中村K太郎は2006年から2008年にかけて参戦したUFCでは0勝3敗の戦績に終わるも、その後、日本に戻りしっかりとキャリアを積み上げてきた。18試合を戦い、14勝を挙げた中村は複数のタイトルをも手に入れている。素晴らしい活躍だ。 ただ、2015年に再びUFCから声がかかった時、それまで築いてきたファイターとしての姿を本当に示したければ中村がUFCのオファーを拒絶することは不可能だった。
「自分の本当の力を皆さんに見ていただけるよう、世界最高峰の総合格闘技の舞台に復帰してもう一度戦うことが僕の大事な目標のひとつでした。もちろん、その舞台がUFCです」と明かす中村。 その意気込みは真の格闘家として称賛に値する願望だ。昨年9月、さいたまスーパーアリーナで行われた日本大会でオクタゴンに上った中村は第3ラウンドで対戦相手のリー・ジンリャンにサブミッション勝利し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞する活躍で自身の願いを現実のものにした。 リアネイキッドチョークで通算31勝目をマークした中村はもう2008年の頃と同じファイターではない。 「2008年の頃はたぶん単なる格闘家にすぎなかったんです。でも、今は成長したファイターとして戻って来られたと思っています」 足技の強打を見せるにせよ、マットの上でマジックを披露するにせよ、中村は自身の存在がUFCウェルター級の脅威であることを世界に見せつける。同じベテランファイターたちの中には自己満足の餌食となる者もいるかもしれないが、中村は違う。 2003年にプロデビューした中村は12年の経験を積んだ今、どのようにして新鮮な気持ちで試合に臨むのかと聞かれ、「ポジティブに考えるようにしています。いつも、自分の技術やテクニックを向上させ、常に成長し続けることが重要だと自分に言い聞かせているんです。MMAの世界は常に進んでいますから。もっと良い選手になって、UFCに復帰して、ベストの結果を残したいという自分の目標をしっかりと見据えています」と答えた。 中村K太郎がトム・ブリーズと対戦するUFCファイトナイト・ロンドンは日本時間2月28日(月)、UFCファイトパスにて生中継!中村しかり、オクタゴンに返り咲くファイターにとってフィニッシュやボーナスの獲得は最高の結果と言えるだろう。メインイベントでないとはいえ、中村が次に挑むトム・ブリーズとの試合には相当の期待が高まっている。UFCファイトナイト・ロンドンのメインカードの一戦として行われるブリーズ対中村戦は世界中のMMA界が注目しているのだ。その理由の多くは、UFCで対戦したルイス・ドゥトラとカハル・ペンドレッドの2試合でノックアウト勝利を収めたブリーズの活躍が光っているからだが、無敗のブリーズはあまり多くのファイター仲間から試合の申し出を受けていない。そんな中、中村が連勝ストップのリスクを背負ってロンドンの舞台でブリーズと相まみえる。 「トム・ブリーズの戦績や今回の大会に向けた対戦カードのオーダーを見れば、彼がUFCにとって最も有望なファイターの一人だというのは理解できます。ただ、もし僕がそんなファイターを倒せば、自分のUFCからの期待値が上がると思うんです。だから、今回の試合は僕にとっても自分の将来を懸けた大事な試合だと思っています」 中村はブリーズ戦でどのようにして番狂わせを狙うのだろうか? 簡単ではない。それでも、過去の試合でそうしてきたように、“K太郎”には同様のアイデアがあるようだ。 「トム・ブリーズは手強い相手だと思いますし、彼のストライキングは強くて重いので、そういう点では彼にアドバンテージがあるでしょうし、僕にコンスタントにプレッシャーをかけてくるはずです。でも、この試合で大事なのは彼のペースではなく、僕が自分のペースで戦い続けることだと思っています」 すでにプロとして40試合をこなした利点を持つ中村は「彼の体格やパワーを除けば、どの部分に関しても僕の方がトム・ブリーズを上回っていると思っています」とコメントしている。 まさにベテランらしい発言だ。2015年9月にUFC初勝利を挙げた後、中村の自信はさらに高まっている。 「もう一度、UFCと契約できてからは、ひとつひとつの試合に勝って、ウェルター級のランキングを上げて、最終的にはウェルター級王者になることが目標です」 そんな話は2008年の中村から聞こえてこなかった。しかし、今は2016年。中村には多くの可能性がある。自らのため、ファンのために戦う準備はできている。 「ファンの皆さんには、リアネイキッドチョークでの連勝を期待してほしいですね」