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粕谷、メルボルンで豪州の新鋭に敗れる

日本時間同日2016年11月27日(日)にオーストラリア、メルボルンのロッド・レーバー・アリーナで開催されたUFCファイトナイト・メルボルン大会のメインカードの試合レポート
 

ライト級 5分3ラウンド
粕谷優介 vs. アレックス・ボルカノフスキー

日本時間同日2016年11月27日(日)にオーストラリア、メルボルンのロッド・レーバー・アリーナで開催されたUFCファイトナイト・メルボルン大会のメインカード第3試合に日本の粕谷優介が出場、地元オーストラリアのUFCニューカマー、アレックス・ボルカノフスキーと対戦した。

積極的に仕掛けるボルカノフスキーを相手に、粕谷も要所で切れ味の鋭いレスリングやグラウンドのテクニックを披露したものの、2ラウンド終盤に仕掛けた足関節を潰されると、身動きの取れない体制でボルカノフスキーのパウンドを浴び続けレフリー・ストップに追い込まれた。

敵地での対戦と厳しい状況の中、積極的にアタックを掛け続けた粕谷だったが、その奮闘むなしくこれで2連敗。UFC戦績0勝2敗と追い込まれた粕谷の巻き返しに期待したい。

ボルカノフスキーがサウスポーの粕谷の周囲を左に回りながら出入りを繰り返すと、粕谷は軸を右にずらしながらの左ストレート、そして左ミドルを叩き込む。更に両足タックルでテイクダウンに成功した粕谷だが、ボルカノフスキーはすぐに立ち上がり、粕谷を金網に押し込みながらテイクダウンを狙う。一度はこれをダックアンダーで切り替えした粕谷をボルカノフスキーはすぐに再び粕谷を金網に押し込むと、一度強烈な右肘を振るって相手の意識を上に散らすと即座に下に潜り込む。残り時間3分、ボルカノフスキーが粕谷を高々と釣り上げマットに叩きつけると猛然とパウンドを落とし始めた。粕谷は冷静に守りつつ、一瞬のスキをヒザ十字!これを嫌がったボルカノフスキーからトップを奪う。ラウンド終了間際に粕谷がヒザ十字を狙うと、ボルカノフスキーはこれを潰して右のパウンドを連打し優勢を印象づけた。

序盤からボルカノフスキーが積極的に距離を詰めると両足タックルで飛び込みこれを成功させる。バタフライ・フックを効かせて相手を浮かせようと試みた粕谷だが、相手に横に回られると再びヒザ十字を試みる。これを振りほどいたボルカノフスキーは粕谷のガードに戻ると猛然と左右のパウンドを落とし始める。残り時間3分、粕谷が三度ヒザ十字を試みるが、ボルカノフスキーにこれを潰されパウンドを一方的に浴びる格好に陥ってしまう。両手が封じられ、防御もままならない粕谷の状態を確認したレフリーのグレッグ・クライニャスが両者の間に割って入り試合の終了を宣告、時間は2ラウンド2分06秒だった。

なおこの結果、UFCデビュー戦で勝利しその連勝を11と伸ばしたアレックス・ボルカノフスキーは14勝1敗、粕谷優介は9勝3敗2分けとなっている。
ライト級 5分3ラウンド
ジェイク・マシューズ vs. アンドリュー・ホルブルック

サウスポーのグラップラー、ホルブルックが積極的に距離を詰めるがマシューズは右の前蹴り、そして右インローでホルブルックを押し戻す。残り時間3分10秒、至近距離でホルブルックが不用意に頭を下げるとマシューズはこれをガブッて相手の背後に回るが、ホルブルックもすぐにスクランブルに持ち込むと攻防をスタンドに戻す。残り時間1分30秒、タックルから密着したホルブルックジリジリと相手の背後に回り込み、パウンドを数発落としてラウンドを終えた。

積極的に押し込みからのテイクダウンを狙うホルブルックを突き放したマシューズは、右のストレートで飛び込み両足タックルを成功させる。ホルブルックはこれを外ヒールホールドで切り返そうと試みるが、マシューズは強引に脚を引き抜き立ち上がる相手の背後にしがみつく。マシューズは相手をマットに引き倒し、再びトップポジションを奪取するものの左腕を相手にキムラ・ロックで捉えられアタックが繰り出せない。キムラが極まらないと判断したホルブルックが、そこから意表を突くヒザ十字、そしてトーホルドへと切り替えたところでブザーが鳴った。

コーナーの指示通り、キックを封印して単発の飛び込みにかけていたマシューズだが、両者の距離が詰まった際の打ち合いで思わず繰り出した前蹴りがホルブルックのアゴを跳ね上げる。ホルブルックは相手の打撃を意に介さず、歩くように距離を詰めるが残り時間3分、マシューズが両足タックルに飛び込むとこれを成功させる。しかしホルブルックは再び得意の足関節の攻防にマシューズを突き合わせ、マシューズはパウンドが落とせない。残り時間1分10秒、ついにホルブルックのクラッチを振りほどいたマシューズがなんとか支配的なポジションを確立しようと試みるが、ついにホルブルックはそれを許さずマシューズに逆転のパウンドの機会は訪れなかった。

ジャッジはこの一戦を29−28、28−29、そして29−28のスプリット判定でアンドリュー・ホルブルックを勝者として支持。戦前の予想では大きな不利を予想されていたアンドリュー・ホルブルックはこれで12勝1敗。一方、地元オーストラリアで思わぬ敗戦を喫した豪州の22歳、ジェイク・マシューズは11勝3敗となった。
ウェルター級 5分3ラウンド
カイル・ノーク vs. オマリ・アフメドフ

かつてのトレーニングパートナー同士、互いに相手の手の内をよく知るとあって、序盤は中間距離で様子見の打撃を繰り出していた両者だが、1分すぎにアフメドフの右のオーバーハンドがノークを捉えると、アフメドフは一気に距離を詰めテイクダウンを成功させる。ノークは長い足を駆使して下からのサブミッションを狙うが、アフメドフは相手の仕掛けを潰すと、要所で鋭いパウンドを振り下ろす。しっかりと相手に密着しながら、ポジションをアーフまで進めたアフメドフが細かいヒジでノークの左目の上を切り裂いた。

リーチに勝るノークがキックを主体に手数を出し、相手を遠ざけようと試みるが、アフメドフはジリジリと距離をつめると残り時間3分でタックルに飛び込みこれを成功させる。トップのアフメドフは無理をせずに相手に密着し、レフリーのスティーブ・パーセバルが残り時間1分で両者にブレイクを命じる。ポイントの挽回を図りたいノークが重たいローを主軸に圧力を掛けようとするものの、これといった有効打は与えることができない。

2ラウンド終盤から動きの落ちた感のあるアフメドフは手数が少ないながらもその豪腕は健在だ。ノークは多彩なキックで攻略の糸口を探るがアフメドフは無理をせずに距離を取る。残り時間45秒、一度はタックルを跳ね返されたアフメドフが二度目のアテンプトでこれを成功させると、しっかりと猪木アリ状態で上をとって試合を終えた。

判定29-28、29-28、そして30−27で勝利したオマリ・アフメドフはこの勝利で16勝4敗と戦績を伸ばし、カイル・ノークは22勝10敗1分けと戦績を落とした。
ライトヘビー級 5分3ラウンド
カリル・ラウントリー vs. タイソン・ペドロ

ラウントリーがオクタゴンの中心に陣取り、鋭い左ストレートでいきなりダウンを奪う!金網際で真下に崩れ落ちたペドロだが、即座に立ち上がって相手に組み付くともろ差しからのテイクダウンを成功、一度は相手に立ち上がられたもののきれいな大内刈りで再びテイクダウンを成功させる。ペドロは時間を使ってダメージからの回復を測りつつ、残り時間1分30秒でポジションをマウントへ進めると嫌がるラウントリーからバックを奪取。すかさずその腕を相手の首に巻き付けると力強く締め上げ驚きの逆転タップアウトを引き出した。

自身の最長試合時間を4分07秒と更新しながらも、見事なリアネイキッドチョークでその無敗記録を5勝0敗と伸ばした、豪州のタイソン・ペドロは「あいつのパンチは戦車にぶつかられたみたいだったよ。でもファンの悲鳴が聞こえてこのままじゃ終われないって思ったんだ」と試合を振り返った。鋭い打撃でKO勝利を予感させるもまさかの逆転負けを喫したカリル・ラウントリーは5勝2敗と戦績を落とした。
女子ストロー級 5分3ラウンド
ハム・ソヒ vs. ダニエル・テイラー

サウスポーのソヒが右手を前に突き出しながら距離を詰めるとテイラーは左に回りながら右のストレートを盛んに繰り出す。2インチのリーチ差を有するソヒが半ば強引に圧力をかけ続けると、テイラーは次第に左回りがキープできなくなり、ソヒの左ストレートがその顔面を捉え始める。残り時間40秒でテイラーが一度胴タックルを見せるが、これがこらえられるとこだわらずに距離を取る。

左回りのテイラーの右ストレートが何度かソヒの顔面を捉えると、ソヒはテイラーのストレートに右のフックを被せようと試みる。するとテイラーはすぐに右のハイキックを織り交ぜソヒに狙いを絞らせない。残り時間1分、これまでやや単調な戦略に固執しているようにも見えたソヒがフェイントを織り交ぜながら距離を詰めるとテイラーが両足タックルに飛び込むが、ソヒがこれをうまくさばいてトップをとってラウンドを終えた。

ソヒが圧力をかけ続けるが、左回りのテイラーのボディ、そして右ストレートが何度かソヒに命中し、ソヒは手数が繰り出せない。次第にテイラーが右ストレートからさらに距離をつめコンビネーションへと繋げ始めるが、ソヒもすぐに立て直すと右手を前に突き出し前に出る。残り時間1分40秒、テイラーが右のフェイントからハイキックへと繋げるが、ソヒは動じない。残り時間1分、ソヒが組み付きからの小外掛を狙うがテイラーはこれを突き放す。直後にソヒがサミングのジェスチャーをしながらタイムを要求するが、レフリーのジョン・シャープはこれを却下、即座にテイラーが左右のパンチで襲いかかる。一度は相手に背中を見せるような格好になったソヒだが、なんとかここは持ち直す。両者が組み合い、テイラーの投げをソヒがこらえたところで試合終了のブザーがなった。

ジャッジの判定は30−27、30−27、そして28−29のスプリット判定でダニエル・テイラーを勝者として支持。女子MMA界のパイオニアの一人、ハム・ソヒを下したテイラーは8勝2敗、一方不運なサミングにも見舞われたソヒは16勝8敗となった。