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ムニョス、スミス、シウバ、ベリチコビッチが快勝

日本時間5月29日(月)、 スウェーデン・ストックホルムにあるエリクソン・グローブで行われたUFCファイトナイト・ストックホルムにおけるプレリミナリーファイト(前座試合)後半戦の試合レポート。

バンタム級 5分3ラウンド 
ペドロ・ムニョス vs. ダミアン・スタシアク


ブラジルのムニョスは前回、ジャスティン・スコッギンズにギロチンチョークで一本勝ち。現在UFC2連勝中でランキング12位に付けている。対するポーランドのスタシアクも現在UFC2連勝中。前回はデイビー・グランドに腕十字で一本勝ちしている。

1ラウンド、両者オーソドックス。ムニョスは強烈な右ローやミドルを放ってペースを握る。ローの被弾を嫌がってかスイッチを繰り返すスタシアクは、やがて突進してのテイクダウンを見せるが、ムニョスは得意のギロチンで切り返す。しかしスタシアクも頭を抜いて離れてみせた。その後もムニョスは右の蹴りを軸に前に出て攻撃。スタシアクも下がりながらのカウンターを返していった。

2ラウンド。プレッシャーをかけ続けるムニョスは、カウンターを狙うスタシアクに逆に強烈な左カウンタージャブを当てる。ムニョスの右ミドルを捕まえたスタシアクはそのまま回してのテイクダウンを狙うが、ムニョスはギロチンで切り返しながらがぶり、やがてバックに回る。スタシアクがそれを振りほどいて試合がスタンドに戻ると、ムニョスはさらにローをヒット。効いた素振りをみせはじめたスタシアクだが、ときに強烈なカウンターのアッパーを当てる場面も見せた。

3ラウンド。前に出たムニョスは、スタシアクのカウンターのタックルを潰して上に。しかしスタシアクも距離を取って立ち上がる。スタンドに戻ると、前に出て右の蹴りを放つムニョスと、サークリングしながらカウンターを狙うスタシアクという展開が続く。後半再びスタシアクのタックルをがぶったムニョスは、そのまま背後に。スタシアクが立ち上がろうとするたびにリフトして投げつけて危険を回避。残り僅かのところでスタシアクが振りほどくと、両者は激しい打撃の交換を見せた。

判定は3-0 (30-27、29-28、29-28)で終始前に出たムニョスに。勝者は「相手はタフだったよ。でも僕は自分がベストであることを証明するために戦っているんだ。来週にはジムに帰ってトレーニングするつもりだ。相手は誰でもいい。2週間で次の試合ができるようになるよ」と語った。


ミドル級 5分3ラウンド 
トレバー・スミス vs. クリス・カモッツィ




スミスはこれまでUFCで4勝4敗。前回はアンドリュー・サンチェスに判定0-3で敗れている。対するカモッツィはUFC3勝3敗。最近はターシス・レイチ、ダニエル・ケリーに連敗中だ。

1ラウンド、サウスポーのカモッツィに対し、オーソドックスのスミスは左を見せてからダブルレッグに入ってテイクダウンに成功。カモッツィは下からオモプラッタを見せるが、スミスは腕を抜いて背後から覆い被さる。その後カモッツィは立ち上がるが、スミスはしつこく組み付いて再びテイクダウン。上の優位な状態でパウンドを落としてラウンドを終えた

2ラウンドもテイクダウンに成功したスミスは、カモッツィのガードの上からパウンドを落としてゆき、カモッツィが動いてもしつこく上をキープ。削られたカモッツィの顔面からは流血が見られた。

3ラウンド、カモッツィはセコンドの指示通りにジャブを放つが、スミスもジャブを返して組み付いてはカモッツィをケージ際に押し付ける。やがてシングルレッグから引き回してテイクダウンを奪ったスミスは、ハーフの上で胸を合わせてカモッツィをコントロール。このラウンドも優勢なまま試合を終えた。

判定は3-0 (30-27、30-26、30-26)で、グラインド戦法で圧倒したスミスに上がった。


ライト級 5分3ラウンド 
レザ・マダディ vs. ジョアキム・シウバ


イラン出身だが地元ストックホルムに拠点を置く38才、マダディはこれまでUFCで3勝3敗。前回はジョセフ・ダフィーに判定0-3で敗れている。対するブラジルのシウバはこれまでUFCで2戦2勝で、前回はアンドリュー・ホルブロックに1RKO勝利を収めている。

1ラウンド、両者オーソドックス。距離を詰めてくるマダディに対し、シウバはカウンターの右を当てる。やがて逆にシウバが前に出て来ると、マダディは左を見せてからダブルレッグでテイクダウン! と同時に会場からは大歓声が沸き起こるが、シウバもすぐに立ち上がってみせた。しかしマダディは、再びシウバの前進に合わせてカウンターのテイクダウン。今度はしっかりとキャンパスに背中を付けさせて、ガードの中に入ってみせた。ネトは下から三角締め等を狙うが、会場の「レザ」チャントを味方につけたマダディはそれをしっかり防いで上のポジションをキープした。

2ラウンド、前に出たシウバは、左ハイを放ってガードの上からマダディのバランスを崩す。対するマダディも右ストレートを返すと、再びシウバが前に出て来たタイミングでダブルレッグを決めるが、シウバはすぐに立ち上がる。スタンドで前に出たシウバが強烈な左ハイと右ミドルを当てれば、マダディもバックスピンを当て、また組んでから離れ際の右をヒット。お互い強烈な打撃を当てながら、まったく怯まず激しいスタンドの攻防が続いた。

3ラウンド、猛然と前に出たシウバは、マダディをコーナーに詰めて左右のコンビネーションを放つが、それを凌いだマダディは逆に突進してダブルレッグでテイクダウンに成功。立ち上がったシウバに膝を入れると、さらにクラッチを組んでリフトして再びテイクダウン。シウバのガードの中に入ったマダディだが、シウバの距離を取って立ち上がった。

スタンドでプレッシャーをかけていくシウバに対して、やや疲れの見えるマダディはバックスピンを見せるが、バランスを崩して転倒。シウバはすかさず背後についてパウンドを放ち、さらに飛びついてチョークを狙うが、マダディはそれを上に落としてタックルに移行。倒しに行くがスクランブルでシウバガが上に。シウバは胸を合わせてパウンドを放つが、マダディもスクランブルから再びタックルに。そこから強引に投げてのテイクダウンを狙うが、シウバは身体を預けて上に。最後はシウバが優位なポジションで試合が終了したが、死力を尽くした両者の攻防に場内からは大歓声が上がった。

両者が力を出し尽くした激闘の判定は、2-1(29-28、28-29、29-28)でシウバに。スタミナに勝り、後半のスクランブルの攻防を制したことが勝因となった。



ウェルター級 5分3ラウンド 
ニコラス・ムソークvs. ボヤン・ベリチコビッチ


地元ストックホルムのムソークは、これまでUFCで3勝2敗。前戦はアルバート・ツメノフに判定0-3で敗れている。対するセルビアのベリチコビッチはUFC1勝1敗1分。前回はスルタン・アリエフに判定1-2で惜しくも敗れている。

1ラウンド、オーソドックスのムソークと、サウスポーのベリチコビッチ。前に出て来たベリチコビッチに組み付いたムソークは、リーチの長さを利用してボディロックから外掛けでテイクダウンに成功。しばらく上をキープした後、ベリチコビッチの立ち上がり際に細かいパンチを入れた。その後も地元の歓声に乗って右を入れたムソークは、終盤のベリチコビッチのテイクダウン狙いも切ってみせた。

2ラウンド。ベリチコビッチが身体を振って前に出てワンツーやローを放てば、ムソークも右のハイで迎撃。ベリコビッチはタックルのフェイントや、スライティングしての下段後ろ廻し蹴り等のトリッキーな攻撃を見せると、ムソークは綺麗な右ストレートを当てる。後半ベリチコビッチがダブルレッグでテイクダウンに成功。ムソークの立ち際に細かいパンチを当てた。スタンドに戻ると、今度はムソークがベリチコビッチのハイを掴んで倒し、逆にその立ち際にパンチでお返ししてみせた。

3ラウンド、ベリチコビッチが強烈な左のインローを当てれば、ムソークは前に出てテイクダウン狙い。それを切ったベリチコビッチがチョークを狙うが、ムソークも素早く反応して頭を抜いて立ち上がる。その後も一進一退の攻防が続いたが、残り30秒で、パンチで前に出たムソークに対し、ベリコビッチが下がりながら放った返しの右フックがヒット! 完全に効いてふらついているムソークを押し倒したベリコビッチが、さらにパウンドを打とうとしたところで、4分37秒でレフェリーが試合を止めた。

勝者のベリチコビッチは、この勝利をマンチェスターの事故の被害者に捧げるとともに「この試合に向けて本当に必死で練習してきた。コーチや仲間達には感謝してもしきれないよ。別にKOしようとは思ってなくて、3ラウンドでも5ラウンドでも戦うつもりだった。いつもそうやってトレーニングしているんだ」と語った。