分16秒、両者の距離が不用意に詰まったところでオミランチェクが左右を猛然と振り回すと、ダンホがこれに巻き込まれマットに転がるように倒れこむ。追撃に躍りかかったオミランチェクだが、立ち上がり際のダンホがまだマットに片手を着いている状態でその頭部に膝を出してしまう。この一撃は減点こそされなかったものの、攻防はスタンドに戻されオミランチェクが貴重なフィニッシュのチャンスを逃したところで第2ラウンドが終了した。

第2ラウンドと同様に、相手の右に出ながらの強いローで圧力をかけるオミランチェク。相手の単発の右を完全に見切ったようだ。残り時間、金網への押し込みながらのダンホのヒザと、オミランチェクのボディへのアッパーが交錯すると、このボディへの一撃がダンホのベルトラインの微妙な部位に命中してしまう。ダンホは即座に下腹部を抑えながらうずくまると、レフリーのリオン・ロバーツは即座に試合の一時中断させる。しばらくダンホの状態を見ていたレフリーは、試合の続行が不可能であることを確認したのち試合の決着はテクニカル判定に委ねられることを宣告した。

ジャッジの判定は29-29、29-28、そして29-28でポーランドのダニエル・オミランチェクを勝者として支持。オミランチェクはこれでUFC戦績を3勝2敗と勝ち越し、プロ戦績は通算で18勝5敗1ノーコンテストとなった。対するシリア出身のドイツ人ファイター、ジャージス・ダンホはプロ初黒星を経験し、6勝1敗となった。
ライト級 5分3ラウンド
テーム・パッカレン(156lbs/70.76kg) vs. ティボー・グティ(155lbs/70.31kg)

オーソドックスに構えた両者がオクタゴンの中央に進み出る。一瞬下がるように後ろに下がったパッカレンはジャブ、そして右アッパーを叩きこむ!このアッパーで真下に崩れ落ちたグティに即座に躍りかかったフィンランドのパッカレンは数発の鉄槌を振り落とすとすぐさま相手の首にがっちりとその腕を巻き付け、わずか24秒で相手のタップアウトを引き出した。

昨年7月のショート・ノーティスでのUFCデビュー戦となったミカエル・ルボー戦では激闘の末判定負けを喫していたテーム・パッカレンはこれで嬉しいUFC初勝利を記録し、その戦績を8勝1敗と伸ばした。なお、パッカレンはこの8勝のうち6勝を1ラウンドにサブミッションで叩きだしている。一方これまで無敗を誇ったフランスのティボー・グティは自身のUFCデビュー戦を白星で飾れず、11勝1敗となった。
ライト級 5分3ラウンド
ダビッド・テイムル(155lbs/70.31kg) vs. マルティン・スヴェンソン(154lbs/69.85kg)

サウスポーに構えたテイムルがすぐにオクタゴンの中央に進み出て、同じくサウスポーに構える長身のスヴェンソンに圧力を掛け始める。ムエタイの得意なテイムルに対し、実力派グラップラーのスヴェンソンはキックを中心に距離を取りながら、一度は遠距離からのタックルに飛び込むも、これは不発。するとスヴェンソンは作戦をパンチからのタックルに切り替え、ラウンド中盤を過ぎると長身を生かしたリーチのあるパンチを繰り出しながらじりじりと前に出始める。残り時間2分、蹴り足をつかまれたスヴェンソンは体をひねってこれから逃れるとテイムルに突進し、金網際でテイムルに組み付くがこれは振りほどかれてしまう。残り時間20秒、テイムルがきれいなスピニング・バックキックを命中させ、さらにスヴェンソンからテイクダウンを奪い優勢を印象つけたところで第1ラウンドが終了した。

大ぶりの打撃でスヴェンソンが前に出てくると、テイムルは鋭いコンビネーションを主軸に相手を突き放し、すぐにオクタゴンの中央を支配する。スヴェンソンは遠距離から低いタックルに飛び込むがこれは完全にガブられてしまう。距離を詰めてきたテイムルにスヴェンソンが再びタックルに入ろうとしたところにテイムルの左アッパーがさく裂!後方に倒れこみ頭を抱えるスヴェンソンを見て、レフリーのニール・ホールが両者の間に割って入り試合の終了を宣告。時間は2ラウンド1分22秒だった。

同郷のスウェーデン・ファイターを見事なKOで下し、自身のUFCデビューを飾り戦績を15勝5敗と伸ばしたテイムルは「何年間ただ見るだけだったこの場所に、俺は今こうして立っている。誰だって願えばそれは叶うんだ!」と感情的に自身の勝利を振り返った。TUFではテイムルのチーム・メイトとして活躍したマルティン・スヴェンソンは3勝2敗となった。