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オリベイラ、ナイト、エンリケが勝利

日本時間2016年7月24日(日)に米国イリノイ州シカゴのユナイテッド・センターで開催されたUFCファイトナイト・シカゴのプレリム前半戦レポート。



ウェルター級 5分3ラウンド
アレックス・オリベイラ vs. ジェームス・ムーンタスリ


左右にスタンスをスイッチしながら、スピニングキックを狙うムーンタスリにオリベイラが突進し、金網に相手を押し付けながらテイクダウンを狙う。オリベイラに抱えられ上げられたムーンタスリは驚異的なバランスで相手のテイクダウンを堪えると、丁寧に両脇を差し返してオリベイラを金網に押し込み返す。このポジションからオリベイラが繰り出した鋭い右の膝が不運にもムーンタスリの下腹部を直撃し、試合は一度中断された。
ダイナミックなムーンタスリのキックを警戒してか、再びオリベイラが距離を詰め攻防を壁レスに持ち込むむと、両者はヒジとヒザを駆使して金網際で熾烈なポジション争いを繰り広げる。

ムーンタスリの左ハイキックを受け止めたオリベイラがすぐに攻防を金網際での四つに持ち込むことに成功するとしつこくテイクダウンを狙い続ける。残り時間2分45秒、ついに相手の腰裏でクラッチを作ったオリベイラがテイクダウンに成功すると、ハーフガードから圧力をかけながらジリジリとムーンタスリの背後を伺っている。残り時間1分、ポジションをクローズドガードに戻されたことをきっかけに、オリベイラは突如強烈なパウンドを落とし始めて攻防を支配。ムーンタスリはラウンド終了間際に攻防をスタンドに戻すことはできたものの、これといった反撃を見せることはなかった。

オリベイラの突進を後退しながらの左右の強打で迎え撃ったムーンタスリにしつこく食らいつくオリベイラが2度目のアテンプトで距離を詰めることに成功するとすかさずテイクダウンを完遂、ガードの中からコツコツとパウンドを落とし始める。がっちりとクローズドガードを組むムーンタスリに対し、オリベイラは無理にポジションを進めようとはせず豊富にパウンドを落とし続けて相手に反撃の機会は与えなかった。

ジャッジの判定は30-26、30-26、30-25でブラジルのアレックス・オリベイラを勝者として評価。大差の判定でこの一戦を制したオリベイラは戦績を14勝3敗1分1ノーコンテストと伸ばした。ローブローによる試合の中断など不運にも見舞われたドイツ生まれのカリフォルニアン、ジェームス・ムーンタスリはその持ち味を完封されて9勝4敗となってしまった。



フェザー級 5分3ラウンド
ジム・アラーズ vs. ジェイソン・ナイト


細かく左ジャブをつきつつ、プレッシャーをかけるナイトの周囲をまわりながら、カウンターを狙うアラースは時折、綺麗な右ストレートでナイトの顔面を撃ち抜くが、ナイトは一向にひるまず豊富な手数にキックを織り交ぜながら前に出続ける。残り時間90秒、右の頬骨からおびただしい流血を見せるナイトはアラースのテイクダウンで一瞬尻餅をつくが、すぐに立ち上がるとパンチとローキックで圧力をかけ続け、さらにテイクダウンを奪い返すとラウンドを終えた。

ナイトの豊富な右ローでアラースの体が流れるシーンが見られ始める。2分が経過する頃にはアラースは左足から体重を抜こうとするそぶりを見せ、そのダメージをうかがわせる。「テイクダウンしたいんだろ?そうはさせないぞ!」と激しい口調で相手を挑発しながら鬼気迫る表情で前に出るナイトの圧力に押され、アラーズはズルズルと後退し続ける。残り時間40秒、アラースが意を決した両足タックルでテイクダウンを成功させるが ナイトはラバーガード、そしてそこからのゴゴプラータでアラースを攻め立て、さらに強引な両足タックルでトップを奪い返した。

ラウンド開始直後の交錯で、アラースのパンチがナイトを捉え、ぐらつくナイトにアラースは躍りかかる! これを再びラバーガードで受け止めピンチをしのいだナイトは残り時間3分30秒で攻防をスタンドに戻すことに成功する。両者はともにスタミナを消耗したように見えるが、それでもナイトが圧力をかけようと、右ローキックと左右のパンチで前に出続ける。残り時間2分、アラースは胴タックルを成功させ、サイドポジション奪取するが、ナイトは休みなく動き続けて丁寧に相手をガードに戻すと残り時間40秒で攻防をスタンドに戻す。その後ナイトがポイントを挽回するべく両足タックルに飛び込んだところでフェザー級の両者による激闘の終わりを告げるブザーが鳴った。

判定は意外にも29-28、29-28、28-29と割れたが、有効打撃数で圧倒し、テイクダウン数でもほぼ互角としたミシシッピーのジェイソン・ナイトが勝利。そのUFCデビュー戦では日本の川尻達也に完封されたナイトが待望のUFC初勝利を獲得。そのプロ戦績は17勝2敗と伸ばした。対するニューヨークのジム・アラースは13勝3敗1ノーコンテストと戦績を落とした。



ヘビー級 5分3ラウンド
ルイス・エンリケ vs. ドミトリー・スモリャコフ


ひょうひょうとした表情で細かくジャブを見せながら回りこむスモリャコフに対し、エンリケはガードを上げながらジリジリと距離を詰める。エンリケの飛び込みながらの左フックの連打で頭の下がったスモリャコフに一気呵成に躍りかかるエンリケとの打ち合いに応じたスモリャコフは攻防を四つに持ち込むとダメージからの回復を図る。エンリケを突き放したスモリャコフはその後、一度はエンリケのテイクダウンを潰しつつ豪快な打撃を見せるが、ラウンド終盤にはついにテイクダウンを許し相手のパウンドを浴びると、マウスピースを吐き出し苦しそうな表情を見せる。

右目が塞がったスモリャコフにはすでに疲労の色が見えるが、ラウンド開始直後のエンリケのテイクダウンを素晴らしい反応とバランスで跳ね返す。スモリャコフを金網に押し込んだエンリケは、金網に沿って走って逃げようとするスモリャコフにしつこくくらいつき、相手の不用意なタックルをしっかりと潰すとタートルポジションで動きの止まった相手に休みなく左右のパウンドを振るい続ける。時折背後の相手に対してヒジを狙うそぶりを見せていたスモリャコフだが、エンリケは強烈なパウンドを振るい続けると2ラウンド3:58にその左腕を相手の喉元にがっちりと食い込ませ、これまで無敗を誇ったスモリャコフからタップアウトを引き出した。

この勝利でブラジルのヘビー級、ルイス・エンリケは戦績を9勝2敗1ノーコンテストと伸ばすとともに、嬉しいUFC初勝利を記録した。一方、これまで8戦全勝、8回のフィニッシュ勝利と大きな期待とともにUFCに乗り込んできたロシアのドミトリー・スモリャコフはプロ初黒星を経験した。