日本時間2016年10月2日(日)に米国オレゴン州ポートランドのモダ・センターで開催されたUFCファイトナイト・ポートランドのメインカードの試合レポート
ライト級 5分3ラウンド
ウィル・ブルックス vs. アレックス・オリベイラ
試合が始まると、オリベイラはすぐに距離を詰め相手を金網に押し付ける。丁寧なヘッドポジションで相手の上体を起こしてテイクダウンを狙い続けるオリベイラに対し、ブルックスはじっくりと時間をとって脇を刺し返すと残り時間2分で逆に両足タックルを成功させる。これを立ち上がったオリベイラが、相手のテイクダウンに合わせてギロチンで引き込んだところで第1ラウンドが終了した。
オリベイラの飛び込みに対し、素晴らしい反応でハイクラッチを仕掛けたウィル・ブルックスがテイクダウンを成功させると、そのままマウント・ポジションを奪取。ブルックスは相手に暴れるスペースを与えず、オリベイラのブリッジに合わせてその背後に飛び乗った。背後からのチョーク立ち上がってしのいだオリベイラは、これを振りほどくと即座に両足タックルで密着し、しつこくテイクダウンを狙い続ける。残り時間1分50秒、1ラウンドの攻防でアバラを痛めたブルックスは、ここは無理をせずに相手のテイクダウンを一度受け入れ、残り時間1分少々で相手の隙をついて立ち上がると、巧みに相手の背後に回り込みチョークを狙う。これを振りほどかれたブルックスが両足タックルに飛び込んだところで第2ラウンドも終了した。
ブルックスのローキックにストレートを合わせたオリベイラが一気に距離を詰め相手を金網に押し付ける。苦悶の表情を見せるブルックスが強引にそり投げを繰り出すが、オリベイラはなんなくこれを潰すとトップを奪う。ブルックスはすぐに立ち上がるがオリベイラはしつこく組み付き離れない。残り時間2分20秒、オリベイラが金網際で両足タックルでトップを奪うとハーフポジションからコツコツとヒジを落とし始める。右腕をヒザで潰され一方的にパウンドを浴びるブルックスを確認したレフリーのハーブ・ディーンが両者の間に割って入り、3ラウンド3分30秒にTKOによる試合の終了を宣告した。
戦前の不利を跳ね除け戦績を15勝3敗1分1ノーコンテストと伸ばしたブラジルのカウボーイ、アレックス・オリベイラは試合後にウェルター級への転向を改めて表明した。一方、4年ぶりの敗北を喫したライト級11位、ウィル・ブルックスは18勝2敗となった。ウェルター級 5分3ラウンド
ジョシュ・バークマン vs. ザック・オットー
ボクシングスタンスにかまえ、肩で頭部を守るバークマンに対し、オットーはスタンスを左右にスイッチしながらローキックを多用し相手のスタンスを崩しにかかる。ラウンド中盤、オットーのローキックがバークマンの下腹部を捉え、試合は一時中断されるがバークマンのダメージは軽そうだ。攻防が再開されると両者はスタンスをスイッチしながら、互いに相手の隙を伺いこまかな打撃を散らす。
時折バークマンのミドルが快音を響かせるが、オットーも重たいローを何度も相手の左足に叩き込む。両者は互いに絶妙な距離を維持しながら、様々な打撃を織り交ぜ豊富に手数を繰り出すが、ショート・ノーティスの影響もあってかともに攻略法を見出せず、粘り強い戦いを余儀なくされる。
最終ラウンド、オットーがこの試合で初めてテイクダウンを試みるが、バークマンは難なくこれを振りほどく。バークマンがじりじりと前に出始めると、オットーは丁寧にスタンスをスイッチしながらこまかなジャブでバークマンを押し戻そうと試みるが、金網際に相手を追い込んだバークマンが残り時間1分15秒、この一戦で両者にとって初めてとなるテイクダウンを成功させる。試合終了間際に相手を突き放したオットーが自らタックルに飛び込むと、さらにバークマンのバックを奪い、リアネイキッド・チョークを狙ったところでタイムアップ。
ジャッジの判定は29-28、28-29、そして29-28のスプリット判定でザック・オットー。ショート・ノーティスでのUFCデビュー戦ながらもベテランさながらの落ち着いた戦いぶりで僅差の判定勝利をものにしたオットーはこれで14勝3敗。一方、ユタのベテラン、ジョシュ・バークマンは29勝14敗1ノーコンテストとなった。

フライ級 5分3ラウンド
ルイス・スモルカ vs. ブランドン・モレノ
スモルカの積極的な打撃をよく見てモレノがテイクダウンに成功。スモルカの下からの仕掛けを警戒して、モレノはしっかりと頭を相手の胸につけながら、丁寧にパウンドの機会をうかがっている。サブミッションを仕掛けてスペースを作ったスモルカが片足タックルとともにトップポジションを狙うとモレノは躊躇なく相手をハイエルボー・ギロチンで引き込む!一度は仰向けに転がり脱出を図ったスモルカだが、モレノは鋭くこれに反応し、ハイエルボー・ギロチンのまま再び相手を引き込み直すと、その高いサブミッション能力で知られるスモルカからタップを引き出した。
一週間前のオファーでこのUFCデビュー戦を受諾し、フライ級9位の実力者、ルイス・スモルカを2分23秒で葬ったメキシコの23歳、ブランドン・モレノは「これがメキシコ人ってやつさ!魔法のような気分だ!ポートランド、最高だよ!また戻ってくるよ!」と喜びを爆発させ、会場のファンから大歓声を引き出した。モレノはこれで12勝3敗、一方思わぬ伏兵に足をすくわれたハワイのルイス・スモルカは11勝2敗と戦績を落とした。